工作台の休日

模型のこと、乗り物のこと、ときどきほかのことも。

大型四発機の黄昏

2023年02月07日 | 飛行機・飛行機の模型
 先日のニュースで、ボーイング747の最終生産機が引き渡された、というのを聞きました。言わずと知れたジャンボ機ですが、初飛行が私の生年月日とほとんど変わりません。約53年間、時代の流れに合わせて進化してきたということになりますが、それもここでピリオド、ということになりそうです。これからしばらくは飛び続けることになりましょうが、今日では貨物機としての使用が多いようですから、空港で見かけることがあっても、その座席に座る機会はなさそうです。
 私が初めて乗ったジェット機(初めて乗った旅客機はYS-11でした)がKLMの747-400で、今から30年と少し前のことでした。学生らしい卒業旅行のツアーとしての利用で、その後もヨーロッパに何度か旅をした際に、JAL、エールフランスなどのジャンボに乗った経験がありました。JALの747-400は「スカイクルーザー」という別名で呼ばれており、機内エンタメなどを含めて従来型のジャンボとの違いを謳っていました。最後にジャンボに乗ったのは2008年、ルフトハンザの機体で、会社の違いで座席の作りも、もちろん機内食も違っていて、それぞれ印象に残っています。
 2000年代以降、長距離路線の主役はボーイング777となり、さらに787などもデビューしました。出張で東南アジアを訪れた際も777だったり、787だったりということがありました。
 ジャンボだけでなく、エアバスにも四発の機体がありました。A340とA380です。どちらも乗った機会があり、個人的にはボーイングと違うテイストが好きです。A380はANAがウミガメのイラストを描いた機体を就航させていますね。しかし、これらの機体も生産が終了ということで、四発機についてはやがて消えてしまうのでしょう。双発機の方が経済的ですし、また近年では万が一エンジンが片方故障して一つになってもエンジンの信頼性向上によりより長く(遠くまで)飛行可能となっており、四発機の衰退は不可避となっています。当然、三発機(MD-11、L1011トライスターなど)も同じ運命をたどっています。
 A380のような「巨人機」の登場というのは、恐竜的進化のようなもので、過去にもレシプロ機がどんどん大きくなっていき、特に軍用機ではB-36のようなお化け飛行機が登場しました。こうなると後は技術革新で別の動力を得たり、より速くといった方に向かったりしますので、21世紀に入って旅客機も別の進化を遂げるのかと思っていましたが、今のところかつてのレシプロからジェット、というような大きな変化はなさそうですから、双発機の777、787、A350
あたりの天下がしばらくは続きそうです。

写真は1/400 KLMの747-400のダイキャストモデル(メーカー名不詳)。「乗った機体」はやはり欲しくなります



 

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