本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

わらってクイーンベル (一条ゆかり)

2007-10-01 19:03:38 | 漫画家(あ行)
(りぼん 昭和43年4月号~9月号掲載)

これはリアルタイムで読んでました。
一条ゆかりは、絵が綺麗で結構好きな漫画家だったのだけど、この作品で大好きになってしまいました!

理由は簡単。
ジュノに惚れてしまったんですよね~♪

主人公のクイーンベルやそのお相手のエルなどはどうでもよいのです。(笑)
プレイボーイでちょっぴり悪っぽい・・・そして優しいジュノ。

私が長髪ストレート金髪のキャラが好きになったのは、たぶんこのジュノからではないかと・・・。

ストーリー的には、孤児の女の子が実は大金持ちの家の子供だった・・・という実にありきたりなものだけど、豪華な家や華麗な登場人物・・・これぞ少女漫画の醍醐味っていう感じですね~。


この本に同時収録されている「ラブ・ゲーム」。
これも大好きだった作品です。
15歳の少年が20歳の女性を引っ掛けて、肉体関係を結び・・・
実はそれは、ある復讐のためで、最後に毒を飲んでベランダから飛び降りて自殺する。
・・・というメチャクチャ無理のある設定!!(笑)


でもまあ、少女の妄想の世界では、ちっとも無理がないんですよね~。
一条ゆかりの美しい絵で描かれると、何でもあり!・・・で、いいじゃないかっていう気持ちになってしまいます。

今だと簡単に自殺するような作品を描くのはどうか・・・なんて言われそうだけど、あの当時はそういうことは全然問題にならなかったのかな?


作者もこれを描いた当時は若かったし、読者も当然若い。
”死”・・・ってことにある種かすかな憧れが入ってたのかな~?
う~~~ん???
深く考えてしまうとなかなか難しい問題ですね。
でもまあ、こういう作品は、
現実と空想の世界は別物なんだって割り切って軽~く読めばいいのかもしれませんね。