森羅万象、政治・経済・思想を一寸観察 by これお・ぷてら
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「心脳コントロール」をどう克服するか
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/d5/ee29f92b9c1c82b3294ffd85c688b288.jpg)
「勝ち組・負け組」に象徴されるような二者選択を迫る風潮。いまの小泉「構造改革」とあいまってこの流れが強まっている。
脳科学によれば、たとえば怒りという感情は、扁桃核・帯状回・海馬・脳弓・中隔核によって構成される大脳周縁体で発生するらしい。そのうち扁桃核は本能的な快・不快の選びとることを司る。つまり、怒りという感情を駆り立てる「敵」という情報は、いきおい人間的な思考を停止させ、快・不快の二項対立の選択を、いかにも動物的な、気分感情でわりきる状態を人間に迫るのだ。
著者小森陽一は、この脳科学の知見にたった「心脳コントロール」を本書で解き明かす。
「心脳コントロール」はもともと、「心脳マーケティング」という手法にもとづいている。
「心脳マーケティング」の要は、有効なキュー(合図)を考案し、「多くの人々の特定の記憶を活性化して、特定の行動を行うように誘導する」ところにある。これが、まさにマインド・マネジメントなのだ。
このマインド・マネジメントの実際例を、小森はあげている。その1つが、京都議定書からの離脱の際、ブッシュ政権がとった方法。ブッシュ政権は、本来の「地球温暖化」(Global Warming)という言葉を避けて、「気候変動」(Climate Change)という用語を使用することで米国民のイメージを変えたのだ。もう1つは2002年の同じくブッシュの「大統領一般教書演説」である。彼は War on Terror という用語を用いて、「悪の枢軸」にたいする(アメリカの)「正義の戦争」を米国民にイメージづけたのだ。
なるほどとうなづく人もいるだろう。
実はこのような「心脳コントロール」は我われ日本国民にも無縁ではなかった。
昨年の衆院選挙だ。これを小森は本書第5章「『小泉劇場』の深層」で分析している。
この章では、大勝した自民党の選挙戦略、とくに広報部門の総括も参照しながら解き明かしている。結果的には、その分析にほとんど反論の余地はないと私は思う。権力をもち、金も人もモノもあつめることもできる与党が、その「実力」以上の議席をどのように得ていくのか、がそこに示されている。
問題は、こうした二分法に我われが身を任せてよいのか、ということだ。勝ち馬に乗ることはたやすい。でも、それではいけないと思うのならどうすればよいか。
それは著者のつぎの言葉が教えている。
与えられた情報について、「本当にそうなのか」「この二者択一しか存在しないのか」「偽りの選択肢の中にはめられているのではないか」と、まず疑ってみることです。
疑う、という行為は、言葉を操る生きものとしての人間が、内発的に発する「なぜ?!」という問いかけそのものなのです。
同感である。そのためにも情報にたいする能動性を高めるほかはなかろう。あらゆるものに関心をもつ。その情報をつかまえにいき、懐疑する。そこから事ははじまる。
――――――――――――――――――――――――――
小森陽一『心脳コントロール社会』(ちくま新書)
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