ベストショット 雪の新疋田で「トワイライト」「日本海」

　年が改まりましたが、１２月３１日にＪＲ西日本・北陸本線の新疋田駅へ行った際の報告です。
　すでに書いたように、この日は「原型大窓ヒサシ付」さんと雪の中を走る寝台特急「日本海」や４８５系「雷鳥」などを狙いに行きました。大雪と予報で聞いていたので、ある程度は覚悟していましたが、想像以上の降り方で雪煙が上がって列車の後方がかすんでしまうほどです。

　ふだんであれば貨物列車の３０９６レを撮影できるのですが、年末とあって４００２レ「日本海」からの撮影になります。「サンダーバード」や「しらさぎ」を練習電にしますが、パンタの位置などが機関車とはまったく違いますので、厳密な練習になりません。背後の建物を車体で消す位置も念頭に置き、構図を考えます。上りホームの先端から見ると、上り本線のこちら側に黄色の小さなリボンを結びつけたポールが３本立っています。「あれ？こんなのあったかな」と思いながら、機関車にこれがかからないような位置取りも考えます。
　一番苦労したのがピントです。ふだんはＡＦで撮影することが多いのですが、これだけ雪が降りしきるとＡＦが迷う危険が高くなります。そこでライブビューにしてマニュアルフォーカスで置きピン位置を探りますが、雪が視界を遮るのと白一色なので目標を決めにくく、本当にピンを合わせられたのかどうか一抹の不安を感じながらの撮影となりました。

　ようやく構図とピントが決まり、後は列車がやって来るのを待つだけです。ほぼ定時に４００２レが来ました。大きな雪が激しく降り続ける中でしたので、機関車は雪まみれです。「日本海」のヘッドマークは単なる白い円盤と化し、ナンバーも読み取れません。ようやく私の横を通過するとき、サイドのプレートでＥＦ８１－１０７であることを確認しました。雪と戦う日本海縦貫線のブルートレインらしい絵になったと思います。

　その後、４００８Ｍ「雷鳥」（京キトＡ０４編成９連）や京キト６８１系「サンダーバード１２号」の代走、金サワ４８９系Ｈ０１編成９連を撮影し、８００２レ「トワイライト・エクスプレス」を待ちます。冷えたので、トイレに行って戻って来ると、あれほど激しく降っていた雪が小やみになっています。どんより暗い日本海側気候の空には変りありません。ですが、かすんでほとんど見えなかった背後の山がすっきり見えています。急に視界が開けたような感じです。そして、モスグリーンと黄色に身を包んだ「トワイライト・エクスプレス」がＥＦ８１－１０３号機に引かれてやって来ました。雪煙こそ上げていますが、４００２レなどの時とは比べ物にならないほど、スキッした感じで撮ることができました。
　４００２レの雪中の激闘もなかなか撮れない写真ではないかと思います。ただ、今回のベストショットは８００２レのほうではないかと考えます。

≪写真上≫
2010-12-31　ＪＲ西日本北陸本線　新疋田　８００２レ上り「トワイライト・エクスプレス」　ＥＦ８１－１０３
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,70mm,ISO 400
1/640秒,f6.3,＋0.3段,WB:晴天

≪写真下≫
2010-12-31　ＪＲ西日本北陸本線　新疋田　４００２レ上り「日本海」　ＥＦ８１－１０７
Nikon D700,AF-S NIKKOR 70-200mm F2.8G ED VRⅡ,70mm,ISO 800
1/640秒,f6.3,WB:晴天

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