田中眞紀子(シンガー・ソング・ライター)

ピアノの弾き語りで活躍する田中眞紀子のブログサイト。ホームページはブックマークから。

居所

2008-03-29 01:36:15 | Weblog
3月28日、ピナ・バウシュの2本目「フルムーン」を一人で観る。

今週に入ってから、相変わらず一人だ。
親しい人との交わりは、全くない。
故に、相変わらず思考は内側へ内側へと落ちる。

新しい職場は、取りあえず与えられた仕事は楽にこなせそうだが、先々こういう業務が待っていると説明され、それはそれなりに困難ではありそうだ。
担当してくれる社員の人と少し軽口がたたけて、緊張がわずかではあるが、ほどけた。
しばらく、この状況に耐えよう(ってほど、大袈裟なもんじゃないが…)と思うのだ。
前の職場とはフロアが違うだけだから、同じオフィスビルに通っている分、前の職場の人達と交わるとホームシックみたいになっちゃいそうなのだ。
実際、前の職場の人に会っちゃって、自分の居所がどこなのかわからなくなるような、変な感覚におそわれたし。


そんな多少の上向き加減な精神状態で観た圧倒的な舞台は、鳥肌が立つような衝撃的感動を味わせながら、同時進行で私の中に表現意欲を沸き上がらせた。

出来上がりつつあるものは、内側思考が幅を効かせてまたまた陰気臭い。(笑)
しかしその風景は光に満ちていて、自分でも変な感じだ。
自分の居所があまりにもはっきりしていて、落ち込んじゃうような…


居所、というものは、はっきりしてれば悲しくて、はっきりしていなければ不安なのらしい。
私だけかしら?


でも、嬉しいな。
今年は新曲がいっぱいできそうだ。

いっぱいっていうのは、3曲出来りゃ、もう`いっぱい’の範疇です。(笑)

休憩時間、おぉ、私の前を歩く背の高いご婦人は…
ピナ・バウシュさんではありませんか!
しいこちゃんに自慢しよ♪

あぁ、そして、美しい女性の美しいドレス姿を見るのって、なんて幸福な気持ちにさせてくれるんだろう。
この前のスパゲッティのおばさんは、誰よりも派手な真っ赤っかのドレスでパワー全開であった。
私、このおばさん、大好き!
こういうおばさんになりたいなぁ。
貫禄があって、色気全開なのに全く嫌味がなくて、可愛くて。。。


あはははっ!
色気全開ってとこで、夢破れますね。
貫禄なら、なおいっそう太ればつくかしら…



4月の予定

2008-03-27 00:28:57 | Weblog
いかん…
何にもしたくない病が勃発。

春休み中、別にその事を意識していたわけではないんだけど、あちらこちらと出歩いた先には、心許せる親しい人達がきっといた。
社会復帰後、まだ3日しか経っていないが、一人で行動しているし、出ていく先には知り合いもいないし、どうも思考が内側へ内側へと向いてしまう。
あら、私ったら、けっこう弱虫…

こういう時にはライブ告知をするに限る。



4月4日(金)渋谷アピア
  田中眞紀子ライブ
    開 演  PM6:50
    料 金  前売1300円/当日1500円+ドリンク代
    競 演  くしだまさたか・山本慎太郎・東和田義隆


前回朗読した、ひめゆり部隊の生存者の証言を更に時間を延長して読むつもり。
で、その朗読の後ろにくる歌が「セルリアン・ブルーの海」なんだけど、前にくる歌「乙姫と白百合の記憶」をただ今作曲中。
この日のライブでと思っていた。27日に佐渡山さんに会うから、それまでにと考えていた。
でも、ここのところのあまりの忙しさにとても完成させる気力がなくって、今回は諦めようと思っていたんだけど、この`何にもしたくない病’を蹴散らすには強引に完成させるってのも手かも…
新曲って、作っている時が一番楽しいからね。
楽しいって内容じゃないんだけどね。
あぁ、後「Tシャツ」は歌います。どんなに`何にもしたくなく’ても、これだけは練習せな!
あぁ、言っちゃった。
やらなきゃ。。。


4月25日(金)渋谷アピア
  カワカミアラタ with 田中眞紀子
    開 演  PM6:50
    料 金  前売2000円/当日2300円+ドリンク代
    競 演  火取ゆきwith石塚俊明+小池真司・奈穂


