新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

英語って不規則で本当に面倒だ

2022-02-03 09:01:17 | コラム
グラバー邸の「グラバー」の綴りに驚かされた:

週日は日課としているブログの更新を終えて「ホッと一息」でテレビを見ると、丁度テレ朝の「じゅん散歩」の頃で、何時も高田純次の悪ふざけを聞くことになる。一昨日だったかは、彼が長崎に行ってグラバー邸を訪問する場面に出会った。そう言えば、30年以上も前に技術サービスマネージャーと長崎空港に降りたって、そこから佐世保の乳業会社を訪問して、長崎市には一歩も入らずに東京に戻ったことを思い出して「残念なことをしたな」と、今頃になって悔やんでいた。

そのグラバー邸だが、高田純次の後ろに立っていた看板の英語表記を一目見て、一寸した驚きに襲われていた。それと言うのは、それが“GLOVER”となっていたことだった。これまでにグラバー邸のグラバーは何処かオランダ辺りの人の名字だろうと勝手に考えて、綴りなど気にしたこともなかった。もしかして“Grabber”かな、くらいは考えたこともあった。だが、高田が学芸員に聞かされたことは「英国人」だったのだ。なお、grabは「ひっつかむ」とジーニアス英和に出ている。

ここから先で英語の面倒なことに触れていこうと思う。GLOVERからRを取り除くと“glove”になり、これは「手袋」のことで、その発音は「グラヴ」とするのが正確なのだ。であるから、GLOVERさんはもしかすると「グラヴをはめた人」となって、正確にカタカナ表記すれば「グラヴァー」となるのだ。「何だ、これは」の思いだった。実は、gloveという単語の正確な発音は「グラヴ」であって「グロウブ」でも「グローブ」でもないのだ。だが、野球では偶に「グラブ」という人もいるが、大方は「グローブ」としているのだ。

そこで、Gloverを辞書で見ると「グロウヴァー」という発音での固有名詞であり、その例に確か4作まであった映画“Lethal Weapon”で刑事役のRoger Murtaugh(ロジャー・マータフ)を演じたDanny Gloverが出てきた。因みに、その相棒のMartin Riggsを演じたのがMel Gibsonだった。

英語って言う言語は本当に面倒なので、gloveは「グラヴ」なのに、似たような綴りの「円形」とか「地球」を意味する“globe”は素直に「グロウブ」なのだ。この延長線上にあるのが「地球温暖化」の“global warming”という具合だ。何故かglobeは「グラブ」とはなっていない。

中学・高校では「英語は不規則だ」と教えられたし、そうだと思っている。その不規則の中にもある規則の例だと教えられ事に「その単語の最後の字が母音のeで、その前が子音であり、その更に前に母音が来た場合には、その母音はアルファベットの読み方そのままの発音になる」というのがあった。これだけを読んで「そうか。そういう規則があるのか。その例がglobeやskateだったな」と思いつく方は素晴らしいと思う。ところが、このgloveはその規則の例外になっているのだ。

参考までに、この規則が当て嵌まる例を、aから順に挙げてみようと思う。skateは既に挙げたがparade何ていうのがある。eは一寸面倒だがconcedeを挙げておこう。Iでは「凧」のkiteがある。oではstoveがあった。最後にはcuteにしておこう。これは「可愛い」と思われているようだが、アメリカでは「気が利いた」とか「抜け目がない」としても使われるので要注意だ。

我が国ではカタカナ表記する場合には「ローマ字読み」が普遍的だ。だから、上記のDanny Gloverのように「ダニーグローバー」となっている場合が多いし、私も「リーサルウエポン」は好みの映画だが、あのマータフ刑事を演じているのは、てっきりグローバーだと思っていた。だから、カタカナ表記を決めている人たちは、ご苦労が多いのかなと思ってはいる。でも、ワクチンの製薬会社名Modernaを「モデルナ」としたのは許しがたい愚かな誤りだと思うのだ。



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