田中眞紀子(シンガー・ソング・ライター)

ピアノの弾き語りで活躍する田中眞紀子のブログサイト。ホームページはブックマークから。

アピアに戻る

2007-03-31 00:53:30 | Weblog
脱沖縄、ただいまアピア!

というわけで、4月5日(木)ぴあのカンタービレの前にアピアでピアノを弾かせて貰える機会を、河内伴理が作ってくれた。
先日一緒に練習したけどね。やっぱり若い男の子は違うわい。
いかに日々おじさまと一緒にやってるか実感してしまった。
いやいや、どっちが良いとか悪いとかの話ではないからね。(笑)

とにかく、ある意味経験したことのない事を経験できる今夜のライブとなりそうです。
特にマイミクさん達は全員集合よ!

3月31日(土) 渋谷アピア
 開演 PM6:50(出番は早めと思います)
 料金 前売1500円/当日1700円+ドリンク代
 競演 小池真司(多分ピアノの三原さんも一緒)
     CHAOS and LANGUAGE(四国からやってくる。どうもベテランバンドらしいよ)
     川上龍一(tatsu改め。ほんとはtatsuちゃんのピアノも弾く予定だったんだ。また今度ね!)

お土産の泡盛とか持っていきます。
飲んでちょうだい!!

沖縄を回る その2

2007-03-30 01:27:15 | Weblog
3月25日(日)

さぁ最終日。
打ち上げから帰ってきたのは午前1時30分をまわっていた。
どうせ昼には帰るのだ。眠らなくたっていいや。
で、7時に起床。
生憎の雨だったが、どうしても乗りたかったモノレールに乗って、どうしても行きたかった首里城へ一人で行った。
なにしろホテルのすぐ上をモノレールが通っているのである。赤字で廃線かもといわれてるなどと聞いたら、絶対乗りたいじゃん?
沖縄ったら「基地」「ひめゆり」「首里城」というイメージがあったので、モノレールに乗ったら15分くらいで首里城に行けそうだから、頑張ってみたのである。
佐渡山さんは行かなくていいっていうニュアンスだった。首里城の中は入らんでいいと。入らんでいいと言われたら、絶対入りたいじゃん?

つい最近我が家の近所のモノレールに乗って、とっても楽しかったので、何だかモノレールというだけで魅力を感じちゃうんだが、浜松町~羽田の景観はイマイチだったので、沖縄モノレールに期待した。
やっぱり雨だったのが残念な感じ。でも町並みは楽しかったよ。古い建物がいっぱいで。今回の沖縄では`青い空’は堪能できなかったなぁ。
次は終点首里駅、って所で、山の上に物凄い赤黒い建物が見えてきた。
あれかよ~? すげっ!

AM9:15、ラッキーなことに雨がやんだ。
モノレールを降りて、100円バスなるものを探そうと駅の階段を降りきったところで、探す間もなくタクシーのおじさんが近づいてきた。首里城まで450円で行くよと言う。あれ?国際通りのタクシーは400円なのにと思ったが、東京に比べれば激安だし、飛行機はPM12:45、いいやと思ってタクシーに乗り込んだ。
ところがおじさん、言葉巧みに別の所に連れて行こうとするのである。那覇で一番綺麗な海に連れて行くとか。こんなどんよりした日に見てもしょうがなくないかぁと思いつつ、ほんとに時間がないもんだからお断りできたけど、もう飛行機を遅らせろくらいの勢いなんである、そのおじさん。「次に来たら電話して」と名刺まで頂いた。
首里城を見れる時間は30分くらいしかない。まさに駆け足で見て回った。城壁の石垣は真っ黒で`時代’を感じたんだけど…
あれこれの`門’とか見た。2000円札の門もあった。
入らなくていいと言われた首里城の中も入った。確かに入らなくて良かった。
帰りもタクシーに乗ったが、そのおじさんが教えてくれたのには、城壁の黒いのは石灰岩で作っているのでしばらくすると黒くなるそうで、城と同じく新しいものなんだそうだ。
しかも、どうも私は世界遺産の`門’や`城壁’は見逃しているらしい。事前の勉強不足というか、やっぱりガイドさんとかいなくちゃだめだなと思った。
帰りのタクシーのおじさんも、私をどこかへ連れて行こうと、とっても一生懸命なのであった。

