時の流れの中に!

少子高齢化の中で高齢者はどう生きて行けば良いのか。

認知症を予防する ㉒ パソコンボランティア

2017-09-29 09:31:58 | 写真
パソコン講習会は、肢体不自由者、高齢者の方たち向けの何れかの講習会

が毎月行われている。それぞれ初級、ワード、エクセル、インターネットのコ

ースがあり、各2時間の講習会が3日間実施される。

中でも60歳以上を対象とした高齢者IT講習会は人気が高い、毎回10人の

募集に対して80人ほどの人たちが応募されている。

テレビを見ていても、商品の紹介をして、その後で詳しくはWebでなんて言

っている。パソコンを知らないと世の中の流れに取り残されていると思ってし

まうのか!高齢の方たちにもパソコンを覚えたいという人は多い。

パソコンを覚えるには街中のパソコン教室があるが、お金を払って受けて途

中で挫折したら、若い人と一緒の講習について行けるか、などを考えて躊躇

されている。

受講日の当日は、皆さん早く来られて楽しくお喋りをされている。

・何回も申し込んでいるが当たらない、今回ようやく当たった。

・息子がパソコンを買い替え、古いパソコンを貰った、息子は仕事で忙しそ

 うなので教えてもらえない。

・同じことを何度も聞くので娘に嫌がれている。

それぞれのIT講習会では、ステップに沿って進めているが全員が出来るまで

次に進まない。遅い人にはサポータが付きっきりでサポートしている。

最終日には、初級コースでは練習した文字だけを印刷した用紙だが、成果の

証として嬉しそうに持ち帰っている。

ワードではイラスト入りのチラシ、エクセルではグラフが入った営業報告書を

作成して、印刷された用紙を渡しているが皆さん嬉しそう。

※3日間の講習会は立ち続けで疲れる、でも最終日に皆さんから「有難うござ

いました」と笑顔でお礼の言葉を言われると疲れも吹っ飛ぶ。皆さん60歳を

過ぎてからこれほど集中して覚えるのも久しぶりだろう、それをやりきった満

足感が表情に現れている。
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認知症を予防する ㉑ パソコンボランティア

