四大認知症とはアルツハイマー型、脳血管障害、レビー小体型、前頭側頭葉型であるが、全体の1%しかない前頭側頭葉型をその他に移して三大認知症となった。統計的に見ればわずか1%程度であれば無視しても問題ないだろうが気になっている。
前頭側頭型認知症とは、若年性認知症など若い人でも発症する認知症で、頭の前にある前頭葉と横にある側頭葉の萎縮によって認知症が起こる。前頭側頭型認知症は、前頭側頭葉変性症の1つで、ピック病や運動ニューロン疾患型、前頭葉変性症が、前頭側頭型認知症の中に含まれます。
前頭葉は物を考えたりする中枢的な役割も持った場所で、感情をコントロールし、理性的な行動が出来るようにしたり計画を立てたり、状況を把握する機能を持っていて、生きる意欲を沸き立たせる事が出来る部分でもあります。また側頭葉は、言葉を理解したり、記憶したり出来る場所で、聴覚や嗅覚も司っています。
前頭側頭葉型認知症の症状は、一般的に言われている認知症の症状、物忘れ、徘徊とは違うところが問題なのです。
前頭側頭葉型認知症の主な症状は
①人格変化
すぐに興奮状態になりやすく、暴力をふるったりする。
②反社会的行為
ルールを無視した、自分の思うままの行動をとることが多くなり店先の商品を万引きしたりします。
③常同行動
毎日同じコースを歩いたり、同じものを食べたりする。
ほかに、脱抑制、攻撃性、感情の平板化、特殊な言語障害などがみられます。
あちらこちらで「キレる老人」が問題になっています。
・JR6社や日本民営鉄道協会などの調査によると、鉄道係員に暴力を振るった加害者の年齢別では60歳以上が2014年度まで5年連続でトップとなっている。
・スーパーでは、お惣菜を勝手に食べたり、レジに割り込んだり、注意したスタッフを罵倒したりと、日常的に高齢者とのトラブルが発生している。
・兵庫県加古川市の公園で、小学1年生の6歳男児の首を両手で絞めるなどの暴行を加えたとして、兵庫県警は無職の75歳の男を暴行の容疑で逮捕した。タバコを公園内に捨てたところ、遊んでいた小学生の児童7人から「そんなことしたらあかんのに」と注意を受けたことに逆上、男児の首を締めたほか、ほかの児童の腕や服をつかんで怒鳴ったという。
・ベビーカーに乗った男児(1)を殴ったとして、警視庁丸の内署は暴行の現行犯で、東京都荒川区の無職の男(64歳)を逮捕、母親が悲鳴を上げたため、数メートル先にいた父親が異変に気が付き、逃走した。男を追いかけ取り押さえ、通行人が通報。警察に身柄を引き渡した。容疑者は「ベビーカーが邪魔だったので殴った」などと供述しており、地下通路に設置されている防犯カメラも犯人の男が男児を殴る様子が写っていた。
※これらの事例を見ていると本当に前頭側頭葉型認知症患者は少ないのか、四大認知症から外すことによって人々の関心が無くなっていく事を心配している。