まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

相馬看護学校 「哲学」 終了2015!

2015-06-03 17:56:40 | 哲学・倫理学ファック
いろいろあったために1週間ほどブログ更新をサボってしまいました。
誠に申しわけありません。
さて、相馬看護学校の 「哲学」 の授業も先週で終了いたしました。
今年から1コマ増えたために、最後のほうの授業計画を少し変更しましたが、
それも含めてなかなかいい感じで終われたのではないでしょうか。
遅くなってしまいましたが、最後のワークシートから授業の感想を拾っておきましょう。


●「哲学」 の授業を受けて、特に死生観については深く学ぶことができました。悪い意味でしかなかった 「死」 も今では良い意味でもあることを学ぶことができたし、看護師は死生観を持つことも大切なのだと考えさせられました。初めて哲学という授業を受けたときは、難しい内容であるとか、いろいろ考えることがたくさんだったけど、ふり返ると今では良い学びになったと思いました。

●授業では毎回ワークシートを書いているため、その当時の自分の考えをいつでも思い出すことができ、思いや考えを書きとめることはとても重要であることに気付くことができました。今後は日常的にメモをとることを意識して生活していきたいと思いました。自分のイメージしていた哲学とは違って、毎時間自分の考える時間があり、新たな気付きなどもあり、楽しい授業でした。ありがとうございました。

●哲学は難しい授業という印象でしたが、授業をしていくうちに自分の考え方を改めて考えさせられる授業で楽しく受けることができました。毎回、席替えをしたりグループワークをするなど他の授業とは違った雰囲気で授業を受けることができ学びを深めることが出来ました。また、死生観や看護観などについてグループで話し合うことで自分とは違った考え方の人がいることで色々な見方や考え方について興味を持つことが出来ました。哲学で学んだことを医療現場や実習で生かしていきたいと思います。

●今まで自分の死生観として命はその人の為のものと安易な考えでありましたが、人それぞれ死生観が異なり、看護師の中でも看護観が異なることを学ぶことができました。臓器提供や延命治療でも予め家族での話し合いをしていなければならないことを学ぶことができ、改めて患者さんの尊厳を守ることの重要性を確認できました。初めは哲学とは頭がいい人や変わっている人などと誤った考えを持っていたが、我々の生活や看護を行うにあたり哲学は深く関わっているのだと気付くことができました。日常の生活の中からの譬え話を先生がして下さり、難しいという哲学の考えがいつの間にかなくなり楽しくかつ真剣に授業を受けることができました。ありがとうございました。

●哲学の授業でたくさんのGWをし、人それぞれ多様な視点を持っていることがわかりました。自分がこうだと思っていることが別の人はちがっていたりすることが多かったです。パターナリズムのように過度におしつけることがないように気を付けていかなければならないと思いました。哲学では死について様々な方向から考えていくことができました。死は決して暗い未来ではなく、考え方や生き方によっても違ってくるので、看護師は患者の残された時間が少しでも望みや希望にあふれるものであるように関わっていくことが必要だと思いました。患者や家族に対して傾聴するだけでも思いの表出ができすっきりするのだと、最後のGWで学ぶことができました。ありがとうございました。

●哲学は難しくて自分には縁のないものだと思っていましたが、実はそうではなかった。死や病気に対する考えは看護師にとってとても大切なことであると学べた。特に死生観については、十人十色の言葉通り、それぞれ違って、自分の考えを押しつけないように、相手の考えを傾聴していくことが大切であると思った。また、疾病観でも、病気はすべて悪いものと考えるのではなく、「病気になって辛かったけど、こういうことに気付けましたね」 というような関わりをしていきたいと思った。私の考えがきっかけで少しでも良い考え方ができるようになればいいなと思った。これまでなんとなくこうという考えだったものが、自分はこうだと思う、といえるくらい考えを深めることができました。

