新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

パリ2024余話

2024-08-14 07:22:09 | コラム
独自の視点から話題を拾ってみた:

獲得したメダルの数:
ご存じの向きは多いと思うが、今回は総計で45に達してアメリカとチャイナに次いで第3位。内訳は金20、銀12、銅13でマスコミ風に言えば「国外の大会では最多」となる。この言い方はおかしいと思ってしまう。何故ならば21年に繰り延べされた東京でも第3位の58で、内訳は上から29、14、17だったのだから。素直に「今回は史上第2位の獲得数で、目覚ましい成果を挙げて選手たちを讃えたいと言えば良いのに」と言いたくなる。マスコミに一言だ。

トラックの種目以外を英語で表記すると:
ここは単なる個人の好みから取り上げるので、北口榛花さんの「やり投げ」が「槍」の意味で使われている“spear”ではなくて“javelin”だったのに誘われて調べてみた次第。順序不同で行こう。

砲丸投げ   the shot put、
円盤投げ  discus throw、
ハンマー投げ hammer throw、
走り幅跳び  long jump、
走高跳          high jump、
棒高跳び   pole vault、
三段跳び   the triple jump または the hop, step and jump、

ざっとこんな所だが、「投げ」が必ずしもthrowだけではないのが少しだけ面白かったし、棒高跳びでもjumpではなくvaultだったのも「へー」だった。余話の中の余談だが、高校の体育の教師に戦時中の種目だった「手榴弾投げ」の確か日本記録保持者がいた。この教師は三段跳びを「ホスジャン」と呼んでいたのを未だに覚えている。

さらに零れ話だが、この教師・細谷真澄先生は東京体専の出身だったが、この師範学校が東京文理大に合併されたので文理大出身になったと喜んでおられた。だが、文理大は東京教育大学になり、今では筑波大学なのである。

メダル獲得者だけが総理官邸を表敬訪問:
私の持論では「彼等だけを賞賛する形が宜しいとは思えない」なのである。岸田総理も無邪気に阿部一二三から署名入りのジャケット(?)を貰って喜色満面だったのも「どうなのかな」と受け止めていた。確かに言わば世界選手権で堂々と3位以内どころか優勝したことは、いくら讃えても足りない程立派で優れた成績である。だが、私は「不運にも不幸にも、獲得できなかった者たちは賞賛に値しないのか」と疑問に思っている。

今回言うなれば予選落ちにも似たグループリーグを突破できなかった男女のサッカーと男女のバスケットボール、バレーボールでは男子が準々決勝で敗退し女子はグループリーグで敗退という結果だったが、彼等は国内予選ではなく地域の激烈な予選を突破してオリンピックの出場権を獲得していたのだ。私はこの時点でメダルとやらを獲得したのと、少なくとも同等の成績を残したのだと認識している。

前回ホーバス監督の指導宜しきを得てアメリカと優勝を争った女子のバスケットボールなどは、その最高の技である3ポイントシュートが封じ込められたほど他国に研究し尽くされていた感が濃厚だった。他国のスカウティングの標的にされたこと自体がメダル級の成果だと思うが、何方かとマスコミはそうは見ていないようで残念だ。

それでも無冠に終わった為に帰国時に空港で脚光を浴びていなかったし、総理大臣とお辞儀して握手する機会を与えられなかった。「不公平なんじゃないかな」と思ってしまうのは当方の誤認識か。何処かに「2番じゃ駄目なんですか」と言った議員がいたが、私は「参加(出場)しただけでは駄目なんですか」と何方かに尋ねてみたい。

あのような「差別的」とでも言いたい衝動に駆られる待遇というか処理を、誰が決めるのか。JOCなのか、それとも何とか言う委員会なのか。あの大会は「メダル獲得競争だったのか」と尋ねたくなる。メダルを取ってこなくても、出場するまでの大変な努力と辛い練習を積んできた彼等に敬意を表して終わる。


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