で、4日のライブが終了後即こちらの準備に取りかからねばならない。カワカミユニットで初のデュオ(って言うのかな)である。
全曲、私にはお初の曲になるであろう事は想像していたが、カワカミさんは大変多作な方で新曲がごっそり出来ちゃってて、また`何がどれだかわからない~’状態。
なんせ対バンが火取ゆきだぞ!
「火取ゆき対策、大変なんだぞ!」と、しいこちゃんに言ったら、
「いやだ~!ねずみ取りなんか仕掛けないで~!!」と言われました。



4月27日(日)中目黒 楽屋
  佐渡山豊 with 田中眞紀子
    開 場  PM6:00
    開 演  PM7:30
    料 金  前売3000円/当日3500円
    共 演  古我地(唄、三線)・小町(写真)
    連絡先  03-3714-2607
           (コメント欄からHP行けます)


で、その2日後、またまた過酷なスケジュールではある。
昨年の3月に沖縄でサポートさせて頂いてから、1年ぶりの佐渡山ライブ。
昨今の沖縄の状況への激しい怒りを内に秘め、おとーさんは何を放つのだろう。
誰よりも間近でそれを感じられる幸運。
必ずやその気持ちに添えるピアノを弾こうという決意。
グランドピアノだし~!
何でも残席わずかなんだそうです。


各日、お待ち申し上げております。












記憶

2008-03-26 11:26:57 | Weblog
肉体が苦痛に塗れる時、精神は屹立する。
その痛みに耐える事に、全力で立ち向かう為に。
喉元を過ぎれば熱さは忘れるものではあるけれど、その苦痛とそれとの格闘は、記憶の深く練り込まれる。
何かの拍子によみがえるそれらの記憶に、肉体も精神も戦慄する。

それらを逃れる為ならば、何をもいとわない。
その為ならば、他者の価値観も世間の常識も、まるで無意味だ。
泥沼のような苦痛と底無しの恐怖。
多分、あの場所に戻ってもう一度闘う気力など、持ち合わせてはいないだろう。
自分に裏切られ、自分に否定され、自分に絶望し、自分を呪うあの場所。


ゆっくりと。
しかし確実に衰える事は、ごく自然の成り行きであるものの、哀しみを携えないではいられない。
恐怖の記憶からは解放されはしたけれど。
ゆっくりと。
この自分に慣れて行けばいいのだろう、きっと。

帰り道に見上げた桜が、いくつもほころんでいた。
それでも春だと、風がささやく。

春休みの終わり

2008-03-24 18:15:04 | Weblog
この時期、おハナが出るのはいつもの事だが、おノドがヒリリリとして、おセキがコンコンと出るのは、どういう訳だ?
これで4月4日のライブは‘咳込み恐怖’と格闘しなければならないのは必須である。
まぁ、もう、慣れつつあるが。

その症状の発信元とみられるカワカミ氏が、カッコントウを不味そうに飲みながらの、久しぶりの三人でのユニット練習を23日やった。
私の春休みの最終日。
アンダーソン氏が新しいベースを持ってやって来た。
正確には‘エレクトリック・アップライトベース’というんだそうだ。
ウッドベースが物凄く痩せちゃった感じのヤツ。

2月にユニットのライブをやった時、みんながベースとピアノの音が混ざらないと言うのだ。
混ざらないと言われても、私にゃわからないのだ。
私にはベースがいてくれるだけで幸福なんである。ベースがいると、ピアノの仕事が全然違って、ベースがいた方が楽しいし楽なんである。
ん?楽だから楽しいのかしら?
だから混ざらないとかいうのは、私にはどーでもいい事なんであったが…

こりゃあ違うわっ!
要するにウッドベース的な音なんだけど、ピアノの低音とぶつかっても、両方の音が立つというのか、ぶわぁぁ~んと低音が暗くて深い湖の様に広がって、めちゃ気持ちいいんである。
低音好きな眞紀子さんは嬉しくなっちゃって、思わず弾きながら笑っちゃうのであった。

あぁシアワセ!

