本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

山咲トオル (戦慄!!タコ少女)

2008-10-30 09:35:26 | 漫画家(や・ら・わ行)
漫画の表紙に作者の写真が出てるなんてこの作者ぐらいではないのでは?(笑)

一時期結構TVに出てたと思うのだけど、最近あまり見かけないような気がします。
でも調べてみると芸能活動はしてるようなので、ただ単に私が観ていないだけなのでしょうね。

以前、この本をぺらぺらっと見た時、ふ~~~ん・・・楳図かずお調なんだ・・・って思ってそのまま忘れてたんですけどね、図書館にあったのでちゃんと読んでみようと思って借りてみました。

感想は・・・
「はあ~?? なんじゃ?こりゃあ~~~!?」
・・・っていう感じですね。(笑)

よしたに (ぼく、オタリーマン。)

2008-10-29 10:04:51 | 漫画家(や・ら・わ行)
図書館にあったので、最近よくタイトルを見かける作品だから一応目を通してみようと思って借りてきました。

良くも悪くも、<今>を反映している作品だなあっていうのが第一印象。

絵は今風で線もきれいだし、すっきり見やすい。
ブログから本になるっていう経緯も今風だしね。

自称オタクのサラリーマンの日常生活?
自虐ネタ?
単に人付き合いが苦手な男の悲哀?

面白いかどうかは読む人それぞれの受け止め方によって違ってくるのかもしれません。

私?・・・私がどう思ったかですか~?
え~~~と。。。(笑ってごまかそう。)

里中満智子 (ブッダをめぐる人びと )

2008-10-27 09:05:38 | 漫画家(さ行)
内容(「MARC」データベースより)
すべての生命は皆等しく美しい-。ブッダとふれあった人びとの心を変えたのは、「生命について真剣に考えぬいたブッダそのひとの情熱」だとの視点から、ブッダをめぐる人びとの心の再生をマンガで描く。



実は、たぶん私は里中満智子さんの漫画を一冊も持っていなかったと思うんです。
これが初めて買った本。
少し前に手塚治虫の「ブッダ」を読み返していた頃、偶然古本屋で見つけて105円だったので買ったんです。

里中作品は子供の頃雑誌で読んではいるんですけどね・・・何故か単行本を買ってはいないんですよね。
ごめんなさい。
私が漫画を読むと聞くと何でも読んでいるんだろうと思う方がいらっしゃるんですけどね、
有名なものでも読んでないもの、買ってないものが多いんですよね。

・・・で、この作品、読みやすくていい作品です。
少女漫画のブッダってお顔がやっぱり少女漫画!
内容はブッダの優しさ、奥深さが表現されていてとってもいい感じです。

池田理代子 (ベルサイユのばら 外伝)

2008-10-23 09:35:14 | 漫画家(あ行)
(月刊Jam昭和59年6月~昭和60年5月号掲載)

リアルタイムで「ベルばら」を読んでいました。
世界史・・・特にフランス革命の頃はすご~~く真面目に勉強しました。(笑)

「ベルばら」本編から十年後に描かれたのがこの外伝。

本編自体も最初の頃と終わりごろでは随分絵柄が違うけど、この外伝もまた随分絵柄が違ってきています。
どの絵柄が好きかはそれぞれの好みで違うでしょうけど、私は外伝の絵柄がいいな~って思います。

内容は、本編と違ってル・ルーを中心とした普通の日常生活?(ちょっとした事件は起きるんですけどね)っていう感じでほのぼのしてるからとっても読みやすくなってます。
本編もいいんだけど、結局登場人物たちのほとんどが死んでしまうしね、
近頃、何故か軽~く楽しめる内容のものの方がいいと思うようになりました。
これって、年取った証拠なんでしょうか?(笑)

一色まこと (ピアノの森)

2008-10-22 09:41:09 | 漫画家(あ行)
すっごく当たり前の事なんですけど、漫画って音が出ないんですよね。

それなのに音楽をテーマにしている漫画作品ってとっても多いですよね。
ぱっと思いつくだけでも、大御所の手塚治虫や竹宮惠子も描いてるし、最近では「のだめカンタービレ」など・・・
そして、それらの作品からは見事に音が流れ出ているのです。

当然この「ピアノの森」でも見事に音が流れてきます。
残念ながら音楽にそう詳しくない私はタイトルだけで全ての曲がわかるわけではないのだけど、それでも何故か頭の中にその曲が流れてくるのです。
そしてその演奏に感動出来るのです。

この作品はアニメになってて、You Tubeで観ることが出来ます。
それを観たんですけど、実は・・・何故か私の頭の中で流れていた音の方が素晴らしかった!(笑)
勿論、アニメで使われていた演奏も非常にいい演奏なんですけどね。
想像力(妄想力?)の方が勝っていたっていう訳です。(爆)

