気ままに

大船での気ままな生活日誌

体感!日本の伝統芸能展(1)

2022-01-26 21:44:05 | Weblog

こんばんわ。

東博の表慶館でユネスコ無形文化遺産特別展、”体感!日本の伝統芸能”が開催されているというので先日、ポンペイ展を見た後、寄ってきた。

ユネスコ無形文化遺産に登録された日本の伝統芸能、歌舞伎、文楽、能楽、雅楽、組踊を一堂に集め、明治末期の洋風建築として重要文化財に指定されている表慶館という空間で、それぞれの芸能が持つ固有の美とそれを支える「わざ」を紹介しようというものである。

では、まず、その表慶館。赤坂離宮と並んで明治の、それも洋風建築の極みと賞賛されている。外観ばかりでなく、内部のデザインも楽しめるところ。うつくしいだけではなく、頑丈で、関東大震災にもピクともしなかったという。

改めて表慶館の案内板をみると、大正天皇が皇太子時代のご成婚記念に、明治41年に出来上がったそうだ。J.コンドルの弟子の片山東熊が設計したもので、中央に大ドーム、両翼に小ドームをもつ、左右対称のネオバロック様式になっているとのこと。

さて、この雅びな建物の中で五つの伝統芸能が華やかに紹介されている。展示品だけではなく、ぼくの過去ブログの余計な写真や感想も載せ、自分自身で楽しみたい(笑)。

歌舞伎の巻

まずは華やかに南禅寺山門上の石川五右衛門の舞台から。金門五山桐(楼門五三桐)・南禅寺山門の場

桜が咲き誇る南禅寺の楼門。そこに現れた天下の大泥棒、五右衛門。”絶景かな、絶景かな、春の宵は値千両とは、小せえ、小せえ。この五右衛門の目からは、値万両、万々両…”と名せりふ。ぼくは歌舞伎座で吉右衛門の五右衛門と菊五郎の秀吉で見ている。隣席の外国人も感激していた豪華な舞台美術だった。まさに歌舞伎の色彩美と様式美、ここにあり。

歌舞伎衣装も華やか。

”暫(しばらく)”の衣装。歌舞伎十八番”暫”。清原武衡が、自分の意に従わない人々を家来に命じて斬ろうとするところに、”しばらく”という声とともにこの衣装の鎌倉権五郎景政が登場する、名場面。

三升(みます)の紋(市川家・成田屋の定紋)

鎌倉権五郎景政といえば景政を祀る御霊神社。ここに、景政が手玉に取り袂に入れたと伝えられる石がある。

もちろん浮世絵にはよく現れる、鎌倉権五郎景政(九代目團十郎)上演明治28年1月歌舞伎座(三代目国貞)

東京五輪開幕式に海老蔵が”暫”の衣装で登場したのは記憶に新しい。

京鹿子娘道成寺 花子の衣装

玉三郎の花子(平成28年12月の歌舞伎座)。先日もシネマ歌舞伎でも見たばかり。

菅原伝授手習鑑 松王丸の衣装

2018年、高麗屋三代襲名披露公演を見た。幸四郎改め二代目松本白鸚、染五郎改め十代目松本幸四郎、金太郎改め八代目市川染五郎。そのとき上演された菅原伝授手習鑑、”寺子屋”の松王丸(松本白鴎)

衣装いろいろ

いろいろな隈取。隈取の色は役柄によって、「赤色(紅色)」は荒事の基本である勇気・正義・強さをもった役に使われ、「藍色」は、スケールの大きな敵役に使用され、「茶色」は鬼や妖怪といった人間以外の不気味な役に使われる。隈取の筋は指でぼかして仕上げる

小道具いろいろ

深編笠など

貴重な映像も。明治32年歌舞伎座で上演された”紅葉狩り”を歌舞伎座裏の芝居小屋の前庭にステージをつくり、撮影したもの。日本最初の映画ということで、映画フィルムとしては初の重要文化財に指定されている。

演じているのは、明治期の名優、九代目市川團十郎と五代目菊五郎

九代目市川團十郎といえば、古典歌舞伎を復興させるなど目覚ましい活躍をし、”劇聖”とも呼ばれた。茅ヶ崎に別邸をもち、敷地は団十郎山と呼ばれた。現在は住宅地、公園などになっているが、そこに團十郎山の碑が建っている。五代目菊五郎の長男六代目菊五郎は若き日、茅ヶ崎まで出向き、九代目団十郎に薫陶を受けた。その甲斐あって、名優となり、歌舞伎界初の文化勲章を受けた。国立劇場にある平櫛田中の代表作”鏡獅子”は六代目菊五郎がモデルである。

茅ヶ崎の團十郎山の碑

九代目團十郎の胸像(歌舞伎座)

平櫛田中の代表作”鏡獅子”。六代目菊五郎がモデル。国立劇場のロビーにある。

ちょっと余計なことまで書きすぎてしまったが、お赦しのほどを。

これで、歌舞伎の部をおわりまする。次回は”文楽”に入ります。

(つづく)

。。。。。

伝統国技からの話題も。

御嶽海、大関昇進決まる。おめでとうございます。長野県では200年振りの大関。お嫁さんもはやく(笑)。

熱海富士、十両昇進決まる。熱海市初の関取に。まだ19歳。いずれは大関!

では、おやすみなさい。

いい夢を。


今朝の月。下弦の月にあと一歩。

オーロラ(NHK神秘の北極圏より)。

コメント (6)
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