時の流れの中に!

少子高齢化の中で高齢者はどう生きて行けば良いのか。

認知症を予防する 母と娘

2018-01-31 10:26:05 | 認知症


母思いの娘と母、母を楽にさせたい、娘は仕事に頑張っている。
◇腰痛持ちの母と娘の二人暮らし。
 腰痛は動き廻れないほど悪くはないが無理はさせたくない。
◇結婚を諦めて母を養っていく覚悟を決める。
 母にはのんびりと長生きして欲しいと願っていた。
◇ボケさせない為に母へ色々と指示。
 娘:暇でしょう、これ今日中にやっておいて、おねがい!
 母:「・・・・・」
(カチーン!今日は久し振りに晴れたので洗濯、家の片付けをする予定だったのに!)
 娘:何も雨の日に出かけることはないでしょう。
 母:「・・・・・」
(カチーン!あなたの好きなケーキを買いに出掛けたのに!)
◇母に認知症の疑いが!
 毎日、行動・動作を見ていれば、早く変化に気づくはずなのに、専門医に診断を受けて、MCIであれ ば発症を遅らすことも、良くなる可能性も有るのに!
◇母が認知症に、それでも働きながら介護。
 認知症を発症したら家庭で出来ることない。共倒れになる前に施設への入居などを検討する必要が
 ある。

◇母が娘の悪口を言い出す。
 ある日、彼女は家の中で母の日記を偶然発見。そこには、信じがたい言葉が綴られていた。
 『娘なんて産まなければよかった』 『生活の面倒を見てるからって、偉そうに』ここだけ「母の日  記」秋川リサ著書より

※二十年近くこの子のために頑張って育ててきた、我が子の成長を楽しみして生きがいにしてきた。しかしいつの間にか親子関係がひっくり返っている。
母であることを否定されたと考えてしまった。それではこの子は私の何なのだろうか、考えても、考えても結論は出ない、やがて認知症を発症した。

娘が親を、子供を見るように接しているのが間違いです。母のアイデンティティは母親です。親に何をしてやれるかではなく何をして貰えるかを考えるのが重要です。母と子の関係は崩せないです。子どもの頃のように母に頼り、慕っている態度で接すればこの母親の認知症は防げます。

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認知症を予防する アイデンティティ

2018-01-29 09:54:23 | 認知症


『安楽病棟』帚木蓬生 著書より ある校長先生のエピソード
父は堅物で、融通がきかず、人づき合いも下手なので、せいぜい教頭どまりと言われていましたが、最後は町の小学校の校長を4年勤めて定年になりました。
八十一歳になった父が少し妙だなと感じたのは五年くらい前からでしょうか。言葉数がぐんと減って、あまりしゃべらなくなったのです。話をしていても、こちらの言うことが通じているかどうかはっきりせず、父の言葉も理解しにくくなりました。本を持って来いと言うので、どの本かと思っていると新聞のつもりだったりで、言いたい言葉がずれるようなのです。ハサミとナイフを言い間違えることもありました。これは呆けが始まったかと思って、大学病院で検査してもらったところ、アルツハイマー病で、脳もだいぶ萎縮していると言われました。

痴呆病棟の昼御飯がすんで一時半になったら、男性患者に声をかけて、お風呂の準備ができたことを知らせます。この声掛けでさっと風呂に行ける患者さんはわずかです。誘導にも要領がいります。単純に、お風呂ですよと手を引いていっても駄目です。校長先生だった下野さんなど、他人から指図されるのが大嫌いな性格です。大半の男性患者を誘導していったあと、「校長先生、急いでください。みんな集合しています」と耳元でささやくのです。「よし分かった」という表情で、下野さんが頷けばしめたものです。風呂場まで来れば、みんな裸になっているので、状況を察知して服を脱ぎ始めるのです。(以上本文)

