がん(骨肉腫)闘病記

抗がん剤治療、放射線治療、人工関節置換手術、MRSA感染、身体障害者となっての生活の記録を残します。

術後補助抗がん剤治療1クール目

2007年01月14日 | Weblog
人工関節抜去手術後はひどい熱が出た。手術のために無理やり38度まで下げた反動と、そのような中で骨をいじる手術を行ったためと思われる。41度の熱が1週間位は続いたと思う。ただ、この頃は意識が朦朧としていたので、記憶は定かではない。その後も41度までとはいかないが39度から40度の熱が暫く続いた。闘病中最も辛い期間であった。他の治療も筆舌に尽くしがたい辛さであったが、その中でも一際辛い期間であった。自殺してしまおうかと思ったくらいである。

そのような何時終わるかもわからない発熱地獄から開放されて暫くして、術後補助抗がん剤治療1クール目が始まった。平成16年8月19日のことである。今回はカルボプラチン(=パラプラチン)800mg。これもまた「毒薬」である。お気付きの方もおられるかもしれないが、術前補助抗がん剤治療1クール目で使用したシスプラチン類似の薬品である。シスプラチンのある分子の部分にカバーをかぶせることによって、シスプラチンの毒性・副作用を少し抑えた薬である。シスプラチンで余りに激しい副作用が出た患者や、腎機能が衰えたお年寄りの方に使われることが多い。(勿論他のがんではカルボプラチンを標準的に使うことはいくらでもある。骨肉腫は悪性度の高いがんなので、使われる抗がん剤は強く、かつ、高容量となる。)

主治医は術前の経験があるのでここでもやはりシスプラチンを使いたがったが私が拒否。カルボプラチンにしてくれるよう要望。臨床試験データでは、シスプラチンが効かなかった人にはカルボプラチンは効かないが、シスプラチンが効いた人にはカルボプラチンが効く可能性はそれなりにある。それを自分で調べて知っていたので、シスプラチンが劇的に効いた以上はカルボプラチンも効くだろうと考え、カルボプラチンを選択。確かにシスプラチンまでではなかったが、カルボプラチンも結構ひどい副作用が出た。シスプラチンやカルボプラチン、オキサリプラチン等はその名前から想像がつくかと思うが、プラチナ化合物(白金製剤)である。冗談で主治医が「君は金目の物に縁がないということだね。」と言ったので、私は「いや逆ですよ。縁があるからプラチナが出て行ってくれないんですよ。」と言い返したりしていた。この主治医はかなり際どい感じの冗談を良く言う。私はそういうのは嫌いではないので笑って応酬していたが、人によっては訴えてきたりするのではないかと内心心配している。ちゃんと人を見て話し分けていることを願う。