新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

防衛予算の増額の為の増税に思う

2022-12-17 07:52:23 | コラム
岸田文雄内閣総理大臣という方はdisorganizedではないのかな:

増税による防衛予算の増額は閣議決定されたとか報じられていた。私は現下の我が国を取りまく危険極まりなくなりつつある情勢では、この岸田総理が決められた防衛予算の増額は至極尤もであると考えている。これまでにも「私の主張は全てテレビと新聞と一部の週刊誌の情報に基づいていて、一般人としてはそれら以外の情報源はない」と申し上げてきたが、それ以外に判断の材料はないのである。

そのような条件に下に岸田文雄内閣総理大臣が決められて、実行段階に持っていこうとされる当然のような諸々の政策には「それは結構なご決定で是非実現を」と申し上げたいものがあるのは確かだ。今回の防衛予算もそのうちに入ると思う。だが、総理にとって意外だったかも知れない事態が生じていた。

それはただ反対することが能事である立憲民主党に「閣内不一致」と非難されてしまった事などは何も特記に値しないが、高市早苗大臣の「罷免覚悟」の反対論も出てきていた。

私が残念なことではないかと感じたのは「総理大臣は決して間違った政策に打って出ようとしていないにも拘わらず、閣内どころか与党内からですら反対の声というか批判が出てきたこと」なのである。総理の今回の「国民として当然」(だったか?)発言もそうだが、岸田さんの言われることを聞いていると、disorganizedという表現を思い出してしまうのだ。

このdisorganized(disorganisedはKing’s English)では、我が事業本部のMBAの誉れ高きマネージャーが兎角この言葉を使って批判されていたのを思い出したのだった。彼は秀才で色々と多彩な発想をして新機軸を打ち出そうとするのだが、イザその独自の案を会議などで発表すると、あちこちに準備不足だった点が現れて「アイディアは良いのだが、全員に公開するのにはdisorganizedではなかったか」と批判されてしまうのだった。

即ち、折角アイディアの内容も指向する目標も大変結構なのだが、そこに到達する為には如何なる態勢を整えておくべきかを事前に深く考えていなかったとか、上層部や同僚や工場の幹部に根回し(これに相当する英語の表現はないと思うが)ができていない(する前に)段階で先走って発表してしまったということ。即ち、準備不足なのだ。これを聞いた周囲の者が“He is disorganized like that all the time.“のように指摘していたのだった。

私は今回の岸田総理に対する批判の声を聞いて「総理は折角良いことを発表されるのであれば、予算措置についてなどは事前に鈴木俊一財務相等々の予算担当の部署と摺り合わせをされておかれる必要があったのではないのかな」と思ってしまうのだった。即ち、disorganizedではなかったのかなと感じたのだった。だが、報道を聞いていた限りでは、事前に根回しされたとはなっていなかったようだ。(間違ったらご免なさいだが)

因みに、disorganizedはOxfordには“badly planned; not able to plan or organize well”とあり、ジーニアス英和には「計画などが組織だっていない、ずさんな(反対語にwell-organized)」とある。何となく、例によって英語の講釈のように聞こえそうだが、私が言いたいことは「岸田さん。準備不足だったのではありませんか。それでは折角の2%への増額案が非難されてしまうのです」だった。あの政調会長時代の30万円給付案を提示されたときと同様に。

余談であるが、今朝ほどの4時のニュースで新橋の根室酒場の平山という支配人が「コロナに30兆円(と聞こえたと記憶)を使ったのに、防衛費を1兆円増額する為に増税とは納得出来ない。折角忘年会シーズンで戻ってきた客足がまた落ちるかも」と増税案を真っ向から非難していた。こういうところで反対の声が上がっていたのが印象的だった。