本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

こんなツレでゴメンナサイ。 (望月昭/著 細川貂々/画 )

2009-08-31 21:01:54 | エッセイ
『ツレがうつになりまして。』のツレさんが書いた初エッセイ。

この本は読む前にやっぱり『ツレがうつになりまして。』を読んでる方がいいでしょうね。
表紙イラストや挿絵は妻の細川 貂々。
夫婦で一冊の本を作れるって何だかいいなぁ~!

このふたり、これからももし窮地に陥るようなことがあっても何とか夫婦で乗り越えていくんだろうな~っていう感じがしました。

石塚真一 (東京チェックイン)

2009-08-21 09:29:25 | 漫画家(あ行)
「岳」を描いた作者の初期短編作品集。

「岳」のルーツ的作品とでもいいましょうか、
絵や構成などはまだまだ粗削りですが、雰囲気は「岳」と同じです。

この作者の描く登場人物たちは皆優しいんですよね。
しかもその優しさは押し付けがましくもなく自己満足的でもなく、
さりげない優しさ。

相手の事を尊重した上で示す必要最小限度の優しさっていうのでしょうか?
あ、<最小>なんて書くとあまり優しくなさそうだけど、そういう意味ではないのです。
う~~ん?言葉で説明するのは難しいな~!

とにかく優しさって非常に難しいものだと思うんです。
例えば相手が悩んでるとき、
「そうだね、その通りだよあなたはちっとも悪くない」
と慰めるか、
耳に痛いかもしれないけれど、
「いや、それはこういう風にした方がよかったかも」
などと意見を言うべきか・・・。

優しさというものは、考えれば考えるほど難しいものです。

この作者の作品を読んでると、
真の優しさとは何か・・・ってことを考えさせられる何かがあるのです。

細川 貂々 (ツレがうつになりまして。)

2009-08-12 08:19:03 | 漫画家(は行)
昔、躁うつ病というものは北杜夫で知りました。
彼のエッセーなどでユーモラスに書かれてあったので、
結構世間の躁うつ病やうつ病に対するマイナスイメージを和らげるのに一役買うこととなったのではないかと思います。

それでもやはりまだまだ世間的には理解度が低い病気。

そういううつ病になってしまった夫と自分を明るく描いたこの作品、ドラマにもなって
うつ病の世間的理解度を多いにアップさせてくれたのではないかと思います。

この本のラストでは、例えるならば暗いトンネルの遥か向こうに出口が見えてきたっていう感じで終わってました。
でも・・・やはりその後が知りたいですよね。
その後のことは「その後のツレがうつになりまして。」に描かれてまして、
ようやく、暗いトンネルから脱出したようで一安心です。
ただ・・・この病気は再発しやすいそうなので完璧に安心は出来ませんが。。。

こういう本によって世間に理解され難い病気がオープンにされて、
自分(或いは家族)と同じような人がいるんだと安心したりすることが出来るっていいですよね。

ただ・・・この作品はあまりにも明るく描きすぎて、
実際はもっと辛く苦しいものなのにこんなものだと誤解されてしまうからダメだ。
或いは、この病気はその人によっていろいろと違ってくるんだから、これは作者と夫だけのパターンだから他の人にはあてはまらないから役に立たない。
などという意見があるのも事実。

うつ病というものを全く知らなかった人への入門編という感じで捉えていいのではないでしょうか。

入江亜季 (群青学舎)

2009-08-11 16:20:59 | 漫画家(あ行)
初めて読んだ時、
この作品、どこかで見たような雰囲気だな~って思いました。
ああ、昔の竹宮惠子の雰囲気?

最近はこういった雰囲気の漫画には出会ってなかったので、ちょっぴり懐かしい友に再会したっていう感じでした。

不可思議で優しい時の流れる連作短編集。
人物の感情も細やかで画面も流れるような線が心地よい。

この作者の他の作品も読んでみたくなりました。

小林まこと (格闘探偵団)

2009-08-10 08:58:31 | 漫画家(か行)
あの「1・2の三四郎」の東三四郎が何故か探偵をしている。
何故か・・・と書いたけど、その理由は勿論これを読めばすぐわかる。

探偵はしてるけど、三四郎が普通に大人しくやってるわけがない。
格闘シーンも当然ある。

4・5巻では自閉症児が登場する。
その扱いがとっても自然で好感がもてる。

この作者の力強いペンタッチが好きだ。
特に顔の表情。
そして口!!!
あんな口を描く漫画家は他にいない・・・と思う。

読んでて、口の表情にばかり目がいってしまう。

あ~、それから、胸!!
女性のふくよかな胸!!!

志乃の豊かな胸に顔をうずめてみたいと思っている男性読者は多いに違いない!(笑)

女性の身体を実に魅力的に色っぽく・・・それでいていやらしくなく、
健康的な色気とでも言えばいいのだろうか?

そして、格闘シーンの迫力!あの力強さ!!

とにかく、この豪快さは癖になる楽しさだ。

麻宮騎亜 (BATMAN/CHILD OF DREAMS)

2009-08-06 10:08:24 | 漫画家(あ行)
1966年から1967年にかけて実写版バットマンをTVでやっていた。
勿論、リアルタイムで観ていたんですけどね。
バットマンの声が広川太一郎・・・素敵でしたね。

Wikipediaでちょっと調べてみると
<バットマンがロビンに対して「脇役は黙っていろ」「おいロビン、ケツ触らせろ」等のヒーローとは思えない台詞が多分に使用されており、他のバットマン作品とは一線を画した物となっていた。>
と書いている。

え~~!?そうだったの~~!!
そこまでは覚えてなかったけど、そんなバットマンならもう一度観てみたいですね!

ロビンは可愛かったという記憶がしっかり残ってるんですけど・・・あのロビンならバットマンが「ケツ触らせろ」と言いたくなるのもわかります。(笑)

・・・で、この作品、
舞台は前半はゴッサムシティだけど、後半は東京。
ジョーカー、トゥー・フェイス、ペンギンなどバットマンの宿敵たちも登場するなどサービス精神満点!
バットモービルもカッコイイし、白と黒のコントラストの美しい作品に仕上がってると思います。



↓私が昔観ていたバットマンとロビンです。
今観ると衣装などはイマイチですけど当時はとってもカッコよかったのです!

バットマンのテーマ