こうなったら次は‘弓’である。
アラちゃんと私も協力し、アンちゃんは弓を仕入れる事に…
5月の練習が楽しみだなぁ♪


そして本日24日、社会復帰初日。
契約だけで、1時間で終了。
北千住の杉山氏御推奨の楠美津香さんの公演を夜、観に行きたかったが、少し咳込ので断念して帰宅。
明後日からの新業務に備えて、体調を整えなければ。仕事始めた途端ダウンしたのでは、心証が悪すぎる。
なんせ今回は2ヶ月更新なのだ。
あらやだ、不安だわ…

内容訂正↓

2008-03-23 03:09:20 | Weblog
新作と書いたピナ・バウシュの「パレルモ・パレルモ」は、1989年の作品だそうである。

「パレルモ~」は89年、イタリア・シチリア島の都市パレルモの委嘱を受けて現地で制作された。ピナは「第2次世界大戦の破壊の跡がそのまま残った街。暑さ、風、セミの声、教会の鐘の音などが不思議な美しさを作り出していた」と語る。
       (朝日新聞3月22日夕刊より)


なるほどね。
そう言われると、まさにその通りのことが描かれたステージだった。


私は、どちらかというと、というより誰が見てもというべきだろうが(笑)、もの凄く理路整然とされた物の見方とか考え方をするものだから、自分の作品を作る時にはそれは逃れようのない私の特質として諦めてはいるものの(以前にルリヲ君から「眞紀子さんの歌詞は曲解の余地が無い」って言われちゃったからね。正にその通りで笑っちゃったわさ!)、他者の作品を受け取る時はなるべく理路整然としてなくとも感覚で受け止めるよう努力というかトレーニングをして来ていて、まぁ努力とかトレーニングをしようとする所がそもそも理路整然系な訳だが、それなりに努力やトレーニングは成果を上げていたりもするので、、、


要するに何を言いたいかというと、だから芝居とかステージ、映画等を鑑賞する時、出来る限りその内容を解説したものを事前に読まない、その作品の情報を取り込まないで作品と接するようにしている、、という事を言いたい訳で、、、

昔、今よりはお財布に余裕がある時は、同じステージを2回観て、1回目は何も知らずにその作品と接し、2回目は全てをわかった後でなぞるように作品を見る事で、より一層深く理解したり、最後にどうなるかわかっているから一層楽しめたりもしていたな。

上記の記事で、あのステージの発し手の意向が理解できた。
別の言い方をすれば、記事を読まなければ理解できない作品でもあった。
昨年観た作品は、何の解説もなく、もの凄くダイレクトに理解し、そしてそれに伴う感動を同時に得ることができた。

どっちがいいのか。
理路整然系の私は、昨年の作品に軍配を揚げる。
特に、言葉無しのダンスであらゆることを伝えていたから、その感動は強烈だった。
来週、もう一つの作品を観る。

それでも、何かを`観る’、何かを`聞く’は、あらゆる事がプラスになる。
もちろん、何かを`やる’も…



粉塵、犬、喫煙所、曼陀羅の火取ゆき

2008-03-22 02:05:29 | Weblog
3月20日

年に一度の、しいこちゃんとのピナ・バウシュデート。
今年は新百合ヶ丘の昭和音楽大学のホールで新作「パレルモ、パレルモ」を鑑賞。

幕が開くと、薄暗いステージに白い‘幕’が張っている… と思ったら、突然それがバターンと物凄い音を立てて、後ろに倒れたんである。
ブロック塀だったのだ。
わぁスゴイ!と思ったはいいが、会場中に粉塵が舞いまくったのであるよ!
鼻が悪い私には、これはたまらん状態。しばらく鼻をかみ続ける事態に。

話は変わるが、伴ちゃんはひどい花粉症で、都内で練習した時、
「こっちは花粉が少なくて楽です」
と、大きなティッシュボックスをかかえて言っていた。
私は鼻水で苦しむ人と苦しみを分かち合えて、嬉しいのであった。
そして、‘なぜかステージでは鼻水が出ない’と、話が合う二人なのだった。

倒れたブロック塀の上でステージが進み、舞台の真ん中に何か食器のような物が置かれ、すると舞台のソデから一匹の犬がトトトトッと走り出て来て、その食器の中の物を食べるか飲むかして、またトトトトッとソデに帰っていった。
そのお利口な犬が出て来たのは、その一回だけだった。

