第一回「本屋大賞」に選ばれたベストセラーを映画化したものです。(原作本は読んでいませんが・・・)
とても、気持がほんわかする、ステキな映画でした~~♪
「ルート先生」と呼ばれる数学教師(吉岡 秀隆)が、新しく数学を教えることになった生徒達に、「なぜ√と呼ばれるようになったのか」と、名前の由来を話しながら、「数学」の「楽しさ・不思議さ」をも教えるのですが・・・
この映画は、彼が10歳の時「交通事故で、字をこよなく愛する記憶が80分しか持たない、数博士(寺尾 聰)」と出会い、交流の日々へと続く、回想シーンで作られています。
ルート先生は母・杏子(深津 絵里)と二人暮らし。
杏子が博士の家で家政婦として働くことになり、行ってみると、「洋服に何枚ものメモ」を貼り付けた博士に出会います。
「貴女の足のサイズは?」と聞く博士に、「24です」と答える彼女。
「階数ですね。実に潔い数字です」という博士。
交通事故で記憶が80分しか持たない博士は、混乱したときは数字を使って会話をする、彼なりの方法を編み出していたのです。
彼女に10歳の息子がいると知った博士は「一人にするのはよくない。ここに連れて来なさい。いっしょに夕食も食べよう」と言ってくれたのです。
10歳息子に博士は「ルートとは、どんな数字でも嫌がらずにかくまってやる、実に寛大な数字なのだ」と教え、彼のことを「ルート」と呼ぶようになったのです。
博士が教えてくれる数式の美しさ、優しさ、奥深い不思議さ・・・親子は数字の魅力とともに、博士の温かい心にも触れ魅せられていきます。
そんな三人の時間は笑い声が耐えず、母屋に一人住む「兄嫁(浅丘ルリ子)の嫉妬を誘ってしまう・・・
昔、野球をやっていた博士はルートの野球のコーチもしてくれました。
野球の試合を見にきてくれた日、熱を出した博士。杏子は、家政婦協会の規則には違反していることは承知でしたが、3日間も泊まりで看病したのです。
兄嫁からの連絡で、協会から派遣先を変更させられた杏子。新しい職場でも、博士に教えられた「身の回りにある数字の不思議」さを、いつも考える彼女でした。
そして、兄嫁に呼び出され「泊まったことの意味・息子を使っての策略だ」と問われる杏子。そんなとき、博士が一枚のメモを兄嫁に渡すのです。
「e(πi)=-1」・・・・これを見た兄嫁は、再び杏子を家政婦として働くようにしたのです。
10年前、兄嫁と博士は、「愛しあって」いたのでした。二人で出かけたドライブの途中で起きた事故。
博士は記憶が80分しか持つことができなくなり、兄嫁も足が不自由になったのです。
それ以来、二人は「母屋」と「離れ」で、お互いの昔の姿だけをとどめて日々を送っていたのですが・・・
杏子とルートと博士の三人の生活で見る「笑顔」に、兄嫁の心もほぐれていき、「母屋」と「離れ」を繋ぐ柵は、いつも開かれるこおtになりました・・・
この映画・・・映像がとってもステキでした!
季節の花、木々、水の流れ、能・・・日本の美しい風景がたくさん見られます。