9月18日市議会最終日。
「熊本産院」の存廃についての結論がくだされました。
結論は、産院廃止…残念で、無念で、言葉が出ません。
直前になって、廃止の期日を「9ヶ月先に延ばす」との
修正動議が自民党16名、くまもと未来10名の連名で
出されました。
つぶすことを前提に、廃院の日を9ヶ月先延ばしにして
なにになるのか…。
現場の意見も聞かない意味不明な修正動議でした。
私自身は、存続の立場で反対討論を行いました。
①熊本産院は残すべき価値のある役割を担っていること
・母乳育児を通じて赤ちゃんのやさしい心を育んでいる
・地域の産科医の育成にかけがえの無い役割をはたしているなど
②産院廃止・市民病院と一体化で機能強化につながらないこと
③12万筆の存続署名こそが市民の声であり、民意に従うべきであること
などを述べました。
結果は産院廃止条例に、
賛成…自民党(16名)、くまもと未来(10名)、市民連合(7名)
反対…共産党(3名)、自由クラブ(1名)、公明党(7名)、市民連合(3名)
という結果で、廃止…。
不安定な経営、施設の老朽化、年間2600万円の赤字…
廃止の理由をいろいろ並べた幸山市長。
本当にカネがないのでしょうか?
駅前の再開発事業費は、128億円→180億円→205億円
といつのまにか大膨張。
再開発には億単位カネがつぎ込まれる一方で、
数千万の赤字に目くじらを立てる理由がわかりません。
産院問題は「心をとるのか」「カネをとるのか」の選択。
保健福祉委員会で参考人が投げかけた言葉です。
「カネをとる」を選択をしてしまった市議会の決断が、
愚決であったことが今後の歴史の中で明らかになるかと思います。
まだまだあきらめず、できることに取り組んでいきたいと思います。
もしかすると、政令指定都市になる事しか頭にない、あほな市長、市民の声に耳を貸さないばかな市議会議員どもは知らないと思うが…。
私、今年産院で出産しました。
切迫流産、切迫早産で長期入院をしました。
そこで知り合った人たち、みんなが、
「ここが廃院になるなら、次の子は無理!!」と、
真剣に悩んでいました。
命をはぐくむ…幸せな事なのに、躊躇してるんですよ。
なぜか?
産院には、市内中の産婦人科から、
切迫流産や切迫早産の妊婦さん達が転院してきます。
市内市外、県外の妊婦さんもたくさんいますが、
他の産婦人科では、このような症状の場合、
自宅安静は指示しても、入院させてくれません。
実際、私もそうで、転院前に言われましたが、
「切迫流産とか切迫早産で入院させると、
長期入院になるから、病院が回らない。
なので、他の産院を紹介しますが、いいですか?」
とはっきり言われました。
分かります?
他の病院で対応は足りてると思われてますが、
それはベッド数に対してであって、
ベッド数があるなら、他の病院の医師は、
当たり前ながら、患者の増加をするはずです。
私、産院に転院になってなかったら、
絶対に流産していたと思います。
転院前の病院では、出血していても、
「出血は原因は分からない、どこからの出血かも分からない、
止まるのを待つしかない」
と言われましたが、転院後、産院の院長先生に診てもらい、
「胎盤からの出血です。
トイレ、食事以外は、ベッドの上から動かず、
絶対安静にしておいて下さい。」
と言われ、2ヶ月の入院、
そして、妊娠7ヶ月から、
今度は切迫早産で入院しました。
いつか、市長が言ってましたね。
産院を廃院にして、その分の予算でNICUを増床すると。
そんな事をするくらいなら、
産院を残し、NICUにおくられるであろう、
切迫早産などの妊婦さんの早産を未然に防いだ方が
よっぽどいいと思います。
熊本産院は、それができる産院です。
「金か心か?」ではなく、「金か命か」です。
見事に熊本市議会は金に転んだわけですね。
きっと熊本産院がなくなった事で、
なんらかの歪みが確実に出てくるかと思います。
念頭に置いて、市議会に臨んでください。
だからこそ私は産院を残す立場で発言をしましたし、
直接請求で求められた産院存続条例には賛成をしました。
早産予防の取り組み・母乳育児・24時間365日の相談体制・心のケア・様々な困難を抱えた母親の出産サポートなど産院が果たしている機能を、市民病院では引き継ぐことは無理であること主張し、産院存続を訴えてきました。
命にお金を惜しむべきではなく、産院の存続と市民病院のNICU増床は同時に進めていくべきだと思っています。合併のために500億のお金を準備できる熊本市にとって、不可能なことではけっしてないからです。
りりさんの怒りはごもっともだし、その思いは議場で私自身も感じたことでした。
今の時点で何ができるかわかりませんが、直接請求に取り組んでこられた方や、産院で出産をされた方々の意見もよく聞いて、あきらめずに頑張りたいと思っています。