2017-09-27 09:33:49 | 認知症
2011年に宮崎県の特別養護老人ホームで暮らす叔母を訪ねた時、認知症

を発症して変わり果てた叔母を見てショックを受けた。甥の私を見ても何の

反応もない、仲の良かった叔母の兄(私の父)の写真を見せても反応なし、

叔母との思い出を話しても無視された。これまで築き上げてきた人生を全て

忘れ去り、楽しみもなく、何か不満を感じれば怒りとなり大声で喚き散らす。

人間の尊厳も失わせる認知症の恐ろしさを知った。認知症の身内がいる人は

発症しやすいという、遺伝に関係するのかは、まだ明らかにされていないが、

父の妹の叔母が発症しているのは少し心配になってくる。いずれ私も認知症

発症の可能性があるのか!心配になり認知症について調べ始めた。認知症

とは、インターネット、雑誌などから認知症に関する記事を集めた。中でも

認知症に纏わる事件には心を揺さぶられる。親子の間の殺人事件、憎い、嫌

いでもなく一番大事な人を殺めた人の気持ちは計り知れない。認知症は防げ

ないのか、色々と調べたが見つからない。現代の医学会においては発症を遅

らすことはできるが、確たる予防法はないとされている。世界中を見渡して

も認知症は人間の摂理であると受け止めて、発症後の介護に重点をおいて

いる。本当に予防法はないのだろうか!母との6年間の何だったのだろう

か!認知症は発症していない。その後、認知症について調べていくうちに、

母との生活が認知症予防になっていると確信した。根暗で無口だった母を見

ていた時は認知症の発症を心配したが、明るく喋る母には発症の心配を忘れ

させた。案外、誰でも明るく、楽しく生活をするだけで認知症予防になるの

ではないかと感じることもある。

ボランティアで高齢の人たちがパソコンを覚えるサポートをしてきた。50

の手習いはよく聞くが、60の手習いもあるようだ、だがマラソンを始めた、

陶芸を始めた、写真を始めたなどと一緒に考えてパソコンを始めようと考え

たようだが、想像以上の難解さに戸惑われている。クリック、ドラッグ、エ

ンターキー、スペースキー、オルトキーなど普段聞きなれない言葉が飛び交

う。高齢者の方たちにとっては正に未知への挑戦である。難しいと言いなが

ら皆さん明るい、無口な人に話しかけてもネガティブな言葉はなく楽しいと

答えが返ってくる。講習会に参加されている人たちを見ていると、この人た

ちは認知症を発症しないだろうと漠然と思った。
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認知症を予防する ⑳ パソコンボランティア

2017-09-25 09:59:05 | 認知症
◇パソコンボランティアって何をするんだろう。パソコン講習会を開講して障

がいのある方たちにパソコンを教えるのは聞いていたが、それ以外は詳しく

知らなかった。先輩の方に誘われて肢体不自由者の通所訓練所を訪れた。

そこでは目の見えない4人の人たちがパソコンを操作してインターネットを

見ていた、いや聞いていた。パソコンからは表示された画面の文章が読み上

げられている。PC-Talkerという音声読み上げソフトウェアを使っていると

教えてもらった。目の見えない人たちがパソコンを使っているのを初めて知

った。皆さんかなりレベルが高い、一人の方が手を上げられた。先輩のサポ

ータが近寄り何か聞いている。小さな声で話し合っていたが、先輩はマウス

を操作してあるサイトを表示させた。この人たちをサポートするには、まず

PC-Talkerを習得しなくてはならない。

◇視力障がい、肢体不自由の人たちから依頼が有れば家庭に向かいパソコ

ンの初期設定から修理まで行っている。視力障がいの男性から株式投資に

興味があるから調べ方を教えて欲しいと事務局に依頼があった。株式投資

をしている私に同行して欲しいと言われた。株式投資は色々な情報を集め

なくてはならない、目の見えない方に難しいのではないだろうか、あまり

積極的に教える気にはなれない。でも止めとけとも言えず日経新聞のサイ

トで個別銘柄の株価を調べる方法を教えた。

◇視覚障がい者向け総合イベント『サイトワールド2006』

目が不自由な人向けの最先端のIT機器を世界各国から集めた世界初展示

会の第一回が、すみだ産業会館サンライズホールで平成18年11月2日(木)

~4日(土) 午前10時~午後5時(最終日午後4時)開催されることになった。

目が不自由な方が一人で盲導犬を連れて来られる方もいる、JR、地下鉄錦

糸町駅の改札口、エスカレーター乗り場、横断歩道、会場入口、エレベータ

ーホール、会場案内をボランティアの人たちが担当した。私たちは会場案内

が担当だった。

受付から最初の展示ブースまでエスコート、会場内で手を上げた人がいれば

駆け寄りご希望のブースまでお連れする。

◇視力障がいの方たち向けに始まったIT講習会だが、対象の人が少ないの

で、肢体不自由の方たち、そして60歳以上の高齢者向けのIT講習会へと

開催が増えていった。

※視力障がいのある人たちにパソコンを教えるには、まずPC-Talkerを習得

しなくてならないが、PC-Talkerソフトウェアは高価だったので購入を考え

込んでしまった。迷っている時にリーダーの方から高齢者をメインに担当し

て欲しいと告げられた。  
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認知症を予防する ⑲ パソコンボランティア

