loisirs

日々、小さな楽しみを見つけて・・・

本「ライオンのおやつ」

2020-02-13 | 

「ライオンのおやつ」  小川 糸 著

優しくとても良い本でした

 

末期癌の方が少しでも死を恐れずに

少しでも痛みや苦しみから解放されるような過ごし方を提供する

ホスピス

この本はそのホスピスが舞台となっています

ホスピスの名前が「ライオン」

そして

ここには

おやつの間というのがあって

日曜日の3時から

お茶会が催されています。

おやつのお菓子は

リクエストからくじ引きで選ばれ

リクエストの時に添えられた

手紙が公開されることとなっています。

主人公、海野雫がリクエストしていたお菓子

それはミルクレープでした。

彼女を大切に大切に育ててくれた養父に

彼のお誕生日の日に初めて作ってあげたお菓子だったのです

彼女をホスピスに訪ねた養父と

養父が結婚してから出来た娘、梢が

もう食べられなくなっている雫の代わりに

ミルクレープを口にする

その後間もなく雫の体は失せ

魂だけが残る

そして

最終章では

その梢の書いた文章

舞台は梢の家族。

ここでも

体は失ったけれど

彼女の魂がまた生き続けている

 

個人的な話になりますが

私は

もう昔々になりますが

小学校の頃に母を癌で亡くしています

その頃はまだまだ癌は死の病であり

放射線治療は存在していましたが

完全なものではありませんでした

苦しい苦しい闘病生活を強いられていました

母の

痛みに耐えたうめき声は

子供ではありましたが

いまでも沁みついています

今は随分研究も進み

薬も治療も良くはなってきています

それでも

まだまだ癌に苦しめられている多くの人がいる

私自身いつその病に苦しめられるかわかりません。

しかし

この本の優しさに癒され

勇気も貰えたことに感謝しています

 

 

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