本の迷宮

漫画感想ブログです。「漫画ゆめばなし」(YAHOO!ブログ)の中の本の感想部分だけを一部ピックアップしています。

小田ひで次 (ミヨリの森)

2009-02-27 07:55:18 | 漫画家(あ行)
(2004年1月10日発行)

これってフジテレビ系でアニメになってたんですね。
全然知りませんでした。
ネットで感想を読んでみると・・・どうも不評の方が多いっていう印象でした。
観ていないので何とも言えませんが子供向けと考えればそれ程悪くはなかったのかもしれません

さて、原作ですが「千と千尋の神隠し」と「もののけ姫」と「平成狸合戦ぽんぽこ」と「となりのトトロ」を足して4で割って???・・・っていう感じがしたのです。

母親は主人公であるミノリの塾の先生と駆け落ちして、父親はミノリを自分の実家に預ける。
東京育ちで心を閉ざした底意地の悪そうなミノリが森で精霊たちに出会い、少しずつ心を開いていく。

悪くはないストーリーなんですけどね。

東京の子=底意地の悪い子、ひねくれてて生意気な子
田舎の子=素朴、いい子ちゃん

っていう風に描かれてるのが何か嫌。
そんな風に枠にはめられるのが何か

まあ、お話なんだから、そういう風に記号化する方が話としては作りやすいとは思うんですけどね。

自然と人間、環境破壊の問題など、いろんな切り口で考えることが出来る作品だと思います。

槇村さとる (恋のたまご)

2009-02-25 09:39:25 | 漫画家(ま行)
少女漫画よりはちょっと読者年齢が高くなった女性のための漫画でしょうか。
登場人物は社会人。
でも、基本的には舞台が高校生の恋愛漫画と同じだなあって思ってしまいます。
それが悪いと言ってるわけではありません。
人間って高校生でも、社会人になっても考えることって結局似たようなものなんだなあって思うのです。

この作者の作品は初期の頃から読んでいます。
絵柄も好きだし、とっても読みやすいし、納得のいく展開で安心して読めます。

主人公が優等生的な感じがする作品が多いと思うけど、
たぶん作者自身が真面目で前向きな努力家なのではないかと思うんですよね。

さそうあきら (神童)

2009-02-23 11:32:34 | 漫画家(さ行)
こういう漫画は音楽漫画とでもいうジャンルと言えばいいのかな?
「のだめカンタービレ」とか「ピアノの森」とか・・・古くは「変奏曲」とか・・・。


これは図書館で借りてきました。


なかなか良い作品だと思います。
ただ、私的には展開がもうちょっと遅くてもいいかなと思ったわけですけど、
全4巻だから仕方ないのかな?

深く読めばこの作品からある意味「性的なもの」を感じ取るという読み方もありますが、
単純に音楽の美しさ、楽しさといったものを感じ取ればいいような気もします。

石塚真一 (岳 7巻)

2009-02-20 22:16:45 | 漫画家(あ行)
(2008年7月5日発行)

図書館で見つけた7巻。
この作品とってもいいので、いつでも読み返せるように買いたいな~って思いつつまだ買ってないのです。

この巻でも主人公の三歩が実にいいオトコ。
ここまでいいオトコだと、人間を通り越して、スーパーマン?いや、仙人?それとも神??
などと思ってしまう。



おまけのページで、作者は主人公のイメージを語っている。
地球一のクライマー、平山ユージのように力強く!!
植村直己のような、世界を渡り歩いたスーパージャパニーズで、
千曲川のように、清らかかつたおやかで、
筑波山のように、家から2時間くらい身近な存在で、
高田渡のように、自由の中にメッセージを抱き、
ジョンコルトレーンのごとく追究を追究し、
『パリ、テキサス』のトラビィスばりに、孤独をものともせず、・・・


この例えのなかの人物で私がわかるのは植村直己だけなんだけど、
なんとなく作者が理想としている人物像っていうのが浮かび上がってきます。

こんな人物がいればいいのにな~っていう作者の想いから生まれた人物像が三歩なんでしょうね。

命の重さ、自然を大切に思う心、
そういったものが押し付けがましくなくさらりと描かれた非常にいい作品だと思います。

今回、ふと思ったのだけど、1巻に比べるとかなり山の描写が上手くなっているのではないでしょうか。
手元に1巻がないので確認出来ないのですが、
もともと内容もいい上に、描写力もUPしてきているってことは読者としてとっても嬉しいことです。
これはやっぱり大人買いするべき作品ですね。

山下和美 (不思議な少年 7巻)

2009-02-13 20:05:27 | 漫画家(や・ら・わ行)
(2008年10月23日発行)

現在私が読んでいる漫画の中で毎回新刊を楽しみにしている作品がこれ。

ライフワーク・・・って言われてるけど、まさしくその通り!

