1ヶ月ほど前にパソコンに接続しているオーディオ装置の右側のスピーカーが鳴らなくなりました。接続関係などを何度も確認しましたが駄目でした。
これは約10年前、まだ自分の耳が劣化している自覚が無いときに買ったオーディオ装置で、当時はかなり音質にも拘り、所謂「パソコンオーディオ」を構成するために、多少なりともDAC(Digital to Analog Converter)に関する勉強もしました。置き場所や予算の制約もありますから、私が理想とするオーディオシステムには程遠いものでしたが、それなりに満足していました。
一方、2年くらい前から、高音域の聴力が劣化していることを自覚するようになりました。
初めは体温計の測定完了を告げる電子音が聴こえなくなったり、テレビ音声や、人との会話において、「音は聞こえるが会話として聞きとることが難しい」ことに悩まされるようになりました。この対策の一つとして買ったのが昨年3月に紹介した「手元スピーカー」で、ますます重宝しています。
高音域がよく聴こえないということは、音楽鑑賞においては致命的です。昔何度も聴いた曲は自分の頭の中には高音部も含めて記憶に残っているのに、それが聴こえないということは実に悲しいことです。これでは音響システムを修理してもがっかりするばかりです。
スピーカーから音が出なくなってから仕方なくイヤホンで聞いた音はかなり良い音質に聞こえました。囁くような、偲び泣くようなバイオリンの高音が十分聞こえるわけではありませんが、スピーカーで聴く音よりは良い音に聞こえるので、スピーカーの修理は諦め、音質に拘ってオーバーヘッド型のヘッドホンを買うことにし、メーカー、仕様、価格、ネットの口コミなどを色々調べました。
ヘッドホンの価格は数千円~数十万円まで色々です。
今更音質を重視してもがっかりするばかりですから、1万~3万円クラスに絞り、最近のヘッドホンの潮流も把握した上で、写真の製品を購入しました。
オーディオテクニカのATH-HL7BT、価格は約1.6万円(発売時は約2万円)ですから、「低価格帯」の商品です。
昔は(今も?)ヘッドホンは外部の音を遮断し、ヘッドホンの音漏れも無い「密閉型」が当たり前でした。しかし最近は敢えて外部の音も聞こえ、外部への音漏れも少しある「開放型」が増えてきたことを知りました。その方が音が籠らず、広がりのある音になるので、クラシック音楽にも向いているという情報を信じて、開放型を選択しました。正直のところ、私の耳でその違いが解るとも思えませんが、気分の問題です。
最近のパソコンやスマホの周辺機器はBlueToothによる無線接続が多くなりました。
上の写真は購入したヘッドホンの写真です。
BlueToothでパソコンやスマホに無線接続できますが、付属のケーブルで有線でも接続できます。
パソコンから離れてもBlueToothを介してほぼ家中でパソコン内の音楽ファイルにアクセスできますから、実に快適です。私は所有するCDの全ての音楽をパソコンとスマホにデータとして取り込んでいますから、パソコンやスマホさえあれば昔はCDプレーヤーで聴いた音楽を全てヘッドフォンで聴くことができます。勿論、Apple Musicなどのサブスクを聴くことも可能です。
その点は満足しているのですが、一つ困ったことに、メガネとの相性(?)が悪くメガネをかけたままヘッドホンを着けると、頭を少し動かしただけで、「ギシギシ」という感じの音がします。私が持っている3つのメガネを試しても変わりません。メーカーにも相談しましたが、根本的には未解決です。
ただ原因はメガネフレームとイヤーパッドが擦れて出る音であるらしいことは分りました。従ってメガネを外せば大丈夫ですし、外さないまでもメガネ(つる)の位置を少し変えればほぼ解決しますので、それで我慢することにしました。高級品とはこの辺りの材質などにも違いがあるのかも知れません。
メガネをかけたままヘッドホンを使う人は多いと思うのですが、この問題についての情報をネット検索しても見つかったのは1件のみでした。SONYストアは問題を把握していたようですが、根本的な解決にはなっていないようでした。
それにしても、体力的な衰えに加えて、加齢による高音難聴………、悲しいことです。