この校長先生だった下野さんの認知症発症を防げなかったでしょうか、考えてみました。校長先生になって4年で定年退職、下野さんはもう少し校長先生を続けたかったのではないでしょうか、教師を天職と考えプライドを持って生徒たちを指導してきたのでしょう。下野さんのアイデンティティは先生です。
定年退職後も、指示される学習塾ではなく、ボランティアで、学習塾に行けない子どもたちに自分の指導方法で勉強を教える活動を進めていれば、脳の活動は続きます。やり甲斐も感じ認知症の発症を防げたのではないでしょうか。


※家制度の追記
 親と子の関係は、歴史の中で見てもそう簡単に変わっていない、変わるものではないです。世界中を見渡しても変わっていないでしょう、激的に変化した日本が世界一の認知症大国になったと思っています。
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認知症を予防する 家制度

2018-01-27 10:08:35 | 認知症
物盗られ妄想って、昔からあったのか調べたがデータも情報も見つからなかった。平均寿命が低いのだから当然だと言われそうだが、姑・嫁問題は昔から言い伝えられている。だけど物盗られ妄想は聞かない。

結婚は地域の慣わしの違い、貧富の差、家庭の仕来たりなど、昔から環境の違う家と家の結びつきですので様々な問題が生じています。考えの違う姑と嫁が毎日一緒に暮らしているのです。意見の違いで言い争う事もあったかも知れません。その後も二人の仲違いは続きます。お姑さんも年をとり家のことはお嫁さんに任せるようになったが、お姑さんの物盗られ妄想は出ません。親への尊厳が守られていた時代だったので、家の主導権が変わっても姑としてのアイデンティティが保たれていたのではないでしょうか、もちろん認知症は発症しません。ただ緩やかな物忘れは進んでいるかも知れませんが、物盗られ妄想の症状は出なかったでしょう。

先祖、祖父を敬い大事にする家制度は江戸時代に発達した、武士階級の家父長制的な家族制度を基にしています。その後、明治31年に制定された民法において規定された日本の家族制度です。昭和22年に民法が大規模に改正され、親族編・相続編が根本的に変更された為に廃止されました。そして高度成長時代の経済の成長と共に広がっていった核家族化が、親子関係を複雑にしていった。物忘れ妄想は、そんな時代の落とし子として増えているのではないでしょうか、このままでは、認知症患者はさらに増えていくでしょう。

家制度が廃止された昭和22年は、団塊世代が生れた年です。今、その団塊世代が認知症発症の対象年代にさしかかっています。普通は何百年も続いた伝統は法律が変わってもそう簡単に変わらないものですが、皮肉にもこの家制度を壊したのが団塊世代かも知れません。親元を離れ仕事に没頭、忙しい日々の中で親子の繋がりとして選んだのが、親ではなく子どもです。過保護とも覚えるほど子どもに愛情を注ぎ育てながら、わざわざ「老後は子どもの世話にはならない」と親子関係を壊すようなことを言っている。
親についても見捨てたわけではないのですが、親の身に何かあったら面倒をみるというスタンスなので、一緒に暮らすこともなく気がつけば老人施設しか選択の余地がない。これには少し心残りになっているのか、親の大切さを子どもに教えられない。その子どもが大きくなり親になっても子どもに親子の絆の大切を教えられない。現在では昔には考えられない子どもへの虐待、親への殺傷事件が起きている。
親子関係、社会の歪が認知症の要因のひとつではないでしょうか?
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認知症を予防する 姑と嫁

2018-01-25 10:29:51 | 認知症
お姑さとお嫁さん、仲良く出来るというのが甘い考えなのです。これまで生活した地域、家庭の長年の慣わしは簡単に治せません。年の差による考えの違いも争いの要因になっているかも知れません。料理の薄味、濃い味、浪費、節約、清潔、不潔、服装・化粧が派手、地味など意見の食い違いから争いになるケースは多いのです。

