廃盤蒐集をやめるための甘美な方法

一度やめると、その後は楽になります。

今週の成果

2015年05月23日 | Jazz CD
今週は新着の棚だしも多く、聴いてみたいなと思うものがいろいろありましたが、いかんせんお給料日前ということもあってお小遣いの残りも少なく、
あまり手が出せませんでした。 タイミングが悪いですが、こればかりはしかたがない。 





■ Lorenzo Petrocca Trio / On A Clear Day  ( Jardis JRCD 20346 )

Jardisは独のジャズ・ギターを専門にしているレーベルで、厳選されたカタログの内容と上質な音楽を提供するということで評判もよく、ラインナップの
中には廃盤になっているものが多い。 だから中古で出てくるといいお値段になりますが、ギターアルバムはもともと数が少ないので一応手にします。
これは全曲古き良き時代のスタンダードで、ピアノレスのギタートリオです。

そういう全体的なフォーマットは申し分ないのですが、どうもジャズのいい雰囲気が希薄です。 3人とも技術的に成熟しておらず、演奏がどことなく
ぎこちないし、纏まりもあまりいいとは言えない。 無名の演奏家を取り上げるというポリシーは立派ですが、これはこのレーベル全体に共通する弱点
のような気がします。 ギターに特化するなど、スコープはバッチリなだけに残念です。 まあ、こういう無機質で上品と言えば上品な雰囲気が
好きな人にはいいのかもしれませんが、私には物足りない内容でした。


■ Jimmy McGriff / City Lights  ( M.O.E.Records(日本ポリスター) PSCW-1147 )

1980~81年に多管編成でスタジオ録音されたオルガンジャズで、RVGがエンジニアと務めています。

ライナーノーツではソウルジャズという言葉で語られていますが、今はレア・グルーヴと言われる内容です。 特に気負ったところもなく、全編ご機嫌な
音楽となっています。 とにかく軽いサウンドで、陽気で、無反省で、こんなに能天気でいいのか?と思わず疑ってしまうほどハッピー。

ジミー・スミスのように圧倒的に弾き倒すというのとは真逆のスタイルで、弾き過ぎず弾かな過ぎずのいい塩梅のプレイです。 音も大き過ぎず小さ過ぎず、
プレイにもこれといった特徴もなく、でも十分にソウルフルで、もうこれしかないという感じです。

興味のない人にはただのBGMにしか思えないかもしれませんが、こういう音楽も自分のライブラリーの中には必要です。 
傑作や大作ばかりでは息が詰まってしまいます。

レア・グルーヴの世界には疎いので、この人がどういう評価をされているのかわかりませんが、これからも気を付けて探してみようと思います。
RVG録音なのに特に音がいいわけでもないし、お値段もワンコインでした。



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