なんというか、今回のツアーで最もチープな体験をした。
世界遺産を見れてないことではないんだ。
そのうち書きます。
でも、この単独行動は有意義ではあったよ。色々考えることがあったから。

帰りのモノレールの駅に着いた途端、ブワ~ッとすごい勢いで雨が降ってきた。
ちょうどこの頃能登半島で大きな地震が起きていたようだ。能登の地震を沖縄に知らせるような雨だったのか…

さてさて、最後の目的。
`ミチロウさんの我自由丸を見ること’を決行!(笑)
前日のコンサート会場`桜坂劇場’の真ん前にある希望ヶ丘公園の中にあるガジュマルの木が、ミチロウさんはお好きらしい。
確かに物凄い造形のガジュマルが何本もあった。これはすごい!
もおっとすごいのは、こんなにすごいのに誰もいないことだ。
東京でいうところの`段ボールのおじさん’が一人いただけ。
まぁ、もったいないこと!
ミチロウさんが登ってたのはどの木かなぁと、今回のツアーで初めて携帯で写真を撮りました。

佐渡山さんに最後のアッシーをお願いし、空港へ。
善子ちゃんは、沖縄に来たときから「ぜんざい食べない?」「ぜんざい食べない?」と熱心に勧めるのだ。この時も勧めてくれたので、三人で食べた。
なるほどね!
ここでは内緒にしておきましょう。

行きの羽田より、よっぽど混み合っている。
お土産いっぱいもらって、前日のコンサートのことが載っている新聞も買ってもらって、バタバタと名残を惜しむ間もなく、佐渡山さんと善子ちゃんとさよならした。

帰りの飛行機は速かった。2時間で羽田に着いた。
飛行機の窓からは、沖縄では見られなかった`雲一つない青空’堪能。
そりゃそうだ。雲の絨毯の上を飛んでるんだもの。

私の飛行機が着陸態勢に入っている頃、東京モノレールにクレーン車がぶつかる事故が起こっていたのだった。

終わり。

沖縄で食べる

2007-03-29 12:31:51 | Weblog
続き。

ちょっと陰気くさい話をしたんで、ここからはちょっとした暴露話。
怒られるかな~?(笑)


ライブ前日、打ち合わせでもめたのは、佐渡山さんの曲。
佐渡山さんがやりたいのと千鳥さんが歌って欲しい曲が噛み合わないというのか、千鳥さんが歌って欲しい曲を歌うと時間が足りず、さりとて「人類館」「イラク(私の)」「Be堕天使」は彼は絶対やりたいらしく、しかもアメリカ行ってきたばかりだから「アラスカ」もやりたい、演出上「よっぱらい」は外せない。
一方千鳥さんは、特にこのコーナーで「ドゥチュイムニー」を歌う事にこだわった。沖縄で滅多に佐渡山さんはライブをしないので、沖縄のお客さんはまずは佐渡山さん本人が歌うのを聞き、アンコール等でもう一度やって今度は一緒に歌いたいんだ、と。
これには驚いた。特に一緒に歌うって発想は、今までのサポート経験上なかったな。
でもここで「ドゥチュイムニー」を入れたら、完全にタイムオーバー。昨日書いたような事もあったから、「イラク」とか外したらいいじゃんと佐渡山さんに言ったら、それは駄目と言う。
しかたがないので、‘しかたがないので’よ!ここでは「ドゥチュイムニー」はカットしてくれと、私が千鳥さんに主張した訳よ。
千鳥さんは、くりっくりのオメメで、かなりパシパシものをおっしゃるんですが、私もいざとなると、そうそう負けてないもんだからね。佐渡山さんは二人の間に挟まって結構オロオロしていた訳です。
で、千鳥さんが譲ってくれて私の主張が通った訳だが、結果的にはそれで良かったと思うんだ。だってさ、腹話術士の一石堂さんのコメントVTRの中で、一石堂さん、「ドゥチュイムニー」大熱唱してるんだもん。ラストのあんなロングトーン、佐渡山さんご本人がやってるの、聞いたことないよな(笑)。いくらなんでも1回のコンサートで同じ曲3回はないでしょう?

