新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

1月14日 その2 13日のラグビー観戦記

2018-01-14 10:36:31 | コラム
サントリー対パナソニック観戦記:

テレビの中継が始まる前から閃きで「サントリーの勝ち」と何となく決めつけていた。正直なところ、日頃トップリーグの試合には余り関心がないので、サントリーにはどんな選手がいるかは知らなかったが、全日本にも出ている桐蔭学園出身の松島幸太郎という異様な風体のバックスがいるのだけ承知していた程度。

試合の結果は解説の薰田が予想したほどに点数が入らずにサントリーの圧勝だったと見た。だが、私には手に汗握らない熱戦のようにも見えたし、視点を変えれば全日本の決勝に相応しい立派な試合だったとも見えたかとも思わせてくれた。

私独特の批判的な見方を紹介すれば「パナソニックは主力の外国人2人が負傷で途中退場した不運と言うか、そういうことになるのがそもそも力不足ということだが、折角攻め込んでも肝腎な場面でノックオンやつまらないミスが出てトライを取り切れなかったのが実力であり、敗因となったと思っている」となる。簡単に言えば「負けに不思議なし」だった。

特に、興味を削がれた点はフットボールならば「レッドゾーン」オフェンスでありデイフェンスであるゴールライン寸前の攻防が果てしなく続き、攻める方は無策としか見えない球出しから頭を下げて突進の連続では私はちっとも感激しないのである。攻める方は奥行きがないので思いきったパスを展開できずに突進しては掴まって「フェーズ」とやらの数が増えるだけの場面しか見えないのだ。

即ち、パナソニックはそこでノックオンか「ノット・リリースイング・ダ・ボール」等を繰り返して逸機する場面の連続だったということ。これ即ち、力不足である。サントリーを贔屓にする方から見れば「善くぞ凌いでくれた」となるのだろうが、私はもっと華々しいパスの展開で攻めるラグビーを期待していたのだ。

だが、普通のラグビーファンの方から見れば「両方とも力の限り戦った熱戦で、良い試合を見せてくれて感激だった」とでもなるだろうが、私はそう簡単な見方を採らないのだ。

それにしても、以前から指摘してきたことだが、何故ラグビーはあれほど立派な体格をして連中が集まるのに、我がサッカーは当たられ弱い者ばかり育つのだろうと嘆きたくなるほどラグビーの選手たちは体格が良いし、激しい当たり合いをものともしていないので羨ましい。サッカー協会はラグビーの選手たちを観察しているのだろうか?

最近のラグビーを見て感じる変化がある。それは密集から出た球を従来はSHからSOという順番に回してSOの判断が大きく流れを左右していたが、それが変わってきたように思える。全日本代表であるパナソニックのSH田中史朗(だったかな)は、処理する前に投げる方向を見つめているので、守る側は直ちに反応してしまい、そこまでまた掴まって密集となって行くというのが延々と続くのだ。一方のサントリーの外国人SOは判断が良く最初のトライを生むキックをして見せた。

パナソニックの敗因の一つに外国人のSOの交代で入った山沢が無用なキックを乱発して容易にサントリーに攻撃権を渡してしまったことがあると思う。思うに、相手も比較的キックを使っていたので挑発されたのではないのかな。

以前にも指摘したことだが、ラグビーでは点を取られた方がキックオフをして試合を再開するのは矛盾だと思う。現在のように攻める側に有利になるようなルール改正が続けば、取られた方がまた蹴り込んで相手に攻撃権を渡すのでは挽回の機会が減るだけではないのか。この点は7人制では改善されていたが、国際的にはどう考えているのだろうか。フットボールはこの矛盾を解決しているが。

恐らく大学を9連覇した帝京大がサントリーと勝負をして負けるだろうが、矢張り何処までやれるのかやらせてみたいと思った。フットボールは未だライスボウルは甲子園ボウルの覇者とXリーグの勝者で行われているが。



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