全国のコロナ感染者は1000人を割っているが、まだ毎日数百人の人たちが感染している。そしてその人たちの半数以上が感染経路不明となっている。この感染経路不明が半数以上続く限りコロナ禍は終わらない。
飛沫感染は、咳、くしゃみ、発声の際に、口や鼻から病原体を含む大きなエアロゾルが飛び出し、近くにいる人の顔に直接かかり、眼、鼻、口の粘膜から感染する経路となる。
接触感染は、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染することを言います。WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。
※感染場所の例:電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
新型コロナの感染は、この飛沫感染、接触感染の二つだと言われています。他に空気感染があります。空気感染は、病原体が小さなエアロゾル(あるいは飛沫核)や埃に付着した状態で空気中を浮遊し、これを吸入することで感染する経路となります。
9月18日、米国疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルス感染症では空気感染によって約2メートルのソーシャルディスタンスを超えて伝搬する可能性があり、屋内の換気を徹底するよう推奨を出した。そして、9月20日に米CNNがこの空気感染を巡る推奨をやや遅れて報じたことで、新型コロナウイルス感染症で空気感染が起こりうるとの認識が国際的に広まった。
ところが、9月22日になると、CDCは空気感染についての記述を削除、撤回し、空気感染を巡る記述は審査中と慎重な姿勢に転じた。この対応についてはCDCの混乱と受け止められたが、新型コロナウイルスは空気感染するという研究が続々と出ていたので、筆者はCDCがなぜ撤回したのか、その理由がよく分からなかった。
その後、ワシントンポストの記事を読んでようやく得心したが、「空気感染を前提とせず、感染症対策の緩みを招いたCDCが空気感染を認めるのは失敗を公に認めるのと同様だ」という指摘を恐れ、慎重姿勢に転じたと考えられる。要は、CDCのメンツの問題だ。
厚労省結核感染症課は、「エアロゾル中でウイルスがある程度の時間、生存し続けることと、エアロゾルによって感染することとはイコールではない。引き続き、国内でエアロゾルによって感染したことを示す証拠は見つかっていない」とコメントし、接触感染、飛沫感染の2種が感染経路であるとの従来の見解を堅持している。
空気感染による事例は多く出ていますが、このように米国、日本も国としては認めていません。この世界的な危機状態にそれほどメンツが大事ななのか、責任逃れをするのか!
今年1月、中国・広州市のレストランで客とスタッフ91人のうち、3家族9人が感染した。
「このクラスターでは、エアコンの風の通り道に位置した3家族が感染し、風の流れの上になかった客やスタッフは感染しませんでした。感染者が発したエアロゾルがエアコンの気流に乗って別のテーブルに届き、感染拡大したと考えられます」
エアコンは部屋の空気を吸い込み、温かくしたり冷たくしたりして部屋の空気を循環させる仕組みで、エアコンを運転しても換気はされない。
コロナ感染予防に換気が効果あると言われ、飲食店などで入口の扉を少し開けて営業している店も見受けられます。換気は室内の汚れた空気と新鮮な外気を入れ替えることで、これは室内に浮遊しているウイルスを除去している。つまり空気感染の予防に効果があるともいえます。
半数以上占める感染経路不明者、感染者と接触していなければ感染経路不明となる。新型コロナ感染が国内で見つかってから10ヶ月が過ぎようとしているが、これが毎日続いている。
感染経路不明では対策を立てられない、その何百人という人たちの経路不明について疑問を感じないのか、飛沫感染、接触感染以外の感染経路も考えなくてはならないはずである。
空気感染を認めれば、飛沫感染の点と点の繋がりから点と面に広げられる。対象は個人ではなく施設、建物になり、その施設の空調、換気の状態を調べれば原因は見つかる。原因が判明すれば対策も可能となる。
飛沫感染は、咳、くしゃみ、発声の際に、口や鼻から病原体を含む大きなエアロゾルが飛び出し、近くにいる人の顔に直接かかり、眼、鼻、口の粘膜から感染する経路となる。
接触感染は、感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスがつきます。他の方がそれを触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触ることにより粘膜から感染することを言います。WHOは、新型コロナウイルスは、プラスチックの表面では最大72時間、ボール紙では最大24時間生存するなどとしています。
※感染場所の例:電車やバスのつり革、ドアノブ、エスカレーターの手すり、スイッチなど
新型コロナの感染は、この飛沫感染、接触感染の二つだと言われています。他に空気感染があります。空気感染は、病原体が小さなエアロゾル(あるいは飛沫核)や埃に付着した状態で空気中を浮遊し、これを吸入することで感染する経路となります。
9月18日、米国疾病対策センター(CDC)は、新型コロナウイルス感染症では空気感染によって約2メートルのソーシャルディスタンスを超えて伝搬する可能性があり、屋内の換気を徹底するよう推奨を出した。そして、9月20日に米CNNがこの空気感染を巡る推奨をやや遅れて報じたことで、新型コロナウイルス感染症で空気感染が起こりうるとの認識が国際的に広まった。
ところが、9月22日になると、CDCは空気感染についての記述を削除、撤回し、空気感染を巡る記述は審査中と慎重な姿勢に転じた。この対応についてはCDCの混乱と受け止められたが、新型コロナウイルスは空気感染するという研究が続々と出ていたので、筆者はCDCがなぜ撤回したのか、その理由がよく分からなかった。
その後、ワシントンポストの記事を読んでようやく得心したが、「空気感染を前提とせず、感染症対策の緩みを招いたCDCが空気感染を認めるのは失敗を公に認めるのと同様だ」という指摘を恐れ、慎重姿勢に転じたと考えられる。要は、CDCのメンツの問題だ。
厚労省結核感染症課は、「エアロゾル中でウイルスがある程度の時間、生存し続けることと、エアロゾルによって感染することとはイコールではない。引き続き、国内でエアロゾルによって感染したことを示す証拠は見つかっていない」とコメントし、接触感染、飛沫感染の2種が感染経路であるとの従来の見解を堅持している。
空気感染による事例は多く出ていますが、このように米国、日本も国としては認めていません。この世界的な危機状態にそれほどメンツが大事ななのか、責任逃れをするのか!
今年1月、中国・広州市のレストランで客とスタッフ91人のうち、3家族9人が感染した。
「このクラスターでは、エアコンの風の通り道に位置した3家族が感染し、風の流れの上になかった客やスタッフは感染しませんでした。感染者が発したエアロゾルがエアコンの気流に乗って別のテーブルに届き、感染拡大したと考えられます」
エアコンは部屋の空気を吸い込み、温かくしたり冷たくしたりして部屋の空気を循環させる仕組みで、エアコンを運転しても換気はされない。
コロナ感染予防に換気が効果あると言われ、飲食店などで入口の扉を少し開けて営業している店も見受けられます。換気は室内の汚れた空気と新鮮な外気を入れ替えることで、これは室内に浮遊しているウイルスを除去している。つまり空気感染の予防に効果があるともいえます。
半数以上占める感染経路不明者、感染者と接触していなければ感染経路不明となる。新型コロナ感染が国内で見つかってから10ヶ月が過ぎようとしているが、これが毎日続いている。
感染経路不明では対策を立てられない、その何百人という人たちの経路不明について疑問を感じないのか、飛沫感染、接触感染以外の感染経路も考えなくてはならないはずである。
空気感染を認めれば、飛沫感染の点と点の繋がりから点と面に広げられる。対象は個人ではなく施設、建物になり、その施設の空調、換気の状態を調べれば原因は見つかる。原因が判明すれば対策も可能となる。