自分の歌はさておき、やはり前日リハをしなかったのは悔やまれる。私のコードやタッチのミスも多かったし、千鳥さんの歌の伴奏も、もっと呼吸を合わせられたのに。
千鳥さんの2曲は緊張したなぁ。

確かに千鳥さんが歌って欲しいと言っていた歌の方が、お客さんにはウケただろうな。
「人類館」はまだよかった。「イラク」も最後に感情が高まる部分があるので、なんとかなった。でも「Be堕天使」で完全に引かれてしまったのが、はっきりわかった(笑)。
多分佐渡山さんは、わかってやってたんだろう。

なにしろ「二人のドゥチュイムニー」という副題が付いてるくらいだから、この日のメインともいえる「ドゥチュイムニー」。
この曲が好きな方なら‘わぁ!’って思うであろうイントロとうちなーの歌い出し、佐渡山さんたらやらないのよねぇ。まったくアマノジャクなんだからさ(笑)。
ピアノのせいでいつもより半音上がってるんだけど、私、千鳥さんは当然低い所で歌うだろうと思ってたら、1オクターブ高い所で歌い出した。あれはかっこよかったなー!思わずマイク通してFuu~!ってやっちゃった。

アンコールで千鳥さんと佐渡山さんと3人で手を繋いでステージに立った時、民謡を歌う千鳥さんの体から物凄いオーラが出ていた。
あぁ、今日は私、何もやってないやぁと、その時思った。
ミスだらけの私と違い、千鳥さんは完璧で、この人はプロだと自分が恥ずかしかったな。

打ち上げ、「ドゥチュイムニー」の件で、佐渡山さんは千鳥さんに‘あれではお客さんが歌えない’とお叱りを受けていた(笑)。
基本的にお客さんの望む、喜ぶことをしようとする千鳥さんと、結局は自分のやりたいことしかやらない(笑)佐渡山さんの、スタンスの違いが出た訳だが、私は自分のやりたいことしかしない佐渡山豊が好きでくっついて行ってるんで、全然OKだよん。(失礼かしらぁ?)

打ち上げでは食べまくった。
その時、昼間のウナギの味のなぞが溶けた。調味料の‘みりんとお酒’が‘黒糖と泡盛’なんじゃないかと善子ちゃんが思い至ったのだ。
そう、沖縄の料理って基本的に甘いんだ。南国だから辛いものが多いんじゃないかと、来る前に危惧していた私のカンは完全に外れた訳です。
源天で食べたサンドイッチも黒糖が入ってたんだと思う。その上小麦粉も沖縄麺の小麦粉で、東京なんかの物と味が違うらしい。
ゴーヤの存在意義がわかったような気がするな。甘い物の多い中であの苦みが効くんだな。

昼間食べたお椀の沖縄麺はイマイチだったが、打ち上げの焼きそばの麺はすごく美味しくてびっくり。
千鳥さんは八重山の出身で、打ち上げの店は八重山料理のお店だったんだけど、八重山の麺は違うんだそうだ。
千鳥さんのお客さん達が(みんなおじさんよ)、佐渡山さんが一緒だったのでオメメをハートにしてはしゃいでいる脇で、私はひたすらガツガツ食べていた。ツアーでライブの後、こんなにたらふく食べたのは始めて!
お料理頼み過ぎて余りそうなのを、千鳥が全員に‘お口あ~ん’して、大方片付けてしまったの。すごい!
どこの店でも三線があるらしく、千鳥さんが何曲も歌ってくれて大感激!他の席のお客さん達も一緒になって盛り上がり、歌っていた。

宴も終わりかけた頃、私のご近所さんのケンちゃんが、非常に余計な事を言ってくれた。
「佐渡山さん、こんな女性達二人に囲まれて、大変ですね…(しみじみ)」
「そーなんだよ!」と、それから佐渡山さんは大はしゃぎ。
「やっぱり男同士だとわかってくれるんだなぁ!」

それから私が沖縄を去る時まで「ケンちゃんはわかってくれた」と、しつっこく喜んでいたのである。
失礼なっ!

