田中眞紀子(シンガー・ソング・ライター)

ピアノの弾き語りで活躍する田中眞紀子のブログサイト。ホームページはブックマークから。

夢の終わり

2011-11-01 03:36:37 | Weblog
つい最近、小さい密かな‘夢’に敗れた。
99.9%ダメなのは分かっていたのに、0.1%の夢を見てしまったのだ。
想定通りダメだったが、思いがけずショックだったらしく、一日フテ寝してしまった。
しかしながら0.1%くらいの夢だったので、一日のフテ寝であっさり立ち直った。
まぁ、そんな程度。

さらにしかしながら、‘夢を見る’と言う感覚の久しぶりの経験は貴重であった。
何だかフワフワと上を向いて漂ってる感じで、何だかほんわり暖かくて。
そして‘夢が破れる’という経験も久しぶり(笑)。
脳みそがカチ―ンと固まり、温度感がフツリと消えた。
ふむ、結構、面白かった。



夢を見ている間は曇ってしまっている現実が、夢から覚めるとシビアにくっきり見えてくる。
目の前に道はあるが、先は何処になってるか分からない。
何処になってるか分からないが、歩かざるをえない。

一歩一歩踏みしめて足元を固め、アンテナを張り巡らせ、分かれ道が来た時に選択を誤らない事だ。
一歩一歩踏みしめているうちに、その事に気を取られ過ぎて、先を見誤る事だってある。
夢を見るというのは、それらの道を歩む努力をせずに、危険を冒す事をもせずに、一足飛びに何やら思い描く場所に行きつける事を妄想することなのだ。

夢なんかないのだ。あるのは現実だけ。
年齢を重ねて確信したのは、それだ。
だから、思い描くものを現実にする努力を、愚直にすればいいわけだ。
夢を滑走路にして、ね。



29日、虫の音での夜は楽しかった。
今年で三回目の紅葉音楽会。
21人の強者どもが歌った。
みな、おおいにしゃべり、おおいに笑った。

私が90歳まで生き(生きるつもり!)、天国に行く時(天国に行くつもり!)、我が人生を振り返って、一番光り輝いていたと眩しく思うに違いない時期を、共に生きてくれた愛する人達と過ごせた、幸福な一夜であった。
ありがとう。



これをもちまして、私、田中眞紀子は、今後を模索する為、当面ライブ活動を停止致します。



といっても、ぴろ~んとピアノを弾いちゃったり、旅行先でぺろ~んと歌っちゃったり、するとは思いますけど。
そんな私を見かけたら、どうぞ声をかけてやって下さいませ。


今まで頂いた皆様のご厚情に、心より御礼申し上げます。