熊本市議会議員なすまどか~まどかレポート

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熊本市議会議員 那須円(なす まどか)の活動日記

「たたかい続けるということ」

2012年09月21日 | つれづれ日記

馬奈木昭雄弁護士からの聞き書きをまとめ刊行された「たたかい続けるということ」をいっきに読みました。


馬奈木弁護士は、水俣病、じん肺、諫早湾干拓など、人の生業や人生に深くかかわる訴訟に関わってこられた方です。

自らの生きがいを「被害者といっしょになって『泣くこと』、『笑うこと』、決定的に大事なのは一緒に『変わっていくこと』」と表現しているように、常に被害者とともにたたかってきた歴史がこの本には刻まれています。

私自身も様々な要求をかかげ、幸山市長はじめ執行部のみなさんと論戦を行うなかで、ともすれば、議場だけが「たたかいの場」であるかのような誤った認識をもつ時があります。

しかし、この本を読み、改めて思ったことは、市民とともに考え、行動し、共にたたかっていくという大局観を常に忘れてはならないということです。


以下本文から。

「私たちは絶対に負けない―」。弁護士になって40年余り。さまざまな集会の場で、原告の皆さんの前で、私はそう言い続けてきました。
「え?負けてるじゃないの」と、おっしゃるかもしれません。
(中略)
そう。裁判だから負けることはある。じゃあ、なぜ「絶対負けない」なのか。続きがあるのです。
「―どうしてか。勝つまでやるからです

裁判は、目的を達成するため、もっと言えば被害者の最後の一人の救済、被害の根絶という目標に至るための手段です。私たちにとって判決をとることが目的ではない。(中略)さらに前進するための布石は常に、いくつも打ってあるのです。だから「負けない」。

と続きます。

被害者に心を寄せながら、励まし、被害者が原告として立ち上がり、さらなるうねりをつくりだす。

被害者・住民が、自分たちを苦しめている根源を見抜き、主体者となって、行政や企業に立ち向かっていく。

こうしたシーンがこの本にはたくさん出てきます。

「被害者と一緒に変わっていく」「たたかい続ける」という言葉には、社会の不正不義を許さず、揺るぐことなくたたかう生き方を共有する喜びが刻まれているように思います。

こうした不屈の姿勢に学びながら、市民のみなさんとともに要求を掲げ、頑張りたいと思います。