沖縄で、放てず…

2007-03-28 12:13:50 | Weblog
続き。

ただ、紙に書いてある文字を読んだだけだった。
完全にビビッていた。
お客さんにではない。
会場にでも佐渡山さんにでも千鳥さんにでもない。
沖縄に、だ。

そもそも、家で練習していた時から気が重かった。できればやりたくないなぁと思っていた。
「米兵たちのイラク」を沖縄で歌う事は苦しかった。

さっき見てしまったひめゆりの塔。その資料館を周りながら、私がやっていたのは‘気持ちにバリアを張ること’だった。本気で受け止めようとしたら、この後とてもステージなんか立てない。
碑の前で「拝んでね」と佐渡山さんに手を取られて、拝む‘ふり’をした。親に言われてその通りにする子供みたいなもんだ。
なんていうか、事の大きさの前で、とても‘拝む’というところまで気持ちがいかないのだ。
私などが「安らかに」などと祈っても、この子達の魂が安らぐなどと、とても思えない。
そう、子供なんだよ。
みんな女の子なんだ。
知識としてのもの、ひめゆり部隊の少女達という‘少女’の字面と、現実に目の前に展開するものは、あまりにも違っていた。
沖縄から帰って数日経って思い出すのは、佐渡山さんにわざわざ連れて行って貰った海ではなく、25度は過ぎていただろう、あんな暑い日に、寒々しかった資料館の中の女の子達の顔写真と、大きな字で印刷された手記と、ステージの上で虚しく光る「米兵たちのイラク」の歌詞が書かれた白い紙。
私のやっている事はあまりに軽い。
この地に本当にイラクに行った、或いはイラクから帰ってきた兵士達が現にいて、女の子達は惨い思いをして、私は金銭欲の塊みたいな東京から、安全な場所だけを通ってここに来ている。

沖縄では大方の時間を楽しく過ごしたが、ライブという場は自分をあまりに正直にするものである事を再確認することになった。
練習不足だったのは確かだ。でも前日や当日に充分練習しても、きっと結果は同じだったろう。3年近く歌い込んで来たのに、ロレツが回らず何度もトチった。

自分のライブなんかやらなくて、本当に正解だったよ佐渡山さん。
私はこの地で歌うには軽すぎる。少なくとも自分が軽すぎる事を充分覚悟してからでないと、歌う資格は無い。私にとっても歌う意味が無い。
今度は自分で行くよ。もう一度、しっかり受け止められる状態で、もっと見るべき沖縄を見て帰って、それからもう一度覚悟して行って歌うよ。そのくらいしなきゃ駄目だ。
そう思ったよ。

そんな私の1曲だけの歌だったが、4人の方がCDを買って下さった。
この場を借りて御礼を申し上げます。

続く。

沖縄で出くわす

2007-03-26 23:39:25 | Weblog
3月24日(土)

やはり到着初日に自分のライブをやらなかったのは正解だ。
ツアーなるものに出るという経験史上、初めてグーグー眠った。3時間くらいだったけどね。モーニングコールが鳴った時に飛び起きたという経験は、ツアー史上一度もなかったのである。
もっと寝たいなぁとしばらくウダウダしていたら、今度は腹が減ってきた。夕べあれだけ喰ったではないか!ホテルのモーニングはバイキング形式、それをおかわりするという食欲に自分で呆れる。
やっぱり空気が違うんじゃないかと思うのだ。

午前中からライブのリハまでの時間は、また佐渡山さんにどっか連れて行ってもらうことになっていた。彼が車で迎えに来てくれるまで、国際通りをブラブラしてみた。
暑い!今日は暑いぞ!
夏の暑さだ。ステージ衣装を夏物にして来たのは、これまた大正解だな。
前日ホテルに入る前に国際通りを車で走りながら、「海人(うみんちゅう)のTシャツは買わんでよ」と佐渡山さんから注意されていた。`作られた沖縄’の代表格らしい。
ちらっと覗いてみたが、なるほどね。シーサーの置物とか、やたらケバい。
本当に地元のものなのか、観光客相手の`作られたもの’なのかを見分けるのって、意識してないと駄目だね。どこの観光地も同じだけどね。そしてそんな事を疑い出したら何にも買えないね。

ホテルのレストランは10階にあって、そこから見下ろす沖縄の街は決して美しいものではなかった。ごみごみしているし、かなり古い。国際通りはどんどん綺麗に整備されてきているらしく、確かに綺麗なリゾート地の繁華街的様相を呈しているが…

日差しが強いので、それを避けようと平和通りをブラブラした。
午前10時半近い時間、まだそれほどの人は出ていない。でもお店は大方開いていた。
どこまでもどこまでも小さい商店が続いて、ふと右手に古い大きな建物が。牧志公設市場と壁にある。とても話に聞いていた、あるいはガイドブックに載っているような賑わいはない。
ガイドには`第一牧志公設市場’ってあったから、第一と第二でもあるのかしら。
賑わうどころか、店がつぶれたのか、商品をのせる為のベニア板の台だけが並んでいて商品が一つも載ってないのに、店番らしきおばあさんがぽつねんと座っていて、大きな目で通る人々をじぃっと見ているのだ。

