気ままに

大船での気ままな生活日誌

ポンペイ展(5)

2022-01-24 12:09:45 | Weblog

こんにちわ。

2000年栄華のタイムカプセル、ポンペイ展の第4章ポンペイ繁栄の歴史のつづきです。

では、次に「竪琴奏者の家」にご案内しましょう。この家は前2世紀にさかのぼる家で前1世紀に増改築が重なられ、ポンペイでも指折りの有力な家族であった。中庭(ペリステュリウム)にはイオニア式円柱が巡り、庭の中央には細長い人工の池とブロンズの動物像で飾られた噴水があった。軒下には吊り飾り(オスキルム)が下がっていた。北東の談話室(エクセドラ)からは飛び散る水の飛沫とオスキルムを眺めることができた。

”竪琴奏者の家”の敷地図

中庭(ペリステュリウム)再現

蛇型噴水、犬と猪の像。

鹿とライオン

吊り飾り(オスキルム)

竪琴を弾くアポロ。この像に因んで”竪琴奏者の家”と呼ばれている。

円形火鉢

詩人(フレスコ画)

男性胸像(ブロンズ)

女性胸像(ブロンズ)

そして、「悲劇詩人の家」。地震後に所有者が代わったらしく、改築されて内装も一新された。新しい住人は、中の上、準富裕層といったところ。壁画の数は驚くほど多い。特に広間(アトリウム)の壁画には入念に画家や主題が選ばれ、住人の教養と文化的素養の深さが知られる。なかでも壁画「ブリセイスの引き渡し」は、英雄アキレウスがトロイア戦争のなかで手に入れ、寵愛していたブリセイスを、理不尽にもギリシア方の総大将のアガメムノンに奪われる場面を、人々の交錯する心理表現とともに見事に描き出している。

「悲劇詩人の家」の模型

広間(アトリウム)の壁画

ブリセイスの引き渡し

ユビテルとユノの聖婚

イフィゲネイアの犠牲(フレスコ画)

第5章 発掘の今むかし

本章では、18世紀から現在に至る発掘の歴史を振り返ります。79年のヴェスヴィオ山の噴火で埋没したエルコラーノ(ヘルクラネウム)、ポンペイ、ソンマ・ヴェスヴィアーナの3遺跡をとりあげます。 かつての発掘は美術品を獲得するための「宝探し」でしたが、現在では厳密で慎重な発掘調査が行われています。同時に、遺跡や出土物の保護が、特に重要な課題となっています。 有名な「アレクサンドロス大王のモザイク」も表面の保護に続き、裏面の補修に向けた状態の確認作業が始まっています。本章では、こうした現在進行中の修復作業についても、リアリティのある映像を交えてご紹介します。(公式サイトより)

ソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡

東京大学の海外学術調査隊がソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡「アウグストゥスの別荘」(通称)で、ローマ時代の「ディオニュソス」と「ペプロフォロス」の彫刻二体その他の古代ローマの遺物を発掘したことは、時代を画する大きなニュースとして世界各地に伝えられている。

ヒョウを抱くバックス(ディオニュソス)ソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡

ペプロスを着た女性(ペプロフォロス)ソンマ・ヴェスヴィアーナ遺跡

ペプロスを着た女性(通称、踊り子)エルコラーノより発掘

キケロ荘(ポンペイ)の壁面の復元

キケロ荘の壁画(綱渡りのサチュロス)

”アレクサンドロス大王のモザイク”の修復作業をビデオで見られることが出来る。

以上、長くなってしまいましたが、ポンペイ展シリーズも大相撲同様、千秋楽といたしまする。(完)

興味のある方はこちらもご覧ください。

「ポンペイとソンマ・ヴェスヴィアーナ」青柳 正規(国立西洋美術館長)1:平成18年度 軽井沢土曜懇話会 第2回

コメント (4)
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