時の流れの中に!

少子高齢化の中で高齢者はどう生きて行けば良いのか。

認知症を予防する ㉑ パソコンボランティア

2017-09-27 09:33:49 | 認知症
2011年に宮崎県の特別養護老人ホームで暮らす叔母を訪ねた時、認知症

を発症して変わり果てた叔母を見てショックを受けた。甥の私を見ても何の

反応もない、仲の良かった叔母の兄(私の父)の写真を見せても反応なし、

叔母との思い出を話しても無視された。これまで築き上げてきた人生を全て

忘れ去り、楽しみもなく、何か不満を感じれば怒りとなり大声で喚き散らす。

人間の尊厳も失わせる認知症の恐ろしさを知った。認知症の身内がいる人は

発症しやすいという、遺伝に関係するのかは、まだ明らかにされていないが、

父の妹の叔母が発症しているのは少し心配になってくる。いずれ私も認知症

発症の可能性があるのか!心配になり認知症について調べ始めた。認知症

とは、インターネット、雑誌などから認知症に関する記事を集めた。中でも

認知症に纏わる事件には心を揺さぶられる。親子の間の殺人事件、憎い、嫌

いでもなく一番大事な人を殺めた人の気持ちは計り知れない。認知症は防げ

ないのか、色々と調べたが見つからない。現代の医学会においては発症を遅

らすことはできるが、確たる予防法はないとされている。世界中を見渡して

も認知症は人間の摂理であると受け止めて、発症後の介護に重点をおいて

いる。本当に予防法はないのだろうか!母との6年間の何だったのだろう

か!認知症は発症していない。その後、認知症について調べていくうちに、

母との生活が認知症予防になっていると確信した。根暗で無口だった母を見

ていた時は認知症の発症を心配したが、明るく喋る母には発症の心配を忘れ

させた。案外、誰でも明るく、楽しく生活をするだけで認知症予防になるの

ではないかと感じることもある。

ボランティアで高齢の人たちがパソコンを覚えるサポートをしてきた。50

の手習いはよく聞くが、60の手習いもあるようだ、だがマラソンを始めた、

陶芸を始めた、写真を始めたなどと一緒に考えてパソコンを始めようと考え

たようだが、想像以上の難解さに戸惑われている。クリック、ドラッグ、エ

ンターキー、スペースキー、オルトキーなど普段聞きなれない言葉が飛び交

う。高齢者の方たちにとっては正に未知への挑戦である。難しいと言いなが

ら皆さん明るい、無口な人に話しかけてもネガティブな言葉はなく楽しいと

答えが返ってくる。講習会に参加されている人たちを見ていると、この人た

ちは認知症を発症しないだろうと漠然と思った。
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