本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

青池保子 (エロイカより愛をこめて  35 巻)

2009-06-30 08:58:29 | 漫画家(あ行)
相変わらず様々なタイプの男たちがワイワイ騒いでおります。
彼らのパワー溢れる話を読んでると、こちらも何だかパワーをちょっぴり貰ったような気分になれます。

今回は少佐が自分の城だけでなく他人の家でもセッセとお掃除してました。
ああ・・・我家にも少佐が来てくれたら、随分片付くんだろうな~!
少佐に叱られながら掃除をするのも何だか楽しそう・・・って思ってしまいました。(笑)

・・・と、ここまで書いてて我家にも少佐タイプがふたりいることを思い出しました。
我家の少佐は次女と三女です。

家に帰って来る度に、彼女達がいない間掃除をサボりにサボっている母親(私ね)と姉(長女のこと)が散らかしてる家の中(庭も!)を掃除してくれます。
勿論、こちらも申し訳ないなあ・・・って思いながらお手伝いしますが・・・。
・・・って、母親がこんなことでいいのか!!(笑)

浦沢直樹 (BILLY BAT  1巻)(ストーリー共同制作:長崎尚志)

2009-06-26 08:31:26 | 漫画家(あ行)
23日の朝日新聞に「BILLY BAT(ビリーバット)」1面買い切りの広告がありました。
(その他、テレビ欄や1面などにも小さな広告がありましたね。)
普通、漫画でここまでの広告は出さないと思うんですけど、それだけ浦沢作品は売れてるってことなのでしょうか?

謎がいっぱいという感じの出だしで続きが待ち遠しいんですけどね、
今回こそは誰もが納得するようなラストにして欲しいなあって思うんです。

とにかく、謎解きや続きを知りたくなるわくわく感をまた味わえると思うととっても嬉しいです。
今後に大いに期待です!

木原敏江 (ユンター・ムアリー―摩利と新吾欧州秘話)

2009-06-25 21:45:40 | 漫画家(か行)
高校生の頃、<摩利と新吾シリーズ>が大好きでした。
この作品は、「摩利と新吾」番外編。
新吾と離れヨーロッパで暮らす摩利が出会った個性的な乙女たちの話です。

こういう後日談が描かれてたとは知っていたような、知らなかったような・・・。
何れにしろ、読んでなかったのは確かです。

・・・で、図書館にあったので借りてきて読んでみました。
結構面白く読むことが出来ました。
本編の<摩利と新吾シリーズ>は今読むと・・・
あの頃の私の青春時代を思い出して懐かしく思うだろうけれど、作品自体を面白いと思えるかどうかはちょっとわかりません。
あまりにも、青すぎて恥ずかしくなるかもしれません。

摩利はヨーロッパにいても相変わらず、新吾のことを想い続けてます。
時代設定が現代ではないから仕方ないけれど、
現代だったらBLジャンルで摩利の想いも叶った・・・?
いえいえ、この二人は今のままの関係が一番素敵ですね。
摩利にはかわいそうですけど・・・。

原秀則 (電車男 ネット発、各駅停車のラブ・ストーリー)(原作:中野 独人)

2009-06-17 11:53:22 | 漫画家(は行)
これは一時期かなり話題になったから、ご存知の方も多いと思います。
インターネットの電子掲示板である2ちゃんねるへの書き込みを基にしたラブストーリーです。

ネットで生まれた感動の物語として単行本化されてベストセラーになり、漫画・映画・テレビドラマ・舞台にもなったようだけど、どれも見たことがありませんでした。
義兄が処分する本のなかにこれがあったので初めて読みました。

ネット発の純愛ストーリーとして世間でも話題を得たけれど、ストーリー自体は普通のラブストーリーなんですね。

恋愛の仕方も時代と共にどんどん変化するもんなんですね。
これとは全く関係ないんだけど、携帯電話の普及によって恋人同士のすれ違いなんてもうほとんどおこらなくなったと思うんです。
一昔前のラブストーリーなんて、恋人同士のすれ違いによる悲劇が多かったと思うんだけど、もう今では<恋人同士のすれ違い>なんていうストーリーは出来なくなってますよね。(笑)