ところで開演前、入場口のすぐ横に‘指定喫煙所’なる立て札が立っていた。しいこちゃんが指をさして笑うのでよく見たら、その指定場所というのは、ホールから歩いて7~8分の新百合ヶ丘の駅の脇なんである。
折しも冬の嵐的冷たい強風の中、そんな所までたばこを吸いに行くガッツのある喫煙者がいるとは思えない。
飲み物コーナーでコーヒーを飲みながら窓の外を見たら、何となく受付に背を向けて、何人かがたばこを吸っていた。
ところがである。開演しステージは進み、なんとステージ上でダンサーがたはこを吸っているではないか!
おぉ、あそこは喫煙OKなのかっ!と腹の中で思う私。
で、休憩時間。
みんなで吸えば恐くないとばかり、受付に背を向けてけっこうな人数の人々がたばこに火をつけていたところ、偉い感じの女性係員が、
「ここは大学の校内ですので、喫煙はご遠慮下さい。ご理解をお願い致します。」
と、喫煙者を正しく諭しにやって来た。
皆「うっせーなー!」てな感じで一口二口吸って散り散りに。
ところが第二部でもダンサーはたばこを吸っている。
やはりあそこは喫煙所らしいぞ。
第一部の最後にセクシーな男性ダンサーが‘休憩’と書かれたプラカードを持って客席に見せていたが、‘ここが喫煙所’とも書いたらどうなのだ?
でなければ、正しく‘ここは本当は禁煙です’と書くべきである。

翌日がライブのしいこちゃんは、髪をセットしなければならず、残念だが終演後、すぐサヨナラした。
一階席の最後尾に我々は座っていたが、後ろの通路にピナ・バウシュがいるのを見つけたしいこちゃんは、はしゃいでいた。
はしゃぐ火取ゆきというのも、滅多に見れるものではない。


翌3月21日

丸1ヶ月ぶりにカワカミアラタ氏にお会いする。4月のユニットライブのリハ。
以前に予定していたセットリストも録音計画も総崩れである。まぁ予想通りではあるので、今更驚かない。
その上、お風邪を召されているではないか。
4月の敵陣視察をするべく、一緒に曼陀羅の火取ゆきライブを見に行く計画も中止。お家に帰って頂く。
日曜日も練習なのだが、大丈夫かいな?

一人、久しぶりの吉祥寺曼陀羅へ。
6曲くらいの短いライブで物足りなかったが、横幅のあるステージでしいこちゃんの動きが大きく、新鮮に見れた。
ラストの主催者の女性は、ストレートなロックバンドで、火取ゆきとの格の違いは否めないが、素直な情熱は良く伝わった。ラストナンバーの、本人がギターを弾かない曲が一番良かったかな。

聴きに来ていた早川理史と共に、打ち上げにお邪魔する。
「田中さん、僕、今日どうだった?」などと、妙な事をトシさんが聞いて来る。
実は昨年最後の友川さんのライブのビデオを見て、自分は何と人に迷惑をかけているのかと、物凄くショックを受けており、一週間前にアピアのマスターにそれを言ったら、
「今更、そんな事に気付いたの?」
と言われ、非常に落ち込んでいるという。
今更そんな事を言われても、それが石塚俊明だと思っていた我々はどうしたらよいというのか?(笑)

前日のピナ・バウシュのステージで、いつも出ているおばさん(ダンサー。勿論素晴らしい踊り手だ。)が、
「コノ スパゲッティハ ワタシノモノ。ダレニモ アゲナイ」
と日本語で言いながらスパゲッティを一本一本投げる、変なシーンがあったが、アピア以外のステージである事の、ある種の解放感からか、
「私もあのスパゲッティの一本になりた~い!」と、はしゃぐしいこちゃんであった。


もしこれをカワカミアラタ氏が読んでおられるならば、こんな物を読んでいずに、早く風邪を治して頂きたいものである。
4月も6月もカワカミユニットは大変な事になりそうな様相。
その上、ユニットと共に、5月にまた前橋行きになるようなのである。
怒涛の連続ライブが終わって、ホッとするもつかの間…


なお、21日朝9時過ぎ、次の勤め先から月曜の何時に来いと連絡あり。
もう一つの現実が、また始まる。

なんだか物凄く濃厚な‘春休み’だ。

PUNK~春の祭典

2008-03-20 04:07:38 | Weblog
3月18日アピア


このライブタイトルの副題に`ナントカとナントカのナントカカントカ’と付くんであるが、眞紀子さんはくたびれているので、意味がわからないどころか、その連なる文字の並びを読み切れないのである。

とぉ~っても単純に、面白かったよん!!