さっきホテルの10階から見下ろした時も思ったが、この街での仕事ってなんだ?例えば私のような人間が住んだとして、今私が働いているような場所はあるのか?沖縄で一番の都市であるはずの那覇に、オフィスのような場所が目に入ってくる回数は非常に少ない。
前日のドライブをしながらの風景の中にも、`産業’を連想させるものは目に入らなかった。観光客相手以外の仕事がどれだけあるのか。確か失業率が日本一であった事を、おばあの前を引き返しながら思い出した。これから商品を並べるなら、その前の店番ならいいんだけど…

そう、引き返したのだ。どこまで行ってもキリがなさそうだし。
後でガイドブックを見たら、にぎやからしい公設市場は道一本違っていたようだ。
今来た道を引き返すのもつまらないので、脇道に出てみた。まぁ、入り組んでること!ホテルの10階から見た感じの、そんなに綺麗とはいえない、ごみごみした町並みだが、綺麗な国際通りや平和通りより私には魅力的だ。古くからの人々の生活臭のようなものがあるのだ。
とにかく国際通りはこっちだろうと見当をつけて、細いうねうねした坂道を上って…
一歩入れば国際通りの綺麗さは張りぼてみたいなもんだ。
いかにも地元の人らしいおばさん達が何人も並んでいたのは、東京ではちょっと見ないほど`大きな蒲鉾’を売っている店だった。沖縄そばにのってるやつだ。後で佐渡山さんに聞いたら「仕入れてるんだよ」って。

多少焦りを感じながら、ようやっと国際通りに出てホッとしていた時、「田中さん」と声をかけられた。
ケンちゃんがいた。

ケンちゃんは、去年の8月、東京の`どぅたっち’という店で那良伊千鳥さんのライブを聴いた時、お客さんで来ていた人。
私の家は最寄りの駅から歩いて5~6分の所にあるが、その最寄りの駅の上にはマンションがあり、ケンちゃんはそこに住んでいる。つまりご近所さんだったのである。
その時も地元民と知り合うなんて相当驚いたが、その後、彼とは駅のそばのローソンで一度会っただけだったのだ。
それなのに…
初めて来た沖縄で、な~んで自分ん家のご近所さんに会うんだぁ!?
千鳥さんにコンサートに来ない?と言われて来たんだそうだ。しかも同じマンションの住民をもう一人連れて来てるという。我が地元民が二人もいるとは…
そうこうしている内に佐渡山さんが来たので、後でまたという事でその場は別れた。

車はひめゆりの塔に向かった。
また右手に緑と青の二色の海が広がって眞紀子さんは大喜び。はしゃげ、はしゃげ~と佐渡山さん。

ひめゆりの塔については後日ゆっくり書こう。今回の沖縄行きで一番ディープな体験だったし。

ひめゆり会館という所でお昼を食べた。どこで沖縄そばを食べようかと考えていたのだが、私はつゆ&麺モノにお腹が弱いということもあって躊躇していた。佐渡山さんがウナギがいいなという。沖縄そばの小さなお椀がついていたので、私もそれにした。
沖縄でウナギってのもどうかと思ったが、食べてみてよかったね。味が違うんだ。ウナギというよりタレの味が東京で食べるのと全然違う。ご飯の上に刻みのりがのっているのでその味かとも思ったが、やっぱりタレが違うんだ。
う~ん、何の味なんだろう…?

琉球ガラス村という所が近くにあって、そこにも寄って貰った。
私がお土産の物色をしていたら、佐渡山さんが`ダイソンでも売ってるよなぁ’とつぶやいていた。
値札の半額になるというコーナーで花瓶(以後Aという)をみつけた。その横に小さな花瓶にガラスの花が差してあるのもあった(以後Bという)。いいなと思ったAにBの花を差したらいいなぁと思った。
佐渡山さんのマネージャーの善子ちゃんにそう言ったら、「AにBの花が最初から差してあったって言ったらいいやん?ウチの母ならそう言うわぁ。」
もう、おなか抱えて笑ったね!さすが大阪人、発想が違う。
売り場の兄さんにAの花瓶にBの花だけ欲しいと、つまりBの花&花瓶のセットをバラして半額というのを更に安くしろという交渉に入ったが、兄さんも負けてはいない。Bの花瓶はおまけみたいなもんだから半額以上には下げられないと。
結局AもBも買いましたよ。
善子ちゃんは「母に言ったら(まけてもらえなかったことを)しかられるわぁ」って。
爆笑はしばらく止まらなかったね。
女二人が買い物に興じている頃、佐渡山大先生は所在無げにぼんやりしておられました。

