【裏庭の野生の菫】
【こちらは一足先に咲いた「匂い菫」】
今日も快晴の空で明けました。
ただ起床時の気温は、昨日より低い12度。
しかしながら日中は、ガラッと変わって穏やかな天候となりました。
肌に当たる風も心地良くて。そして今日の小さな幸せ。
今年初めて裏庭に野生の菫を発見。
一足先に咲いた匂い菫とは違い、どこからか風に乗って?
運ばれて来た、ロマンティックな菫です。
「春の野に菫摘みにと来しわれそ
野を懐かしみ一夜寝にける」 ~山部 赤人
こんな風に万葉歌人にも謳われたものですが、アン も負けてはいません。
尤も山部赤人の歌は、このままの意味ではなく、ガールハントという説もありますけれど。
どちらにしても何と趣きが深いのでしょう。
「・・・それからこの頃、夜よく耳を澄ましていると
この辺中の小川が噂話をしているのが聞こえてよ。
今夜は窪地で 野生のすみれ を枕に眠りたいわ」
【「炉辺荘のアン」 第13章】
【紫華鬘「ムラサキケマン」】
そしてもう一つ、今年はどうした事か、
この赤紫色の花に
埋め尽くされています。
わが庭では全く初めての花です。
「紫華鬘(ムラサキケマン)」と
言うのだそうですね。
華鬘(けまん)とは、
仏殿の垂れ下がった
造花状の飾りの事とか。
「花鳥」 や 「天女像」 を
あしらったものが多いそうです。
言われてみれば想像付きますね。
ところで、「野草三百、古書三千」と
いう言葉をご存知でしょうか。
野草をちょっと・・なんて言うからには、せめてこの位は知っておくべきなのだとか。
ですから、今回は調べさせて頂きました。いつもでしたら、放って置くのですけれど。
でも、それだけ野の花にも畏敬の念を抱くべきなのでしょうね。
どんな場所でも生き抜く力がある野草ですもの。
「名もない野の花のように・・」 ~ こんな言葉もありますが、
名前のない野の花なんて、ありませんものね。
確かに、先人が一生懸命に付けた名前に思いを馳せてみるだけの
価値はありますね。例え、どんな名前であろうと・・。