姑と嫁の争いの末路は!
お姑さん:認知症発症、叫び続ける物盗られ妄想
お嫁さん:認知症発症したお姑さんの介護

お嫁さん:子供を連れて離婚、自分から言ったので離婚料なし貧困家庭へ。
お姑さん:息子さんが家を出て生活を始める。お姑さんの孤独な生活が始まる。

姑と嫁の争いの末路は!誰も勝者はいない、このような悲惨な結果しかないでしょう。これを防ぐキーパーソンになるのが息子さんです。
《姑と嫁の争いの結末は、お姑さんの認知症発症!》と二人に争いの末路を説明するのです。姑嫁問題と言っても、最初は些細なことで始まり、それが修復できずエスカレートしていった結果なのです。
相手への思いやり、理解、妥協点を見つければ争いは起きないのです。お姑さんとお嫁さんが仲良くすれば、お姑さんの認知症予防になる。3人で話し合えば、何とかなるでしょう。それでも出来なければ、二世代住宅という方法もあり、別居生活という選択もあります。

※お姑さんとお嫁さんの仲が良く助け合い、楽しく、明るい家庭が築ければ、お姑さんの認知症も発症しないでしょう。ポイントは息子よりもお嫁さんを大事にすることです。

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認知症を予防する 姑嫁問題

2018-01-23 12:47:19 | 認知症


認知症の姑が、同居している嫁に財布を「盗まれた」と言い出し、嫁を怒鳴りつけたため、離婚騒動に発展したような例もあります。
物盗られ妄想とは、認知症で起きやすい被害妄想の一つで、大事な物を盗られたと訴える症状です。多くは財布や現金、貯金通帳や宝石類など財産に関連するものを盗まれたと思い込んでしまいます
認知症でなくとも、高齢になると「置き忘れ」をすることがありますが、その場合は「自分が置き忘れた」自覚があります。認知症の物盗られ妄想の場合は、自分が失くした自覚はありません。記憶障害によって置き忘れた事実を覚えていられないため、ほとんど探す事もなく「ない=盗まれた」と即断してしまうようです。これが医学会の定説となっていて、テレビの番組の中でも物忘れ妄想と紹介しています。物盗られ妄想=置き忘れ、私はこれに異論を唱えたいと思っています。それをこれから説明致します。

◇結婚 
お姑さん:明るいし、息子が好きになった娘だ、上手くやれるだろう。
お嫁さん:好きな人のお母さんだから、仲良くやれるだろう。
息子:これまでの母との生活、特に不便を感じていないし不満もない、
これから一緒に住む嫁さんも仲良くやってくれるだろうと思い込んでいる。

◇姑と嫁の争い。
お嫁さん:早く起きて和食の朝食作りは大変、それにパン食も食べ
たい。
お姑さん:この嫁は何を考えている。朝食が大事なことを解ってい
ない。

◇お嫁さんはじっと我慢。
お嫁さん:美味しそうだとお惣菜を買ってきたのに、何故怒るのだ
ろう。
お姑さん:この嫁は息子の健康を考えていない、バカ嫁だ!

◇子供を出産。
お嫁さん:この子は私が立派に育てたい。
お姑さん:跡取りが出来た、我が家の慣わしに沿って育てたい。

◇お嫁さんの反撃。
お嫁さん:この子は、お姑さんの思い通りにはしたくない。離婚も
辞さない。
息子:家と子どものことは、任せて欲しいと言うお嫁さんの考えを
了承。

◇家の実権はお嫁さんに!
息子:「母さんも長いあいだ家のこと頑張ってきたんだし、これからは
家のことは嫁にまかせてのんびりたら良いんじゃない」

◇お姑さんの役割がなくなる。
お姑さん:これまで家のために何十年と尽くしてきたのに、明日から
何をすれば良いのだろう。
お嫁さん:少し忙しくなるが、朝食はパン食、出かけた時はデパートの
お惣菜を買ってかえれば何とかなるだろう。

◇家の実権はお嫁さんに。
お姑さん:嬉しさも、楽しみも、哀しささえも感じない生活、嫁の手抜き
料理には、口には出さぬが腹だしさがたまる。
お嫁さん:雑用はお義母さんに頼めば良いか。

◇生きがいをなくす《アイデンティティクライシス》
認知症を発症した、お姑さんの頭の中は怒りだけ、他のことを忘れてしまっても、家を盗られた、息子に裏切られ嫁に盗られたと思い込んでいる。でも言えない、家を盗られた息子を盗られた、の代わりになったのが、財布を盗られた、お金を盗られたになった。

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