まさおさまの 何でも倫理学

日々のささいなことから世界平和まで、何でも倫理学的に語ってしまいます。

粉ミルクによる男女平等

2018-06-07 06:34:13 | そして父になる
生後1~2ヶ月の頃、昼夜問わず2時間おきに授乳という時期があって、

さすがに2人とも睡眠不足で、これがいつまでも続いたらたまらんなあと思い、

子育て大先輩の同僚の先生方 (男性) にグチったことがあったんです。

ところがみんなやけに反応が薄いんです。

フーンとかヘェとかぐらいで。

「やっぱその頃は大変だよねぇ、あと○ヶ月くらいの辛抱だからがんばってね」

みたいな親身な共感やアドバイスを期待していた私としては、

なんか肩すかしを食らったような気分を味わっていました。

ところがある時にある方に同じことを言ってみたら、

その方はとても丁寧な方でこんなふうに返してくださって、

それでやっと反応の薄さの原因がわかりました。

「小野原さんとこって粉ミルクなの?

 うちは母乳だったから全部妻に任せっきりだったなあ。」

そうだったのです。

うちは退院直後くらいから母乳がほとんど出なくなっちゃって、

それ以降はもうずーっと粉ミルクなのです。



だから授乳の仕事を男でも引き受けることができて、

夜中の授乳も起きられたほうがするということにしてあって、

半々くらいの割合で負担できていたんですが、

それはうちがたまたま早い時期から粉ミルクだったからなのです。

母乳が出るという場合は基本、授乳は女性の仕事になってしまうんでしょうね。

(搾乳して保存しておくこともできるようですが、

 それでも男性が授乳作業を半々の割合で引き受けるのは至難の業でしょう。)

それを聞いて、母乳の家族はいいなあとはまったく思いませんでした。

むしろ、うちはたまたま粉ミルクでラッキーだったなあと思いました。

どっちにしろ女性が育休を取っているという場合は、

子育ての負担は大半が女性にかかってしまいますので、

夜中の授乳くらいはできるかぎり引き受けてあげたいじゃないですか。

実際には私が爆睡していて1回も起きなかったということも多々あるらしいですが、

それでも自分的には育児 (の中の夜の授乳) を半分負担しているぞと、

なんとなく誇れるわけです。

しかし、それ以上によかったと思うのは、

私もそこそこの割合で授乳していますから、

赤ん坊の私に対する態度がけっこう暖かいように思うのです。

この人はミルクをくれる人のうちの1人だと認識されている感じがするのです。

以前ご紹介した 『ヨチヨチ父』 では、

お乳をくれる絶対的な存在である母親に比べて、

父親というのは 「母親じゃない人間」 のうちの1人にすぎない、と書かれていました。



なるほどそうなのかもしれませんが、

私の場合はそれよりはもう少し高い位置に置いていただいているような気がするのです。

それもこれもすべては粉ミルクのおかげだなあと、つくづく思います。

全家庭のなかで粉ミルク派は少数派なのかもしれませんが、

粉ミルクに関しては思うところがいろいろありましたので、

今後も折に触れて書き留めておきたいと思います。

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