・・・で、この漫画なんだけど、
漫画では当然電車男とネットで繋がってる人たちとの2ちゃんねるでの会話を読者が分かるように表現しなければならないわけですよね。
それって、簡単なようで結構難しいような気がするんです。
この作者の場合、それが違和感なく実に上手く表現出来てるように思いました。

ネットの向こうにいる様々な人たち。彼らの様子を彼らがどういう部屋にいて、どんな動作、どんな生活をしてるかまできちんと読者にわかるようにしてるところが非常に上手い!

「電車男」の漫画はいろんな人が漫画化してるようだけど他の漫画は読んでません。
他の漫画もこの作品のように面白く描けてるのでしょうか?

・・・というか・・・
そもそも同じ題材で何人もが漫画化するなんて、出版社が売れる~!って思ったからなんでしょうね。
それって、なんだかなあ~・・・って思ってしまうんですけど、ま、世の中そんなものだから仕方ありませんね。

成田美奈子 (エイリアン通り)

2009-06-10 15:53:10 | 漫画家(な行)
この作者の初期作品は読んでるんですけど、これはたぶん読んでなかったな~と思って、図書館にあったので借りてきました。

美少年。女装が似合う。頭がめちゃくちゃいい。お金持ち。表面は明るいが実はいろいろと隠された過去が・・・。

多くの少女達の理想を具現化したといった感じの主人公です。

絵も綺麗で、登場人物たちのファッションも素敵。
舞台はアメリカ。主人公はアラブの王子様!
話の展開もなかなか面白い。

これで人気がなければ変ですね。

私ももし中学生か高校生の頃にこれを読んでたならばきっと大好きな漫画のひとつになってたと思います。

ただ・・・成人してる娘が三人もいる年になって読むと・・・
ごめんなさい。
浅いな~って思ってしまいます。

若い頃に読めば夢いっぱい!青春の悩み!自己とは?他者とは?・・・
なんてことを考えながらわくわくしながら楽しめるのではないでしょうか?

今市子 (萌えの死角)

2009-06-08 10:03:15 | 漫画家(あ行)
「しょせん人間はひとり!
みんな好みはバラバラ
人の数だけ萌えがある」
とゆーことで・・・作者が勝手に個人的な萌えどころを紹介したエッセイ漫画。

作者自身、自分は腐女子度低いとか感性が田舎のおばさん的などと言ってますけど、
ここまでいろいろと映画だのドラマだのを出してきてBL風に見ることが出来るなんて・・・
私から見ると十分に腐女子だと思うんですけどね。
世の中の腐女子っていうのはもっともっとハードなんでしょうか?

この中で、作者が高尾山初詣に行って母親と二人乗りのリフトに乗ってた時、
その二人乗りのリフトに男二人が仲良く乗って携帯で自分達の写真を撮ってるシーンがあるのです。

思わず作者は
「ああ・・・高尾の神さま
ネタをありがとうございます」
・・・とつぶやくのです。



それを見て、今年ダンナと長女と行ったお花見の事を思い出しました。

桜は少し散りかけてたけど結構花見客は多かったのです。
その中で、ベンチに腰掛けた男がふたり。
4~5人は十分に腰掛けられるベンチなんだけど、何故か非常に接近して座ってるふたり。
その距離ってどう見ても恋人同士が座る距離。

そこで、ふっと思ったのです。
男に見えるけど、ひとりは実は女の子なのでは?
確かに片方は女装すれば似合いそうな顔をしてるんですよね。

・・・で、好奇心旺盛な私は・・・さりげな~く家族の写真を撮るふりをしながらそのカップルをチラチラと観察したのだけど・・・やっぱりどう見ても男同士。

何故かうちの長女も私と同じことを思ってたらしくて、
「ねェ、お母さん。あのふたり・・・もしかして男性同士のカップル??」

「う~~~ん。。。かなり長い間至近距離で話し込んでるよね~。」

おバカな母娘ふたりは、桜を見るふりをしながらさりげなくその二人の近くをうろうろ・・・チラチラ。(笑)
(いい年をして実に失礼なことをしていますよね・・・ごめんなさい。)

結局、おバカな母娘が出した結論は・・・
彼らはラブラブの男性カップルに間違いない!!!