そんなこんなで、また遅刻だ。リハが始まる時間が迫っている。
一路桜坂劇場に向かう。
やっと本来やるべき事をやる時が来た。

続く。












沖縄を回る その1

2007-03-25 17:37:29 | Weblog
続き。
その後、なんとなくバス停を見ていると、いや並んではいるんだが、東京で見る列とは‘殺気’が違うんだね。聞けばそれなりに距離は乗るらしいけど、年長者に譲るというのは自然な行為として‘現存’しているらしい。

ホテルにチェックインしてから、佐渡山さんに連れられて海を見に行った。
実は今回、事前に私のソロライブを、うるま市にある‘源天’という店でやらないかとの話を頂いたのだが、飛行機を降りてすぐライブというのはかなりキツいとお断りしたのである。残念ではあったが、昨年末の関西ツアーの疲労の経験から、無理はしないという事と、自分のライブをする事より、佐渡山さんが見せたい沖縄をできる限り見せて欲しいという気持ちがあったのだ。
そのこともあって、源天にご挨拶がてら、うるま市の佐渡山さんの家の近くの海まで連れて行ってもらった。

勝連半島から平安座島、浜比嘉島をまたぐ海中道路をドライブ。
(佐渡山先生に教わりました。)
それは車の前も後ろも右も左も海また海のパノラマ。遠浅なので引き潮の時は海底が出て、そこを渡って島に行けるような場所なのだ。その上に橋が長々と渡っている。石油基地を作る為の道路だそうだ。当たり前だが、海中じゃなく海上道路。(このへんも佐渡山先生に教わりました。)
そして空もまた‘一面の空’。生憎の曇り空だが、その雲が描く空の絵画が余りに美しく、すげ~!を連発しないではいられなかった。
浜比嘉島で車を降りる。海岸にはおじさんが一人黄昏れていただけで、他には誰もいない。観光スポットになりつつあるらしいが、つくづく良い時に来たようだ。
東京よりずっと暖かい。暑いの一歩手前くらい。けれど風が心地よくさわやかだった。海岸のすぐ脇には、こんもりとした森があり、鳥たちがさえずっている。波は、るるららと穏やかな音をたてる。帰る時には夕焼けも綺麗でね。
う~ん、陳腐な表現だが、他に言いようがないんだ。朝から晩まで変わっていく空や、雨が向こうからこちらにやってくる様の話を聞くに羨ましい。

源天では、翌日の為の練習もさせてもらう予定だったが、着いた時には那良伊千鳥さんと那覇で打ち合わせをする時間が既に過ぎている感じで、お茶だけ。
この練習をしなかったというのが、まぁ後に良かったり悪かったり…
小腹がすいたのでコーヒーに合う物をとオーダーしたら、メニューに無いサンドイッチを作ってくれた。このパンがね、何だかとっても美味しいのよ。小麦胚芽っぽいんだけど、なんかほんのり甘いわけ。その辺のコンビニにも売ってるっていうから驚く。

源天を後にして、また高速乗って那覇の国際通りに戻った。千鳥さんとの打ち合わせの時間には遅れるわ電話には出ないわと、佐渡山さんは千鳥さんにコテンパンな感じでした。
海の見えるイタリアンレストランに、連れていってもらう。真っ暗で海は見えないんだけど(笑)、夜景が美しい。
さっき練習をしなくて良かったこと=曲が二転三転したこと。コンサートの全体の構成を決めながら、さっきサンドイッチを食べたばかりなのに、またガツガツ食べる私であった。

実は23日の朝、旅行へのストレスからかお腹をこわし、出掛けにはお粥を少し食べただけだったのだ。那覇空港では、柔らかいものが安全と思って豆腐チャンプルーの定食を食べた。
ところが、まぁ疲労回復を体が図っていたこともあるだろうが、それよりも多分、空気がよいせいじゃないかと思われる。異常に食欲が沸き出したんである。

