世界保健機関(WHO)が5月、初の指針を公表し、運動習慣を持つことや禁煙を強く勧めた。指針の正式名称は「認知機能低下と認知症のリスク減少の指針」。日本の認知症高齢者は2018年で約500万人とみられ、WHOによると世界では約5000万人。今後も患者は増え、30年には世界で8200万人と予測され、指針の策定は各国に対策を促す狙いがある。指針では各国のこれまでの研究結果を分析し、認知症に関わるとみられる運動や糖尿病など12項目について、推奨する度合いなどを示した。日本の大綱が「予防に資する可能性が示唆されている」と記した「社会参加」については、認知症リスクを減らす十分な根拠はこれまでの研究では「ない」との評価だった。ただ、病気と異なり根拠を示しにくい分野という事情もあり、「社会参加は健康や幸福感に強く寄与する。社会的に孤立させないような支援をすべきだ」とも指摘した。
WHO認知症予防指針のポイント
【強く推奨】 :・運動(軽度認知障害の人は条件付き)・禁煙 ・高血圧の治療・糖尿病の治療
【条件付き(弱い)推奨】 :・健康的でバランスの取れた食事・過度な飲酒の抑制 ・体重の減量
・認知機能トレーニング ・高脂血症の治療
【推進は必要】 :・社会参加
【治療などは必要】:・うつ ・難聴
これはWHA(世界保険総会)WHOの最高意思決定機関であり、全加盟国(2019年4月現在194か国・地域と2準加盟地域)で構成され、毎年1回5月にジュネーブにて開催で出されたで英語版はWHOのHPで公表しているが、日本語版は厚生労働省が来春、公表を目指しているらしい。
この世界最高機関がこれで認知症が予防できると考えているならばお粗末としか言いようがない。これはアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症どちらが対象なのか、全ての認知症に効果があると考えているのだろうか!禁煙すれば認知症を予防できるのか、運動しなければ認知症になるのか、運動できない人はどうすれば良いのか、予防に重要だと思われる社会参加は【推進は必要】と評価は低い。これは日本の大綱が「予防に資する可能性が示唆されている」のほうが正しいと考えられる。しかし世界の認知症高齢者約5000万人に対し日本の約500万人は、どう考えれば良いのだろうか!
※世界一認知症高齢者が多いのは、医療関係者から世界一の長寿国だからという答えが返ってきそうだが、数歳の差が世界の認知症高齢者の約10%を占めているという答えにはならない。