本田美奈子.さんが亡くなったのは、私が一通りの治療を終えて3ヶ月もしない頃であった。 ご存知の通り本田美奈子.さんは白血病であった。(メディアからの情報がメインなので、伝聞であることを予めご承知おき願いたい。)
白血病は非上皮性の腫瘍であり、大まかな分類で言えば骨肉腫と同系統の腫瘍である。同系統の腫瘍であるがゆえに1部同じ抗がん剤を使用する。メソトレキセートである。メソトレキセートの副作用には口内炎が出来るというものがある。ひどい場合には口中に口内炎が出来る。そうなると口から栄養を摂取することが出来なくなり、点滴等で栄養を補給するしかない。点滴で摂れる栄養には限度があり、体力は消耗し、体重は減少していく。以前に紹介した平岩正樹医師は、がん患者にとって「体重減少は寿命減少である」と仰っておられるが、全くその通りだと思う。過日述べたとおり、現在の医療制度では体重から算出した体表面積を基に抗がん剤の投与量を決定するので、体重が減れば、当然投与する抗がん剤の量も減少する。血中濃度が同じであれば、効果に差はないという意見もあるが、個人的・体験的に言えば、絶対量が決定的に重要である。投与量が多ければ多いほど効果があると考える。そのためにも高容量の抗がん剤投与に耐えられるだけの体をがん患者は維持しておかなければならない。
本田美奈子.さんは元々細いが、メソトレキセートの副作用のせいで余計に体力を消耗してしまったのではないだろうか。その意味でもやはり抗がん剤の副作用対策は大切なことである。口内炎が出来ずに栄養を経口摂取出来れば、もっと病気と闘えたのではないだろうか。(平岩氏によれば口内炎対策も十分可能であるらしい。)
本田美奈子.さんの言葉で印象的な言葉・場面がある。仮退院が認められた際に「私には歌しかないから」と言って、お世話になった看護師さん達の前で歌を歌ったということである。私も、同系統の病気になったことを知ってから親近感を感じて本田美奈子.さんの歌を聴くようになったが、誠に美しい歌声である。アメイジング・グレイスはとりわけ気に入っている。
果たして私には「これしかないから」と言い得るだけのものがあるであろうか。甚だ心許無い。
「私には歌しかないから」と言い切れるだけのものを持ち得た本田美奈子.さんを羨ましく思う。と同時に、そう言い得るだけのものを持ちながら亡くならざるを得なかった本田美奈子.さんの無念をも思う。
現在、本田美奈子.さんの映像・音楽とともに骨髄移植に対する理解・協力を求める公共広告が流されているが、このブログを読んで協力したいと思う人が1人でも居てくれればと切に願う。
白血病は非上皮性の腫瘍であり、大まかな分類で言えば骨肉腫と同系統の腫瘍である。同系統の腫瘍であるがゆえに1部同じ抗がん剤を使用する。メソトレキセートである。メソトレキセートの副作用には口内炎が出来るというものがある。ひどい場合には口中に口内炎が出来る。そうなると口から栄養を摂取することが出来なくなり、点滴等で栄養を補給するしかない。点滴で摂れる栄養には限度があり、体力は消耗し、体重は減少していく。以前に紹介した平岩正樹医師は、がん患者にとって「体重減少は寿命減少である」と仰っておられるが、全くその通りだと思う。過日述べたとおり、現在の医療制度では体重から算出した体表面積を基に抗がん剤の投与量を決定するので、体重が減れば、当然投与する抗がん剤の量も減少する。血中濃度が同じであれば、効果に差はないという意見もあるが、個人的・体験的に言えば、絶対量が決定的に重要である。投与量が多ければ多いほど効果があると考える。そのためにも高容量の抗がん剤投与に耐えられるだけの体をがん患者は維持しておかなければならない。
本田美奈子.さんは元々細いが、メソトレキセートの副作用のせいで余計に体力を消耗してしまったのではないだろうか。その意味でもやはり抗がん剤の副作用対策は大切なことである。口内炎が出来ずに栄養を経口摂取出来れば、もっと病気と闘えたのではないだろうか。(平岩氏によれば口内炎対策も十分可能であるらしい。)
本田美奈子.さんの言葉で印象的な言葉・場面がある。仮退院が認められた際に「私には歌しかないから」と言って、お世話になった看護師さん達の前で歌を歌ったということである。私も、同系統の病気になったことを知ってから親近感を感じて本田美奈子.さんの歌を聴くようになったが、誠に美しい歌声である。アメイジング・グレイスはとりわけ気に入っている。
果たして私には「これしかないから」と言い得るだけのものがあるであろうか。甚だ心許無い。
「私には歌しかないから」と言い切れるだけのものを持ち得た本田美奈子.さんを羨ましく思う。と同時に、そう言い得るだけのものを持ちながら亡くならざるを得なかった本田美奈子.さんの無念をも思う。
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