この巻も期待を裏切らない内容でした。

特に面白かったのが「会社員I」
どこにでもいるようなありふれたさえない雰囲気の会社員。
彼がある日偶然に入った店にいた美女4人。
実は彼女達の正体は!!
いやいや、本当にすごいのは冴えない会社員の正体!!!

これはネタバレしない方が絶対にいいのでこれ以上書かないけれど、
是非読んで驚いて欲しい、そしてにんまりと笑って欲しい、
そんな作品です。

ルピン三世!?

2009-02-12 09:14:46 | Weblog
いつもは漫画の感想を書くんですけど、今回はちょっと違うものを・・・。


http://retcro.nusutto.jp/

【ルパン三世 マモーの逆襲!! リターン・ザ・クローン】

ルパンファンのシロート集団で、何だか面白そうなものを作ろうとしているみたいです。

ニコニコ動画で<ルパンラジオ>で検索すると、ルパンの声まねがそっくりな
ルピン三世さんによるいろんな面白いものが聞けます。

なかでも私が気に入ってるのは
~おはようルパン~
http://www.nicovideo.jp/watch/sm4521097

ルパンの声で起こされたら爽やかに目が覚めそうな気がします。

興味のある人はちょっと覗いてみてくださいませ。

*画像は<劇場版> ルパン三世 ルパン vs 複製人間(クローン)【Blu-ray Disc】
を使わせて頂いてます。

古屋兎丸 ・ 乙一 (少年少女漂流記)

2009-02-11 22:09:14 | 漫画家(は行)
出版社/著者からの内容紹介
友達がいない。学校も家も面白くない。誰も自分のことを分かっ
てくれない。そんな思いを抱えた少年少女たちが、つらい現実から身を守るよう
に、それぞれの妄想世界を作り上げる。その世界では街が水没したり、お菓子帝
国軍と戦ったり、竜巻に乗った王子様が迎えに来てくれたり・・・。みんなの妄想
がひとつになったとき、何かが起こる!? 八人の少年少女、その心の旅の行き着
く先は----。
デビュー以来、独創的かつ孤高の道をゆく漫画家・古屋兎丸が、小説家・乙一と
一緒になってストーリーもヴィジュアルも練り上げた完全合作。迷える10代の心
を切なく描き出す、天才×天才の豪華コラボレーション。

出版社からのコメント
二つの才能が出会い、つなぎ目も見えないほど美しく溶け合うこ
とで生まれた作品です。昔の自分を見ているようなイタい話もあれば、静かに励
まされる感動的な話もあり、思春期のいろんな感情が詰まっています。最後まで
読んだとき、自分にも人にもちょっと優しくなれるような、ちょっと生きやすく
なったような----そんな気持ちになる一冊。青春のバイブルです!



出版社からのコメントにも書いてるように、これは<青春のバイブル>って感じで受けとめるといいのかもしれません。

もう孫がいても全く違和感のないような年齢になっている私にとっては正直言って感動はしません。
ごめんなさい。

中高生向きなんでしょうね。

あ、私、まだ孫はいませんから。
・・・と言うかうちの娘たちはまだ彼氏のひとりもいないようです。
只今、義理の息子募集中!(笑)

安野モヨコ (ツンドラブルーアイス)

2009-02-06 09:09:45 | 漫画家(あ行)
内容(「MARC」データベースより)
地球のどこかにあるという、世界で2番目に寒いまち。ちいさなノムとカラ、ふたりだけのなんでもない日常。子どもたちから大人まで、すべての人たちへ贈るコミックによる愛の童話。



メルヘンチックでまるで絵本のような漫画です。

舞台は寒い寒い国だけど、心はほんのり暖かくなります。

惣領冬実 (太陽のイヂワル)

2009-02-05 19:37:15 | 漫画家(さ行)
少女漫画を描いてた人が青年誌で描くと、
人間の深い部分にあるものを上手く表現した実にいい作品になるような気がする。
男性より女性の方が細やかな心理表現に優れている人が多いのかもしれない。
これもそういう作品。

これはモーニングに掲載されてたものだと思うけど、もちろんモーニングは青年誌だから男性の読者がいるんですよね。(男性読者の方が多いのかな?)

男性にとってこういう作品はどういう風に思われてるのでしょうか?
読みやすい?
苦手?
もともと少女漫画を描いてた漫画家さんだとかそんな事は全く気にならない?

「天才柳沢教授の生活」(山下和美)だと主人公は一応男性だったから男性読者がどういう風に受けとめるかって気にならなかったのだけど、
この本に収録されている四篇すべて主人公が女性だったので、ちょっとそんなことを思ったわけです。