田中眞紀子(シンガー・ソング・ライター)

ピアノの弾き語りで活躍する田中眞紀子のブログサイト。ホームページはブックマークから。

Cool Fool ライブレポ ②

2008-01-16 17:49:31 | Weblog
リハの最中、こりゃアピア対稲生座対決だな、という声が聞こえた。

この日の競演者、イチロッカーさんとローライフサーファー(バンド)は、稲生座の出演者らしい。
で、この日、なんと恋川春町さんが来て飛び入りでやるという。
アピア組がカワカミアラタ、恋川春町、田中眞紀子というわけか。

現地の出演者は浜田正さんだけだったが、この浜田さん、すんごい良いのよね。
どっちかっていうと函館君系なんだが、やたら年輩者にシンパシーを感じているらしく、「頑張れっ!」て言う相手が40代50代であることが嫌味が無くて、思わず一緒に頑張れって言いたくなる様な素直な気持ちにさせるというか、、、
群馬のミュージシャンは、アンダーソンといい、なかなか素朴かつ強力であるな。

一番手イチロッカー、二番手カワカミユニットときて、恋川さんのポエトリー。
私が次だったので店の中では聞かなかったが、外に漏れ聞こえるそれは、おぉ~っ、気合い入ってんなぁ!いう怒迫力。
彼女、明け方帰る時に、まだ帰んないの?って聞いたら、次の日も見て行きますって…
わ、わ、わ、若い子は違うわぁ…



事前にどんなエレピかわからなかったので、最悪のケースを想定すると(ごめんなさいね~!)出来る曲がどうしても限られる。
独パンのチバ大三氏などにも様子を聞いて、組曲「未明」30分版にするかと考えていたのだが、1月5日のアンダーソンのアピアライブの日に前橋のカワカミユニットのセットリストを決めて、それから練習してみると、どうもしっくりこない。
対カワカミアラタなら問題はないんだけど、アラちゃんのライブを一緒にやるとなると、アラちゃんのライブの流れはすなわち私の流れでもある訳で、それと合わせて自分のライブを通してみると、どうしても「未明」一本だと自分の中からNGが出るのであった。


田中眞紀子ソロ

<セットリスト>

1.ダイヤモンド
2.踏み絵
3.死んじまいたい
4.未明
5.米兵たちのイラク
6.マリア

アンコール
 1分の魔法


さすがにリハ、本番を通してあれだけ弾かせて貰えれば、指先のこそばゆいのもシールだらけの鍵盤の絵面も充分慣れ(笑)、前半3曲は順調であった。
行きの電車だったか、アラちゃんから「ライブ中にマスターが話かけて来るんだよ」という情報を聞いていて、事前に私にライブ中に話しかけないよう釘を刺しておいたので、まぁ、大事には(笑)至らなかった。

このブログをここまでお読み下さった方には、大体ご想像はお付きであろうかと思われるが、この後、大ポカをする。要するに「未明」で歌詞を忘れて止まっちゃったんである。
これはびっくりしたね、自分でも。
それこそ今まで一度たりとも忘れたり間違えたりした記憶が無い場所なのだ。
しかも「どうしよう…」とかあれこれ言って、多分見ている方々が相当困惑するような時間をくり出してしまったのである。
それでも「やる!」とかなんとか言って、再度、頭からやり直した。
14年間のライブ経験で、今までこういう事したことあったかな。
「ごめんなさい」って言ったことは何度かあるけどな。
不幸中の幸いは、やり直せるような早い段階で切れたことだ。

それからは、我ながら鬼のようだったね。(笑)
歌詞を忘れた所、2回目も危なかったんだけど、神は私を見捨てないでくれて、すんでの所で思い出し、「イラク」の途中でも歌詞が吹っ飛んだが強行突破し、本来とは全く違う意味で(笑)の怒濤の「未明」20分版は終了した。
`鬼’を支える為に、物凄い勢いで踏ん張っていた左足の太股のあたりが、未だに筋肉痛から解放されない。
そんなこんなで、本人としてはボロボロに傷ついていた状態で頂いたアンコールは、なんだかとっても悲しいのであった。


随分CDもお買い上げ頂いたし、素敵な人達と知り合えたし、終わってみれば楽しい前橋ツアーではあった。
あの時の映像を取られ、それが人手に渡ったり出回っているかと思うと、あの感覚が蘇ってしばらくは悶絶していたんだが(笑)、もう諦めましたよ。

また呼ぶからね、という佐藤マスターのありがたいお言葉を頂きましたが、さぁ、どうしたもんか…
ただ、ユニットとしてもソロとしても、ライブをする環境としては充分であったので、次回が万が一(笑)あるとしても、今回のような天パリ方はしないだろうなと、その辺は確信している。

CoolFoolで出会った皆さん、お世話になりました。
本当にありがとう!!







CoolFool ライブレポ ①

2008-01-16 00:05:48 | Weblog
カワカミアラタ with 田中眞紀子&アンダーソン

<セットリスト>

1.片目の蜻蛉(トンボ)
2.いくつもの夜
3.雨やどり
4.蟋蟀(キリギリス)
5.誰かの一日
6.逆さ屏風
7.虚飾のプライド
8.シュクラム


とにかく助かったのは、想像していたよりエレピのモノも音の状態も悪くなかった事だ。
失礼ながら、気持ちの安全の為に(笑)最も最悪なケースを想定していたので、有り難い誤算ではあった。
但し…
ほぼ全ての鍵盤に‘シール’が貼ってありましてねぇ、これが…
要するに昔、子供が使っていたものだそうなのだが、とにかく指先がいちいち‘こそばゆく’て、かなわんのである。(笑)
今日の対戦相手はシールであったか!
まぁ、シールが貼ってあるとは事前に佐藤マスターから聞いてはいたんだけど、ここまでほぼ全鍵盤とは想定外だったので、もう、見た瞬間爆笑よ!
それに対する慣れを考えて、私の順番を後にしろというアラちゃんの進言に従う。

カワカミユニットのリハでは、一番最初に三人でスタジオに入った時以来やってない「雨やどり」中心。
前の週に、録音が早く終わって時間が余ったので、少しこの曲の練習をしてみたが、やたらガツンガツンとギターを弾いていたものだから、この日、
「そんなんでは、とても‘あなたの胸で雨やどり’したいという気にはなれん!」
と進言して、つま弾き系に。
今回のライブで、結局これが一番良かったんじゃないだろうか?
新潟からわざわざ聞きに来てくれた‘椿さん’が、この曲が好きだと聞いていたので、その意味でも良かったかなと思う。

と、ここまでは順調だったが、「蟋蟀」で弦を切る。
急遽「誰かの一日」を持ってきて、これをハンドマイクで歌ってる間に、アライコウジ氏に弦を張り替えてもらう。
ラストに持ってくるはずだった「逆さ屏風」を繰り上げ、弦を切らなければやるはずだった「虚飾のプライド」と予備の「シュクラム」を、まぁ強引に(笑)決行する。
最もカワカミアラタらしく終われたと言えば言えるが、どうも何か、散漫になってしまった感がある。
ラストのこの2曲は、アラちゃんの繰り出すリズムに、いかようにも対応できるような応用力が今後必要と思われ、となると、主に私のピアノに課題が出てくる訳だが…

細かい事件事故はあったけれど(笑)、ユニットの二回目のライブは、多少の事なら対応できるという貴重な経験になった。
ライブらしいといえば、非常にライブらしいライブだった、かな。


えぇ、無事に済まなかったのは、私のライブの方であります。
くどいが…

詳細はレポ②にて。