・・・とのことでした。

田舎に住んでるとなかなかこういう光景に出会うことがないのだけど、
実にいい経験をさせて頂きました。(笑)

こういうことで喜ぶ私達母娘って十分<腐女子>なのでしょうか?

若杉 公徳 (デトロイト・メタル・シティ)

2009-06-07 21:26:54 | 漫画家(や・ら・わ行)
先日甥っ子から貰った漫画です。
・・・甥から漫画を貰って喜ぶ叔母さんって・・・ど~ゆ~叔母さんなんだ~・・・っていうツッコミはなしね。(笑)

映画にもなったし、どういう内容なんだろう?とちょっと興味があったのです。

まあ、二重人格というか、普段は冴えないけど・・・実は・・・という「スーパーマン」とか「水戸黄門」とか「静かなるドン」とか・・・そういうパターンのものなんですね。
私は結構その手のものが好きなのでいいんですけどね。
でも・・・かなり下品で卑猥なのは事実。

こういうのは賛否両論あるのは仕方ないですね。

デスメタルを的確に描写していないとか、偏見が酷いとか・・・。

う~~~ん。。。
腹を立てる人がいるのもわからないわけでもないけれど、
ただ・・・漫画=(現実世界ではない)と思って単純に楽しむのもアリなのかもしれません。

秋本治 (東京深川三代目)

2009-06-04 21:12:37 | 漫画家(あ行)
下町育ちの威勢のいい女の子と、それをとりまく家族達のお話。

この作者は東京の下町の人情といったものを描くのが非常に上手いと思います。
次第に薄れゆく下町の風情、職人芸、なんてものを愛情いっぱいに描いてるのがいいですね。

なんて偉そうに言ってる私ですけど、実際に東京に住んでるわけじゃないから、
本当の下町の風情なんていうものは知らないんですよね。
結局、漫画や小説、ドラマなどで味わうしかないのだけど、
実際に昔から下町に住んでいる人からみれば、こういう漫画は本当の雰囲気といったものを表現していると感じるのでしょうか?

いがらしゆみこ (キャンディ・キャンディ)(原作:水木杏子)

2009-06-02 13:05:00 | 漫画家(あ行)
この作品、原作者と漫画家の間で著作権裁判が行われたり・・・まあ、いろいろあったようだけど、
それには触れずに作品の感想のみについて書かせていただきます。

私はたぶん、一般的な人が読む漫画の量よりは多くの漫画を読んでるとはおもいますが、結構読んでない漫画も多いのです。
この「キャンディ・キャンディ」も、ほんの数ページは読んだことはありますがほとんど読んでいなくて、あらすじもほとんど知りませんでした。
アニメもほとんど観ていません。

・・・で、先日図書館でこの本を見つけまして初めてきちんと読んでみたのです。

ああ、なるほど「足ながおじさん」をベースに明るい少女の波乱万丈の半生を描いてるのね。
結構重要な登場人物が死んだり、主人公の運命もいろいろと変わるし、読者である少女達に絶大な人気があったのも頷けます。

大人になって初めてこれを読んだ感想は・・・一気に全部読んでしまったっていうことは面白いと感じたのだと思います。

・・・って、何だか他人事みたいな言い方だけど、
リボンヒラヒラ・・・ふわふわ巻き毛・・・おっちょこちょいだけど明るい主人公、
あこがれの王子様、いじわるな金持ち兄弟・・・などなど
・・・ちょ~っと苦手なんです。ごめんなさい。
だから今までこの漫画を読んでなかったんですよね。
でも、いい作品だと思います。
大人の事情で絶版になってるのは非常に残念です。