こうして、余りにも色々な出来事が起こった私の沖縄ツアー1日目は終わった。


本日25日、無事東京へ帰ってまいりました。
あっけなく都会の喧騒に戻され、整列乗車して帰りの電車にいる。
帰り際、これでアッシーから解放されると、佐渡山さんに喜ばれた。

沖縄ツアーレポート、当分続きます。

沖縄へ行く

2007-03-24 10:18:55 | Weblog
3月23日(金)

朝8:25自宅出発。ちょっと寒いがコート無し。ピリッと朝の空気が気持ちいい。日差しは充分暖かい。

浜松町まではどこにでもある(笑)山手線の駅だったが、ここからまきこの大冒険が始まった。
18日に運転を始めたばかりの、羽田まで16分の空港快速モノレールに乗る。
なんて汚い街並だ!
日本の流通を支える一角だというのは分かるが、どんなモノでも即手元に届くような日々の生活の、それが当たり前というような‘欲’の醜さの象徴のような… そこで働く人々の仕事は尊いものであるにしても…

佐渡山さんのマネージャーの善子ちゃんから‘広いよぉ’と注意されていたけど、羽田空港のターミナルはほんとに広い!出発便の1時間半近く前に着いたのに30分くらいウロウロして、やっとチェックイン。検査を受けてから搭乗口までまた遠い遠い!
何しろ荷物が多く、いちいち行動が遅いので、いちいち時間がかかる。
手荷物は1つって書いてあるのに、4つの荷物を飛行機に持ち込んだけど何にも言われなかった。アピアパパから水モノは持ち込めないよ~って言われてたけど、何にも言われなかった。
諸々心配して損したぜ!

飛行機の中では昔、国内線でも機内食って出たと思ったけど、搭乗口で待ってたら周りの人々は皆食料を持っている。あわててパンを1個買い込んで飛行機へ。
離陸は楽しいんだけどね。着陸する時いやに時間がかかって、目が回った状態で沖縄に着いた。
善子ちゃんが迎えに来てくれていて、佐渡山さんが来るまで空港の隅にある空港食堂なる所でお昼。ここは隠れた名店なんだそうだ。CAさんもたくさん来ていた。
佐渡山さんがやって来て早速車で空港を出発。
わぁ、木が違う!
東京では見ない木がたくさん!
本土とは違う風土がいきなり広がる。空も広いしな。
街中に入ってびっくり。バス停に人が‘並んでない’!
沖縄には整列乗車という観念がないんだそうだ。特に‘列の一番前に並ぶ’ことは避けるべき、恥ずかしい事なんだそうです。私にも、大阪人の善子ちゃんにも考えられない、ちょっとしたカルチャーショックなのでした。
続く。

さて!

2007-03-22 21:49:34 | Weblog
いよいよ明日から沖縄である。
また南の方で飛行機のトラブルがあったらしい。
頼むよぉ~!

沖縄は23度とか25度とかいっている。こっちが寒かったら、そんな所へコートを着て行くのかぁと、ちょっとゲンナリしていたが、有り難い事に明日はこちらもポカポカらしい。コートは置いて行こう。

3月24日(土)

佐渡山豊&那良伊千鳥
「二人のドゥチュイムニー」

桜坂劇場ホールA
開場18:00 開演19:00
全席自由 前売3000円/当日3500円+ドリンク代300円


もう2つ宣伝!

4月6日(木)渋谷アピアでの「ぴあのカンタービレ」はいうまでもない。
私田中眞紀子含め、どちらかというと‘ヘンなピアノ弾き語りすと’が集うイベント。必見である。

もうひとつ。
3月31日(土)渋谷アピアにおいて、河内伴理のライブがあるが、そこで田中眞紀子がピアノを弾くのである。これまた必見!
私としては‘河内伴理就職おめでとう記念’を目指して欲しいと思っているが、まぁこればっかりは…
それが成されなくとも、取りあえず‘河内伴理卒業おめでとう記念’ではあるので、とにもかくにも楽しいライブにしたいと願っている。
みんな来てくれなきゃダメよ♪


私、ここんとこ、毎週なんかかんかライブをやってるなー。

最近の若い方、そうではない方

2007-03-20 10:07:16 | Weblog
昨日の帰り、若い女の子が電車の中でカップアイスを食べていた。スプーンでせっせとアイスを口に運んでいた…
別にいいけど、やっぱりちょっと呆れるわ。

