
先日蛭子能収さんの「ゆるゆる人生相談」という単行本を読みました。
読みやすい本でした。(笑)
蛭子さんの書かれた本ですので、こ難しい本である筈がないですね。
読者からの人生相談を蛭子さんが答えるという形式になっていました。
相談内容のひとつで、
「親子が仲良くする方法はないでしょうか?」49歳 主婦の方の相談に対して
蛭子さんの答えは、
そもそも親子が仲良くしようと思うからいけないんですよ。
子どもにはなにも期待しなければいいんです。
しかも親の存在なんて、オレの小指の先の傷みたいなもの、
小さくても、なにか伝えられたらいいだけなんですよ。
ようするに「親と子は、仲良くなくてもいい」
との答えです。(笑)
次の人生相談は「どうやったら絵が上手になりますか?」8歳 小学生の相談に対して
絵がうまくなる方法があるなら、オレだって知りたいですよ。
でも図画でいい点数をとる方法はあるんですよ。
それは先生がどういうのが好みか、察知していたからなんです。
ある先生は、仕事場の風景を描けばいい点数をくれたので、
造船所の絵ばかり描いて褒めてもらっていました。
次の先生は変わった絵を好む人で、
太陽を2つ描いたような奇をてらった絵を持っていくと、
「おっ、おもしろいな」と。
高校のときも県のコンクールに入選したいと思って、
過去の入選作品を見たら、どうやら細かく描くといいとわかって、
一生懸命、細密に描いたら2位になったんです。
とにかく絵は見る人の好みなので、小学生のうちから、
人の顔色をうかがって絵を描いていたほうが絶対にいいですよ。
「絵を見る人の顔色をうかがって点数を稼ぐ。」
蛭子さんって、何も考えていないようで、ちゃんと考えられているんですね。(笑)
この回答を読んで、蛭子さんって見かけによらず、頭の良い人だなぁと思いました。
蛭子さんの信条は、
「すべてにおいて死なないことが、人生の目的です。
人に群れないことも、人から恨まれないようにすることも、
誰かに殺されないよう”死なない”で生きるためです。」
そしてもうひとつ、
「死ぬまで楽しく、自由にいきたい」ということです。
人の顔色や意見など関係ない。
自分が行きたい道を進み、やりたいことをやれば、
楽しいだろうと思ったんです。
それから60年近く、オレは、死なないように生きる、
しかも自由に生きることを貫いてきました。
自由に生きるのは、実は大変です。
楽しく生きるためには、まずお金を稼がなければいけない。
我慢しなくてはいけないこともたくさん。
でも”生きる”とはそういうことだと思っているから、
あまり迷うことはありません。
気楽に生きても、ストレスを抱かえながら真面目に生きても、
迷いや悩みは必ずあるものなんです。
世の中はただでさえそんなふうに煩わしいものなのだから、
あんまり仔細なことにとらわれず、
できるだけ気楽に、好きなように生きたほうがいいですよ。
と、あとがきに書かれていました。
蛭子さんのように
死なないように生きる、しかも自由に生きる。
これが理想ですね。(笑)
銀の雨 松山千春