市中心部にある産業文化会館が閉鎖されて3年半が経ちます。
そもそも産文会館は空調設備などを改修し、利活用される予定でした。
しかし2006年、花畑地区での再開発計画を進める動きがあり、熊本市は大きく方向転換をすることになります。
2008年に、産文のホールと会議室が閉鎖。
館内の商業施設や事務所などが移転(移転補償費約3億円)後、2009年に産文会館が閉鎖されました。
産文会館のあるA街区。もとガストがあったB街区が再開発予定地です。
再開発というのは、今ある建物などを一度壊し、高層の再開発ビルを建て、地権者はビル内の床を取得します。建物が高層になったことで新たにできた床を、参入を希望する業者などに売却し、再開発の事業費にあてるという仕組みです。
↓ こんなイメージです。
私たち共産党は、再開発構想が出された当初から、熟度が低い計画であり再開発はやめるべきという立場をとりました。
その理由として、
① 産文会館はまだまだ利活用できる建物(市役所庁舎と建設時期は同じ)であり、改修して利活用するべきであること。
② 景気が低迷している中で、再開発に参入する(新たにできた床を買う)民間企業を確保することは困難であり、再開発事業がゆきづまること。
③ 経済の成長が伸び悩む中で、使える建物を壊し新たなビル建てるという手法は時代錯誤であり、現存の建物を大切に使い利活用することこそが求められていること。
④ 産文を閉鎖することで、周辺市街地の賑わいが失われること。
などを指摘しました。
で、今どうなっているのか?
3年半たった現在も、再開発後のビルに入る民間業者が決まらず、再開発計画は暗礁に乗り上げている状況です。
そして、B街区にはNHKが単独移転を決定。
残ったA街区のみでの再出発。花畑再開発事業は白紙状態に逆戻りしました。
私は昨年に続き、9月議会の一般質問でこの問題を取り上げ、再開発計画の中止を求めました。
↓ 熊日にも掲載。感謝です。
幸山市長からは「中心市街地の賑わいのために再開発は必要」との答弁。
また、委員会の質疑では、「いつまでも事業が進まない状況は好ましくはなく、なんらかの方向は示していかねばならない」と、長期にわたり再開発事業が進んでいないことへの懸念も含む答弁もありました。
年間30万人が利用していた産文会館。3年半にわたる産文閉鎖は中心市街地の賑わいにも悪影響を与えています。
↓は中心市街地の通行量の変化を示した表ですが、産文周辺は極端に通行量が減少しています。
もう再開発計画はきっぱり中止をすべきです。
私は、耐震補強や改修を行い、再び使えるようにすべきだと考えます。
利活用については、若い方々をはじめ様々な発想で起業・出店できるようなチャレンジショップ事業(テナント料の軽減や起業にむけたスキルアップへの支援など)の展開や、ダンス・バンド・演劇などが練習できるスタジオやホールを整備し、青年が集えるスポットとして再整備することなど、市民の意見やアイデアを取り入れながら、利活用方法を検討することが大切だと考えます。
再開発にはお金もかかります(例えば、駅前東A地区の再開発の総事業費は211億円)。
「再開発に使うお金があるのならば、市民の生活や福祉・子育てに使うべし!」
こうした声を広げ、しっかりと議会に届けていきたいと思います。
※ 道を挟んだ向かいの交通センター側での桜町再開発についても後日お知らせします。
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