ウィークデーとしては金曜日一日休んだだけなのに、昨日出社したら、また知らない人が増えていた。
風邪明けの木曜、なんか若い、かるーい感じの男の子がうろついていたので、新しいバイトの子だと思っていたが、なんと社員さんなんだと!
先週はあんまりじろじろ見ちゃ失礼だと思ってよく見なかったが、よく見るとスーツを着ていた。ものすごーくスリムなやつ。

彼は、だからそれなりにインパクトがあるからいいのだが、困るのはおじ様達だ。これまた呆れるくらい特長のない、いかにもな社員のおじ様達が三人も入ってこられて、全く区別がつかない。そろいもそろって眼鏡の白髪、ちょっとふっくら体形でいらっしゃる。
更に困るのは、その内のお一人が新しいセンター長であることだ。
まさに団塊の世代様。
拝見していると、失礼ながら少し虚しさを感じる…

アハハ、大丈夫大丈夫!
先方は私のことなんか眼中外さ!!
こっちも、うじゃうじゃいるおばさんパートの一人。お互い様である。


沖縄行きの為一週間ほど会社を休む。帰ってきたら私の居場所はあるのだろーか?
まぁ、いいや。
今朝はまた格別富士山が美しい。
今日も一日頑張ろ!

3月16日アピアライブ

2007-03-17 00:21:44 | Weblog
セットリスト

1.夜の時代
2.Tシャツ
3.踏み絵
4.平和の国のNEEDS
5.さくらのみち
6.素通り
7.朱になれ


最近不思議なんだけど、アピアのライブの時‘意外な人’が来てくれる。
先月は、今日競演した早川君がひょっこり来てくれた。
今日は‘知らない人’。
いや~、客席前方にいる若い背広姿の男性に、食い入るように見られてるなぁとは思っていたんだが、私を見に来て下さったようだ。レイク氏は「ミチロウさんのファンの人じゃないかな」と… CDまで買って下さったらしい。
これを読んでいらしたら、ご挨拶もしないで失礼しました。すごく嬉しいかったです。
ありがとうございました!


とにかく大事をとってよかったなぁと思うのは、喉の痛みが気管支まで影響しなかったことだ。リハ前練習から声のコントロールは効かないし、1曲歌うごとにヘバるし、なんとなく熱っぽいし… ただ、咳がゲホゲホ状態にならないだけ、本当に助かったー!

風邪をひいた時、喉の炎症が広がらない為の、眞紀子さんの必勝法。
歯磨の後、リステリンでまずぶくぶくする。それをポイしたら、その後すぐ水を口に含み、それでがらがらする。
これ効くんだぁ。

経験上、この手の風邪はライブをやると治る。
汗もかくし、身体の中が活性化するから、あながち気のせいではないだろう。案の定、今帰宅中の電車の中だけど、かなり元気です。


「Tシャツ」が特に下手っくそだったが、半年近く歌ってなかったからで、風邪のせいではないな。
新曲ちゃん達の歌詞も間違えなかったし、今日は良しとしよう。
今日のステージではあるけれど、ステージ上では来月のなんとかカンタービレを思って歌っていた。
う~、やっぱりキツいぞ来月は!


競演の佐野伸さんは、花粉症で辛そうだった。私は彼より楽だったかも。

ライブ後は、早川理史君と、もう1人の競演者高田孝一君と3人で、パパを囲んで表現やら沖縄の話で盛り上がり… っていっても、かなり静かな盛り上がりだが(笑)。
高田君は今日でアピアをやめちゃうそうだ。
帰国子女じゃないのに、全曲英語のオリジナル!カントリー調で良い感じを出していた。
色んな所でやって、50年後に戻ってくるとかこないとか(笑)。
早川君のは今日は聴けなかったけど、リハ観たかぎりでは、前に友川さんの前座で観た時より数段‘放ち’が良かった。前はお父さんみたいなお客さん達だったからね!(笑)
日本語の詩の美しい彼は、実は帰国子女なんだそうである。

アピアパパの話がたっぷり聞ける今日みたいな日は、実は物凄く貴重なのだ。
ピアノ対決デーの前に、良いひとときだった。

今夜、アピアに足を運んで下さったみなさんに、心から感謝します。



さぁ、沖縄だぜ。
頼むから胴体着陸しないでくれ~!