Kinn

というステージネームを見て、あらまた`きん’さんという新しい人が出るのね、と思っていたら、あのKinnちゃんだった。ちはるちゃんのダンナである。
4年ぶりくらいのライブだとか。ちはるちゃんも5月に復帰するそうな。
二人ともそろそろ音楽の虫が、むずむずと再活動し出したのらしい。
物凄く久しぶりに聴いたKinnちゃんは、あらこんな曲を歌ってたっけという感じで、イメージが変わっているようにも思えたが、リハで見ただけなんだけど、ステージでの居心地が悪そうな(笑)…
4年ぶりじゃ、そりゃあキツいよね。
相変わらず笑顔が菩薩のようで、リハの時、ステージのバックに映っていたチベットの映像が、やたら似合っていた。
ゆっくり戻っておいでよ!



河内伴理with田中眞紀子

  セットリスト
    1. ボナベティ
    2. 悪のワルツ
    3. 十二月の路
    4. 化石になった忘れもの
    5. 変身
    6. えのぐのあめ
    7. 晩夏

とにかく馬車馬のようにライブを進めてしまった前回の反省(?)から、今回は私がMCを主に担当し、`間を取る’という名目で個人的に休憩が取れるように工夫なんぞしてみた訳である。(笑)
お陰で私はかなり納得のいくライブが出来たが、今回は伴ちゃんがNGであったらしい。
2曲目の「悪のワルツ」が始まって、あれあれ?と…
KEYが違うのである。カポの位置を間違えてたんですね。
「伴ちゃん、KEYが違うわよ」と止めて、お客さんも笑ってくれてやり直したんですが、彼はそれで調子を崩してしまったらしいのである。
まぁ、確かに歌詞のミスやサイズのミスがあるなと思いつつ進行。
そう言ったら何なんだけど、彼がこういうミスをするのは非常に珍しいのだ。練習の時ですら、滅多に間違えない。
一緒にやって3回目だけど、これだけ露骨な(と言っても聞いてる人にはわからない程度の事だ)ミスをしたのは初めてかもしれないな。
私なんか、しょっ中だけどなぁ。(笑)
案外、完全主義なんであるよ、彼。
一方、私の方は非常に落ち着いていて、ピアノなんか一杯ミスってたけど(笑)気持ちよくステージにいれた。
さすがにこれだけ続けてライブをやってれば、腰がすわるわね。
出番前は、やたらドキドキしてたんだけどね。
「いつもと出順が違うから、気持ちが落ち着かないんじゃない?」とレイク氏。
それは確かにあったかも。出る前に着替えとかでいやにバタバタした感じがしたし。
次は9月にと。今度は伴ちゃんがリベンジって事のようだ。(笑)
それにしても河内伴理の歌というのは、今までは言葉が人の気を惹いていたように思うのだが、実に曲が良いのである。メロディにしてもコード進行の美しさにしても。
ピアノを弾いていて、なんて言うのか`燃える’のよね。
悔しいくらい、勉強させてもらいました。また新しい曲で、私を魅了して下さい。



O-ju Jazz Punx

いったいどんなグループなのかしらと思っていたら、おじさんJAZZバンドでした。
しかもインスト、歌無しである。
へえ~~!
アピアで歌無しバンド、今まで見た事あったっけかな?
センターがサックスで、歯医者さんなんだって。今日は学会だと言って仕事を抜けて来たんだそうだ。
えらいパンクな学会だなぁ(笑)。
編成はサックス、ウッドベース、ドラム、ピアノなんだけど、実はちょっと面白い事が起こりまして…
リハでピアノの人が間に合わなくて、全体の音のバランスを確かめる為というのか、マスターが突然「田中さん、ちょっとピアノ弾いて」と言い出したんである。
なんか物凄い感じの音楽で(フリージャズて言うんですかね)、コードなんかも何がなんだか全然わからないので、非常に困りつつ、グーチョキパーを駆使して鍵盤をひっぱたいてみました。
もうちょっとやれと言われて、サックスのおじさんが嬉しそうに「どフリーで行きましょう!どフリー」というので、更に鍵盤をブッ叩き続け、終わった時には指が痛くなっていた。
まぁ、、ちょっと、、、楽しかったかしら?
あぁ、エルボーもやってみればよかったわ。
後で「貴重な経験をありがとう」とマスターに言ったら「そうでしょ?」と…
その上「あれならボクにも弾ける」と、おっしゃっておられました。
なお、本番では勿論、正規のメンバーの方が弾いておられたのであるが、その方もリハでの私と同じようなことを弾いておられたのであるが、その方はずっと楽譜を見ながら弾いており、私としてはその楽譜に何が書かれているのか、全く不明なのである。