2017-09-24 09:50:33 | 認知症
母が入院していても二人で暮らしているという気持ちだったが、亡くなると

一人ぼっちになった実感が強くなった。仕事に対するモチベーションも下が

り仕事を辞めることにした。定年退職まで1年残っているが早期定年退職扱

いになる。

会社を辞めて大阪に帰ろう!そう思っていたが何か心残りがあった。

母が認知症を発症せず暮らすことができた6年間、時間割作戦などの効果が

有ったと思うが、それだけではないのではないか!母との生活を思い返した。

母と出掛ける時、母はいつも私の後を追いかけるように歩いていた。

前から来るお年寄りの女性が会釈をしたので、こちらも会釈を返したが知ら

ない人なのだがと、後ろを振り返ると母も会釈をしている。

「知っている人!」聞くと母は、スーパーで会う時は話をしている、この先

に住んでいる」そんな光景が何度か続いた、東京のあそこに行くにはどのル

ートで行けば良いか教えてくれる人もいる。母の知り合いが何人いるか知ら

ないが一人や二人ではないようだ。慣れない土地で母が暮らすことが出来た

のは、地域の人たちのサポートがあったのだった、お礼をしたいと思ったが、

母の知り合いがどこの誰か、何人いるかは判らない。地域の方たちにお礼の

つもりで地域のボランティアを2,3年ほどする決心をした。墨田区報を見

てみると老人ホームでの将棋相手、介護の方たちの車での送り迎え等が募

集されていて出来そうだが気乗りしない。その中で、パソコンボランティア

説明会の参加募集があった。説明会が数日先にありとりあえず受講の申し込

みをした。

視力障がい、肢体不自由の人たちにパソコンを教えているサークルで。パソ

コンの初歩を教えるならば私にも出来るだろう、受講の後で即入会すること

に決めた。
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認知症を予防する ⑱ 母と暮らす

2017-09-23 10:15:58 | 認知症
母と暮らして6年間過ごしたが認知症は発症しなかった。

親孝行として考えたプラン、ぼんやりとした時間を無くすための

時間割表作戦など数々の催しを進めてきたが、これらはボケ防止

として考えていた。ボケなかったのはそれらの効果があったから

なのかでも確信はない。母の趣味、好きな食べ物も良く知らない。

何処かへ行こうと言えばついてくるが、80代の母の体力も分か

らずに喜ぶと思って連れて行った。母のためにと思って色々と活

動を進めてきたが手応えがないこともあった。思い返せば反省す

べきことは多い。何が良かって、何が悪かったのか、良く判らな

かったのが実感として残った。

その後、認知症を調べている中で母の認知症介護を綴った女性の

事例を知った。その「母と娘」と「母と私」がリンクした時に認

知症発症の要因と予防についてのヒントが出てきた。

だけど母が骨折で入院していた時に、担当医からMCI(軽度認

知障害)の兆候が見られると説明を受けた。私と母の会話ではそ

れは感じなかったがあのまま入院を続けていたら、どうなってい

ただろう。それほどA病院の環境は悪かった。悪い環境が認知症

発症の要因になる可能性は高い。

タイムリープして6年前の2月に戻り、父が亡くなった時に母の

今後をどうするのか、どうすれば良いか、妹たちと話し合った時

に一人暮らしは無理という妹たちに対して、まだ大丈夫だと言っ

て一人暮らしを押し通した私、長男としての権限で威圧的に妹た

ちを従わせて、母のひとり暮らしを続けさせていたらどうなって

いただろうか。認知症は発症しなかっただろうか、今もなお考え

させられる出来事だった。

※父が亡くなり母の今後を話し合った時、私の判断が間違いで妹

たちが正しかったと認めざるを得ない。母と二人で暮らしていた

期間は妹たちとは音信不通状態だったが、母が危篤状態になって

連絡をして、その後、葬儀など協力して終わらせた。

※母が亡くなり遺品を整理していたらアルバムが見つかった。妹

たちの家族と旅行にいった時の写真か、私と行った旅行の写真ば

かりだった。若い頃の写真は数枚しか残っていなかった。

若い頃の写真を見ていると、あんな酒癖の悪い男と結婚しなくて

も、もう少しましな男を見つけられたのではないかと思った。




母と暮らす おわり
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