新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

アメリカという国

2017-08-31 08:10:30 | コラム
白人至上主義って何:

トランプ大統領のこの件についての失言としか思えないような軽率なTwitterでの意見表明以来、我が国のマスコミも話題として採り上げるるようになった。正直に言って、私はこの問題については何らかの意見が言えるほどにはその性質が解っていない知識もないと思う。

これまでに、私は如何にもアメリカを知り尽くしているのかと取られそうなことを述べてきた。だが、以前にも告白したことで、私のアメリカに対する理解というか認識の度合いは「アメリカを仮に 100 とすれば、私が知っているのは精々20程度だ。それでも、一般の方の知識と比べれば数倍にはなるだろう」と経験からも思っている。

これも以前に採り上げたことで、私が最初に転進したM社の代表だったHM氏はアメリカ留学の経験もある海外経験豊富で博学多識なビジネスマンだった。そのHM氏が1973年だったかに「私も長い間のアメリカ人との付き合いで彼らの考えることの70%は読めるようになったが、未だ30%も解らない部分が残っている」と述懐された。

それを聞いたUKの大手製紙会社の日本代表者だった日系カナダ人のGN氏はHM氏が帰った後で「HM氏はおかしい。この俺だってイギリス人やアメリカ人というものの精々30%くらいしか解っていないのだ」と批判したのだった。未だ外国に慣れていない私は「そんなものかな」と思って経験豊富な大先輩方のご意見を承っていた。

私は少しはアメリカの建国の歴史を学んだこともあれば、南北戦争(何で Civil War がこういう訳語になるのだろうか)があったことも承知しているし、アフリカ系アメリカ人たちがどのような存在か程度は心得ていた。だが、22年半も務めた2社では周囲にアフリカ系の人がいたこともなく、会社の外でもアフリカ系の人と語り合ったことすらなかった。そこに今回の一件である。何が問題か直ちに理解できなかった。

少しはこの件を理解できるかと、30日夜のPrime Newsをある程度の期待を持って見ていた。確かに登場された自民党の辻代議士、山口真由弁護士、モーリー・ロバートソン氏等は詳細に解説され、アメリカにおける人種問題の難しさを教えてくれたと思う。だが、彼らが語ったアメリカは勉学のために渡ったアメリカであり、そこで吸収された知識を元に客観的に解説されただけで、アメリカ人の中で働くか生活された経験から見たアメリカ論ではないと聞こえた。その意味では非常に論理的だが、頭でっかちかなとも思えたのは一寸残念だった。

今にして思えば、私がお世話になったアメリカの紙パルプ産業界の大手メーカーでは白人優位も何も会社側と言うべきか本社機構には、白人以外の誰がいるのかという世界だった。出会ったアフリカ系の人は22年半でメールボーイ等を除けば片手にも満たない数だった。また、良識ある?エリート社員たちがアフリカ系の人たちのことを話題にすることすらなかった。そういう人たちの世界だと受け止めていた。私は理論でも何でもなく、白人だけの世界がアメリカのビジネスの世界のようだと実感し、これがアメリカだろうと認識する以外なかったのだ。

確かに、私的な場というか個人的な会話ではアフリカ系を酷評する人に出会ったことはあった。また、同僚には「あのマネージャーはお嬢さんがアフリカ系の人と結婚してしまったので、彼の前では間違ってもアフリカ系アメリカ人を話題にするな」と予め知らされたこともあった。記憶が正しければ、常に接触せざるを得なかった現場の組合員にもアフリカ系はいなかった。

要するに、私が入っていった世界は白人の為のものだったようだし、アフリカ系アメリカ人は如何なる場合でも話題に上ることはなかった。これを白人優位というのか、差別というのかなどは全くあずかり知らぬ事だと思う。確かに、大学入学の選考などで逆差別の話などは聞いてはいた。だが、アフリカ系は急激に増えてくるヒスパニックや中国や韓国を中心にする少数民族(minorities)の一部なのかとすら考えるようになっていた。

私はこのままアメリカに合法・非合法を問わずに外国人の流入が続けば、喧伝されているように白人が少数民族になってしまう事態が生じるだろうと危惧する。だからこそ、トランプ様は立ち上がられたのだと解釈した。そうでもなれば、分断どころではなく、白人と非白人の二つの国に分かれてしまうのではないかなどと危惧している。その非白人国では、アフリカ系アメリカ人がアジア系やヒスパニックと融合するのだろうか。私は大いに疑問だと思う。

私には良く解らないとは言ったが、私はこういう込み入った人種構成とその間での反感と諍いがある国で、トランプ様の発言は矢張り軽率ではなかったのかと思う。何れにせよ、彼は答えがないような、寝た子を起こすような難問に自ら望んで取り組んでしまったのではないだろうか。

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1 コメント

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Unknown (北極熊)
2017-08-31 17:48:21
良し悪しは別として、白人は黒人や有色人種に対して恐怖感を持つのではないか。昔、白人はアフリカとか中東で稀に生まれたアルビノであり迫害されたので集団で逃げてヨーロッパに落ち着いた。恐怖と戦うためには白人が有色人種よりも優等な人種だと思わずにいられなくなり、更に、近代以降の理性でそれを制御できない方々が白人至上主義者ではないかと思うのです。 

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