●哲学の授業を受けて死生観や患者観を密に感じることができました。今まで死ぬことはどういうことなのかいまいち曖まいなところがありました。しかし死ぬことへの恐怖を感じている目の前にいる患者さんに看護師として精一杯かかわり、死ぬことより生きている今を大事にして生きていけるようかかわっていくことが大切であることを学びました。またこの授業を通して患者さんの気持ちを少し理解することができたので、患者さんの気持ちを考えながら今後かかわっていきたいです。哲学では日常に近い話題が多かったため、毎時間たくさん考えさせられる授業でした。改めて気づかされることが多く、哲学の授業を聞いて本当によかったなぁと感じました。今回学んだことを無駄にせず今後に生かしていきたいです。ありがとうございました。


●哲学の授業は本当につまらないものだと思っていました。しかし、実際は看護師に必要な生と死、パターナリズム、脳死などについて深く学び、看護師としてどうあるべきなのか学ぶことができました。特に死については、祖父を亡くした間に授業が入っており、思いだすのが嫌なときもありました。だけど、祖父の死を振り返って、祖父にとってどんな人生であったのか、天国に行ったのかなど、祖父の死から逃げずに向きあうことができました。また、植物状態の話では、看護師の気付きが大切であることを学び、実習中に先生が 「アンテナはって!」 といっていた意味が分かりました。哲学で学んだことを大切にして、就職してからもがんばっていきます。ありがとうございました。

●特に死生観、看護観を深めることができました。終末期の実習を終えてからの哲学の授業はとても深く考えることができました。安楽死・尊厳死はどれも人間の死に方の一つであり、また、植物状態は生き方の一つだと思いました。これらに正解の看護はないと思います。でも、その患者さん、家族にとって何がいいのかを一生懸命考え、看護することが大切だと思います。看護観は、今までの実習の中での自分もパターナリズムに近いようなことをしていたのかなと思い、患者さんにとって本当にいいことをできていたのかと思いました。今回の授業で、自分の看護観を見つめ直すことができたので、今後にいかしていきたいです。

●この授業を受けることができてほんとうによかったです。死んだらどうなるかとか、人間は何かとか、元々そういったことに疑問を抱いていたので、それらがテーマの時の授業は特に楽しかったです。哲学って難しそうだったり、めんどくさそうだったりと授業が始まる前はあまりいいイメージはなかったんですが、授業を受けて死について考えたり、医療者側について考えたりと、自分の死生観や医療観をちゃんともつことができました。また、先生の話も納得させられるものが多く、先生の考えにより自分の考えが変わったり、考えを深めることができました。自分にとって得るものがとっても多い授業だと思いました。今回の授業で学んだことを忘れず看護師になって働いていきたいと思います。

●看護学校で哲学ってどうして学ぶのかな?と思っていました。授業をうけていくうちに死や生についてその語源や定義についてまで追究して学ぶことで、価値観が大きく変わりました。看護に必要である意味が分かりました。哲学者は 「魂の教師」 ときいてその通りだと思いました。今でいう臨床心理士のような…とも思いましたが、一生を通しての人のあり方や考え方なので 「魂の導き」 が正しいと思いました。看護師は医療知識や技術のみでなく人間性も大切であることを学びました。今回はクラスの仲間の意見を聞くことで多様な視点を得られたので、看護師に必要な他者の気持ちを考えることができた気がします。今後様々な人とふれ合い、学んでゆくなかで、哲学は大きな影響を持つと思います。生きていくうえで哲学を学ぶのはなかなかないと思います。先生の授業を受けられてうれしいです。ありがとうございました。


最終回のワークシートはスペースに余裕があったので、
最後の感想の記入欄もゆったりと作れたのですが、
そのためかみんな例年よりもたくさん書いてくれました。
どうもありがとうございました。
「哲学」 の授業は終わってしまいましたが、皆さんの哲学に終わりはありません。
これからもずっと考え続けていってください。
今は実習中で、家に帰ってパソコン見るヒマもないかもしれませんが、
皆さんからいただいた質問 (特に哲学に関わる大事な質問) はまだ全然手つかずですので、
これからも追い追いお答えしていくつもりです。
時にはこのブログものぞきに来てみてください。
それでは相馬看護学校13期生の皆さん、またどこかでお会いしましょう!


P.S.
レポートは忘れてしまわないうちに早く書きましょうね。
たくさん書けば書くほど点数が上がるということをお忘れなく!