<森の中のグランドピアノ>・・・っていうイメージが作品全体に流れていてそれがとってもいいムードを漂わせている作品です。

吾妻ひでお (きまぐれ悟空)

2008-10-16 10:00:07 | 漫画家(あ行)
(週刊少年チャンピオン 1972年2月14日号~1972年7月10日号掲載)

日本人って「西遊記」が好きだよね~。
漫画やTVドラマでいろんなバージョンで作られている。

妖怪達と戦いながら仲間と旅に出るっていうパターンはどんな風にでも料理出来るし、料理次第でかなり面白いものが出来るってことなんでしょうね。

・・・で、吾妻ひでおも「西遊記」のリメイクをやってる訳です。
三蔵法師は普通優男的イメージが強いけど、
吾妻版の三蔵法師はハゲでデブのおっさん。
性格も悪い。

ちょこちょこ出て来る観音さまが美人で強くてカッコいい!
ラストは何故かSF!

テンポも速く、パワー溢れるギャグは今読んでも結構面白いです。

吾妻ひでお (エイト・ビート)

2008-10-14 20:52:01 | 漫画家(あ行)
(『週刊少年チャンピオン』1971年7月19日号~1972年1月31日号連載)

これはリアルタイムで読んでました。
この作品で私は吾妻ひでおのファンになったのです。

当時、この似顔絵をよく描いてました。
今見ると絵柄は古いし、まだ技術的に上手くはないんだけど、
後にロリコン・不条理ギャグを巻き起こす要素が見え隠れしているように思います。

この時代の少年漫画の主人公ってたいていの場合毎回同じ服を着てたような気がするんだけど、
エイト・ビートは結構いろいろと服を着替えてるんですよね。
そういうお洒落なセンスが良かったんでしょうね~。

諸星大二郎 (未来歳時記 バイオの黙示録)

2008-10-09 10:55:46 | 漫画家(ま行)
(2008年7月23日発行)

<出版社からの紹介文>
バイオ戦争後、人間の中にヒト以外の遺伝子が発現する者が現れ始めた―。
彼らの多くは“荒れ地”と呼ばれる場所に惹き付けられていく…。遺伝子混在により起こる、恐怖と笑いの混沌劇、「野菜畑」「養鶏場」「案山子」「百鬼夜行」「シンジュク埠頭」「風が吹くとき」の6作品に、物語を補完する描き下ろし、“幕間劇”5作品を加え待望の単行本化!!



これを読んだ時、最初に思ったのは手塚治虫の「鳥人大系」的雰囲気だということ。

一見何の関連もないような話が続くが読んでいるうちにそれが次第にひとつの大きなうねりとなってラストへと流れ込む。
こういう表現方法の漫画を描くのはなかなか難しいのではないかと思う。
久しぶりに手塚治虫調のダイナミックな物語を読むことが出来て非常に嬉しい。

人間の遺伝子を組み込んだ
人間の顔をして人間の言葉をしゃべる(単なる鳴き声だが)ニワトリ。
人間ソックリの草。
翼がはえた人間のような鳥。
人魚のような魚。

将来こういう世界にならないとも限らない・・・というところが怖い。

こういう世界を描かせると本当に諸星大二郎ってすごいな~~!とただただ感心してしまうばかりである。

楳図かずお (猫目小僧)

2008-10-06 11:51:38 | 漫画家(あ行)
<表紙に書かれている言葉より>
闇を見とおす瞳を持つ猫目小僧。
彼の行くところ、かならず恐ろしいできごとが待っている。
恐怖が彼を呼ぶのか・・・
「死の予感」にとりつかれた人間たちが、猫目小僧を待ちうける!
そして今、魑魅魍魎が行き交う世界への扉が開かれる!!


↑何だかおどろおどろしい文章だけど、
何故か私は猫目小僧は怖くないのです。
楳図漫画って怖いと思ってるんだけど、これはそれほど怖くないっていう印象。

何故でしょうね?

内容的には、「おろち」のように猫目小僧が主役ではなくて狂言回し的存在。
「おろち」は怖いと思うんです。
「猫目小僧」も話自体は怖いんですけどね。
もしかすると猫目小僧がちょっと愛嬌があるから怖さをあまり感じないのかもしれません。
おろちの場合、彼女は結構シリアスで真剣に考え込んでるんだけど、
猫目小僧は、いまひとつ、醒めてるっていうか真剣味に欠けてるような感じがするのです。
少年漫画だったから、多少ソフトに描いてるのでしょうか?
姿なんかも、猫目小僧って愛嬌があって怖いっていう風には思えないんですよね。