湯の字にっき

日々の日記をつらつらと綴っております

ねこはっしゃ。「あきかぜ」最終日

2015-08-05 | 畑中さんのこと。
千秋楽でございます。
とはいえ、諸事情で1回目の13:00のみの観劇。
最後まで見届けられなくて、無念でござる。

たぶん、下手のはしっこサイドから観るのがいちばん好きだった、
と思うのでラストはそこで。

彼女との将来。
将来、という言葉が和志さんのスイッチだったかなぁ。
という気がした。
省吾がそういって詰め寄った時から後の反撃。
彼に将来はないのだものな。

視線の配分。
仕事、と言って帰ろうとする和志を阻む省吾。
どういうことか説明しろと立ちはだかる彼に向い、
下手奥の凛子へ、それからカオル、そして省吾へと向ける視線。
この視線の行方というか、移動というか。
畑中さんが今、誰を見ているのかわかる距離で
芝居みられるってなんかすごいなと改めて思った回。
ここの3点に動く視線見るの好きだったわ。

この回は、ラストの上手の照明が何故か一個だけ残ってついていて
お店に残った二人のやりとりがうっすら見えて
そういう演出に変わったのかと思ったら事故だったようだ。
あれもあれでよかったけどな。

お茶のカップを並べて、テーブルの上の離婚届を手にする直海ちゃん。
彼に確認して退かすというのも、見えたりしてて。

ともかく、省吾のラストの離婚届の扱いが好きで。
布巾で拭く時に退かすその軽さ。
本当にもうなんとも思っていない、その切り替えの早さは
彼の長所であり、短所でもあるんだろうなーと思うけど
物語のラストとしてはあの軽さがなんか救いだなと思ったのだ。

離婚するまで、
ともかく離婚をと思い詰めていたであろう彼にとって。
そして、それを見届けるためにここにやってきた彼女にとって。
もう、その存在が手を離れて、次へと進むことが出来たのがみられた様で
よかったなと思った。

そうなるとやっぱり凛子ちゃんが可哀想よねー。
彼女はどこに向かったのだろうか。
お店のサポートしてくれる人辺りで彼女を見守っていてくれる人とかいて
そこに逃げ込んだんだったりしたらいいのに。

カオルちゃんと直海ちゃんの応酬の時に二人の間を行ったり来たりする
凛子ちゃんの視線が可笑しみがあってかわいかったわ。
たぶん、今まで言いたくても、言えないなって思って堪えてたコトの
いくつかを直海ちゃんが口にしてくれてたんじゃなかろうかと思ったり。

たった5人ですが、物語の進み具合によって人間関係の比重が変わるのが
面白くていくらでも観ていたかったなぁ。

最初の重心は、呼ばれてもいないのにここに来た直海ちゃん。
そして、サインを焦らす和志。
和志の翻った気持ちで揺らぐカオルちゃん。
その彼女の疑いで相手を試すように挑む凛子ちゃん。
終活の話題で思わせぶりなことを言い続ける和志
最後に鈍感さで相手をひっかいた省吾。
ラストに残された二人の均等。

映像残んないのが残念でございます。
願わくば、私が最後に観た回の脳内映像保管したいです。
舞台写真出してくれただけありがたいですが。

Tシャツもサイン入りコースターも完売しちゃったようで
この回から写真5枚セット+集合写真で1000円なる物販も追加。
(畑中さんの舞台衣装のシャツはクロノスパンフの時のものらしい)

おまけ。
細君譲渡の話の時、
なんつーかそういう文学ネタを振るような彼に見えなかったことは内緒の内緒だ。
初回に観た時はここから大宰の走れメロスになんか繋がるのか?
と密かに思っていたことも内緒の内緒だわ。

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