本の迷宮

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皇妃エリザベート (漫画:名香智子 原作:ジャン・デ・カール 監修・解説:塚本哲也)

2007-10-07 19:54:29 | 漫画家(な行)
(2001年発行)

<カバー裏表紙の説明より>
19世紀半ば、隆盛を誇る名門ハプスブルク家の若き当主、オーストリア帝国皇帝フランツ・ヨーゼフは、バイエルンの公女エリザベートに出合い、電撃的な恋に落ちる。
身分的には何の問題もなく見えたこの結婚は、自由を愛するエリザベートの個性によってけっして幸福とはならなかった。
しかし全ヨーロッパを魅了したこの美貌の皇妃と、彼女の苦しみを深く理解し愛した皇帝との物語は、時代を超えて人々の心を打ち続けている。
華麗なタッチで綴る歴史絵巻!!



水野英子の「エリザベート」は孫娘の方だが、こちらはシシィ・・・おばあさまの方である。
名香智子はお貴族様を主人公にした漫画をよく描いてるから、こういう華麗でゴージャスなものを描くのに最適である。
・・・が、水野英子と比較すると、水野英子の方が<歴史>に重点を置いてるのに対し、名香智子の方はどちらかと言うと人間心理とでも言うか、夫婦間の想い、嫁姑の葛藤その他・・・エリザベートを皇女として、というより、一人の女性として描かれているような気がする。

歴史に翻弄される女性として見るか、一人の女性として見るか・・・それは作者の好みであり読者の好みでもあるから、どちらがいいとか悪いとかいう問題ではない。

とにかく・・・日本の一庶民には想像も出来ないような世界があるんだな~と思うばかりである。(笑)