鈍いなまくら刀で社会を斬る!

デザイン・サッカー・世の中など思ったことを(出来るだけ)冷静に、(極力)論理的に

「ヘイトスピーチ」は何が問題なのか

2019年04月13日 17時54分00秒 | 考え事
ヘイトスピーチの何が問題なのかについて少し考えたいと思います。
何が問題か。それは論理的に反論出来ない事を言うところにあります。

「日本人は死ね」
「韓国人は死ね」
「中国人は死ね」
「黒人は死ね」
「白人は死ね」

こう言われた時、これらについて我々は確固たる論拠を持って反論すことは出来ません。
何故なら、この言説には科学哲学でいう反証可能性(byポパー)がないからです。

私は日本人ですが、その日本人は死ね、というのはどのような根拠、
どのようなロジックの話でしょうか?誰か説明出来ますでしょうか?

反応を待つまでもなく、出来る訳ありません。

それは当たり前で「日本人は死ね」の「日本人」と「は」と「死ね」には、
何も論理的な必然性や論理性、因果関係が存在しないからです。
「牡羊座」「は」「ラッキー」くらいのレベルです。

ですので、これらの言説に真剣に反応をしようとすると、反証すべき論拠が存在しないため、
反証が出来ず、せいぜい「うるせーバカ」「お前が死ね」と同レベル(且つ、低レベル)の悪態を
返すことしか出来なくなるのです。これがヘイトスピーチが起こす負の連鎖です。

反証というのは大事で、反証可能性のないものは科学ではありません。疑似科学です。
疑似科学というのは、わかりやすい例で言うと、朝の情報番組で必ず最後の方にやる
占いなどが最たるものです。何の科学的根拠もない、ラッキーアイテムやラッキーカラーという、
そもそもの定義さえあやふやなものを堂々と公共の電波を使って垂れ流しています。

閑話休題。

このような疑似科学、エセ科学である(ですらない)ヘイトスピーチを我々は許してはいけません。
人類が歩んできた道を想像してみましょう。人類は自然から比べれば非常に小さな存在ですが、
自然と調和し、自然に抗い、人類同士、肩を寄せ合って生き抜いてきました。

ヘイトスピーチは、この人類が生き抜く力の源泉となる、自然科学や哲学、芸術といった
知識や知恵、創造の蓄積をゼロにしてしまう、人類が自ら生み出した最悪の産物です。

ですから我々人類は、特に成熟した文化の中に暮らす我々は、我々自身の心の弱さから
生み出してしまったヘイトスピーチを撲滅しなければならない責務があるのです。

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2019-04-15 02:20:01
ヘイトスピーチは、論理的に反論出来ないから駄目ってのは良いな。「マツダデザインは良くて他の国産車のデザインは悪い」これも論理的じゃないよな。デザインは良い悪いよりも個人的な主観の好き嫌いで表現するべきだ。ヘイトスピーチは止めろよ。
そういえば最近レクサスのスピンドグリルが意味わからなくなってきた。ナンだアレ?
返信する

コメントを投稿