恋川春町withコウノ

1月に前橋のCoolFoolに出た時の対バン、ローライフサーファーのギターのコウノさんのエレキに乗せての、恋川ポエトリー。
ロックシンガーのイメージを持つ恋川春町に、そのギターのサウンドはかなりマッチしていた。
それはいいんだが、その靴はいかん、恋ちゃん!
と、さんざん打ち上げでご本人に駄目を出してあげましたので(笑)。
非常にセクシーな衣装に、会社帰りの靴を合わしたらいかんであろう!黒ければいいというものではないわよ。
その日私がステージで履いた12センチヒールを貸してあげようかと思ったくらいなのであった。
アピアに出て1年。その成長は著しく、色々な意味で私好みの(笑)覚悟がみえた。



チバ大三

大好きな「ぺ・ヨンジュン」が聴けたし、「殺人」の歌も良いし、「海がある」は真面目に聴けたし(笑)、年越しの時とはまた違う、濃厚なチバ大三を堪能。
非常に満足である。
これだけぐちゃぐちゃと目まぐるしく展開したこの日のライブを、一人でピシリと最後を決めたのは、さすがの実力。
あのバラード、いいな。
曲名わかんないんだけど。割と最後の方にやっったやつ。
ふっきーがどこかで書いていたけど、おちゃらけやふざけた中に、キラリと光る知性が彼の世界の特徴だが、それに`大人の情感’みたいなものが加わってきたように思う。
スタイルを維持しつつも変化、進化する。
私の最強のライバルである!(笑)





  



むかい酒

2008-03-16 02:20:35 | Weblog
て、辞書にないの?
二日酔いの朝、酒を飲むと元気になるのって`むかい酒’って言わなかったっけ?
伴ちゃんが`むかい酒ですよね’って言ってたし、あってると思うんだけど。

いや、お酒の事じゃないんですけどね。

いやもう、はっきり言ってヘトヘトな訳です。
2月16日のワンマンから、毎週毎週ライブが続いて、しかも、あんなのやこんなのやバラエティに富みまくってて、楽しいなんぞ通り越して苦痛に近い日々。
その間、退職はするわ、ブッキングでもめるわ、まったく何の為にこんな事してるんじゃいっ!
あんまりライブが続くんで、身体が元に戻らないんだわ。
大体ライブで筋肉痛になるんだが、回復する前に次のライブになっちゃうし、そもそも年なんだから回復が遅いのにさ!

と、あちこちがどんより重くて痛いので、なお倍増するような`どこにもぶつけられない怒り’にまみれ、しかし後一つにまで漕ぎ着けた訳で。
18日の河内伴理のサポートで、一段落着く。
昨日、2度目にして本番前最後の練習。

あ~らやだっ!
楽しいじゃないのさ♪

他の皆さんはどうなのかわからないけど、結局自分のライブが一番`苦痛’なんだわね。
まぁ責任みたいなものがのしかかるから、それは人のサポートの時は当の本人に押しつけられるし、ちょっとは気が楽だしね。

4日と12日の自分のライブで、まるで二日酔いの朝の頭痛のように重くなっていた私の音楽的身体に迎え入れた伴ちゃんの曲達は、むかい酒のように私の体内を駆けめぐり、サラサラの血流に見事に変えてくれたのである。

という事を言いたかったんである。

ちなみに、私は二日酔いというものを経験した事はない。
もちろん`むかい酒’も未体験である。

本当に身体が軽くなってるんだわ。
私も楽しいけど、なにより当の伴ちゃんが物凄く楽しんでるのが効いてるんだろうな。
最後の一時間なんて、二人とも超真剣!
ライブに向けて、燃えるようなやる気にまみれる私達なのであった。


3月18日(火)渋谷アピア
  PUNK~春の祭典
    開 演  PM6:50
    料 金  前売1500円/当日1700円+ドリンク代 
    出 演  チバ大三・恋川春町・O-ju Jazz Punx・
          河内伴理with田中眞紀子・Kinn



青い田んぼの向こう側から
世界が脈打つ気配がする
それでもどこかへ 行きたいんだ
それでもどこかへ



あぁっ、私もどこかへ行きたいぃぃぃぃぃっ!