まどか先生の「ママ達のおやつ」

ママの笑顔は、我が子が幸せであるためのママ・マジック。ママが笑顔であるために、この「おやつ」が役立つことを願っています!

恥ずかしい、お行儀が悪い、という発想

2011年11月25日 | う゛う゛ー
 ペットボトル・・・本当に便利ですよね
私が子どもの頃は、みーんなジュースは「缶」でした。まず、「お茶」はお湯を沸かし、自宅で急須で入れていただくもの!でしたので、それを缶入りにする発想さえなかったわけで・・・
 そして、その缶ジュースを開けるための道具が缶の上蓋のところにくっついていてね。それを取り外し、缶の渕にひっかけて、梃子の応用で缶に穴をあける 空気穴を作るために、必ず対角線上に二つの穴を開けるのです。
 こうして今、私は幼稚園の頃の記憶をたどり、一生懸命、順序だてて書いてきたのですが・・・きっとここまでお読みくださった方全員は、「イメージさえわかない」「わかんないから、想像もできない」と思っていらっしゃるでしょうね。

 とにかく。ペットボトルは便利です
ただ、いい大人の女性が、電車の中でペットボトルをブチブチっと音をたてて開け、ラッパ飲みをしている姿は格好良くはありません
 今年の夏は暑く、多くの人が「マイ水筒」を用意して、出かけました。エコにも一役かったこの「マイ水筒」。私も早々に一人用のバッグに簡単に入る大きさの魔法瓶タイプの水筒を購入。そこに氷を3,4個入れ、毎日、自宅の冷茶を入れて持ち歩きました
 でもね、たまに忘れたり、遅くなる時には、空っぽになった水筒をずっと持っていたくなくて、500mlのペットボトルを持って出ることがありました。
 そんな時、私は、保冷用のアルミシートの貼ってあるペットボトルカバーにウーロン茶をスポっと入れ、出かけました。そして、人に見えないところで、そのお茶を飲んだものです
 ペットボトルカバーに入れても、所詮はペットボトルですからね。飲む時には蓋を開けて、口飲みするしかない・・・かなり抵抗がありました

 ところがある夏の日。
娘の学校当時のママ友と出かけた日のことです。私は、水筒を持参しました。他の3名のうち、2名までが私とよく似た大きさの水筒を持参。あと一人はペットボトルカバーに入ったお水を持ってきていました。
 私は何となく、彼女は「どのようにして飲むのだろうか?」と思いました。なぜなら、私自身が、それを飲むタイミングや飲む場所をとても気にしていたから、です
 すると彼女。電車の中で、私達とおしゃべりをしている時、おもむろに「ペットボトルカバー入りのお水」を取り出しました

 ぎゃー やめてー あなたのイメージが壊れるー 20年もお付き合いをしてきて、今さらあなたのイメージを壊したくないー こんな人前で、オバサンがラッパ飲みをするのー

 私は気が気ではありませんでした。
でも クラクラしながら見守る私の前で、彼女は取り出したペットボトルのふたをクリクリと開け・・・ああああああああ

 蓋を開けると、そこから3ミリくらい、「黄色くて、細いもの」が見えました
彼女はそれをつまみ、ペットボトルを口に運びました。そして、そっと横を向いて、「ストローで」水を飲み、また蓋をしてバッグにしまいました。

 そうなんです
ペットボトルの中には、「曲がるストロー」が入っていたのでした。曲がるストローは、ペットボトルの蓋を閉めると、上手い具合に折れ曲がり、ボトルの中に納まってくれます 蓋を開けると、少し伸びて、ちょこっとだけ口から顔を出すのです・・・

 私は、よほどこわばった表情で彼女を見ていたのでしょうね。彼女は「南坊さん、どうしたの?何か、私の顔についてる???」とたずねてきました
 盛り上がっていたお話の腰を、すっかり折ってしまう結果となりましたが、私はみなに「何を考えていたか?」を話しました そして、みなで大笑い
 でも、そこでみなに開口一番言われたことは、「いやん、やめてよー まさかラッパ飲みなんて、するわけないでしょう そんな恥ずかしい・・・」という一言でした。

 最近では、あまり「恥ずかしい」という言葉を聞いてことがありません。
たぶん、今の多くのお母様達には「恥ずかしい」と思う行為がないからなのではないか?と思ってしまうのです。
 電車の中で、ベビーカーに乗った子どもがグズグズ言い始めると、まるでイルカやアシカのショーで、ジャンプや芸をした後に、ご褒美の「エサ」を与えるような素早さで、当たり前のようにお菓子を与えます
 ひどい子どもの場合は、ベビーカーに乗ったままでスナック菓子の箱を抱っこしています
 お稽古の前後や、行きかえりのバスや電車の中でも、お菓子を食べさせる習慣があるのか、お稽古バッグの中に「お菓子」が入っていることもよくあるようです
 もちろん、今でも「自宅以外の場所で、何かを食べることはお行儀が悪く、恥ずかしいこと」という真っ当な躾をしているご家庭もあるのでしょうが、すっかりそういうご家庭は、希少価値になっているのかもしれませんね

 「いやん、やめてよー。まさかラッパ飲みなんて、するわけないでしょう!そんな恥ずかしい・・・」という母親達に育てられた娘達は、今では社会人です。
 我が家の娘を含む彼女達が学生の頃、電車の中でキャンディーを食べていたり、酷い時には「時間節約だから」と言って、こっそりバッグの中に忍ばせたパンの袋から、ひと口ずつちぎって口に運んでいるのを見たこともありました
 まあ、成長してしまうと、親のうるさいお小言にも聞く耳持たず、好き放題・・・で閉口もしましたが、せめて、幼い頃は「公共の場で食べる(飲む)ことは、恥ずかしい事。行儀の悪いこと」ということを徹底させ、親の目の届く間は、それを守らせる・・・そんな古き良き日本の文化を守りたいものです

 基本的に、人前で飲むことはありませんが、けれど、私はすっかり「曲がるストロー入りペットボトル」の発想が気にいり、ペットボトルを持って出る時には、必ずストローを入れるようになりました

 「恥ずかしい」「行儀が悪い」という発想から生まれた知恵・・・これなら子どもでも上手く飲むことができます。飲む場所さえわきまえれば、重宝しますよ



コメント
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