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masaさんのブログの感想(2)

masaさんの1月7日の記事中、以下のような説明がある。

高齢者率は日本や世界1の25.6%、ドイツが24%で4位、スウェーデンは5位で23%、アメリカは16.5%で41位である。

人口が世界10位の日本が、日本より4千万人以上人口の少ないドイツや国民総人口が886万人しかいないスウェーデンより高齢化率が高くなっている現状は、高齢者の総数でいえば両国と比較できないほど多いということである。

つまり人類史上かつてないほど多数の高齢者を抱えている社会が我が国の現状なのである。当然のことながら高齢者人口に比例した形で、重度医療対応者や認知症高齢者の数も諸外国よりはるかに多いと考えねばならない。

影響力の大きなブログなので、まず事実の確認から。

データの出典が何か分からないが、スウェーデンの高齢化率(総人口に占める65歳以上高齢者の割合)は、23%ではなく、ただいま計算したところ、2007.12.31の最新データで17.5%。

ヤホー!で SCB Swedenと入力すれば、あらゆるデータベースの宝庫SCB(スウェーデン中央統計局)が最初にお出ましになる。

2007.12.31時点でのスウェーデン総人口は、9182927人、高齢者は1608413人。その結果、17.5%!

スウェーデンの総人口が886万人というのは随分前のデータである。

因みに、2008.10.31時点でのスウェーデンの総人口は9248805人。ただし、この時点での高齢者数は未発表。

ゼミ生にもよく言うのだが、参照している文献の情報が最新のものであるかどうかは、書かれている総人口で判断できる。

すでに日本は人口減少社会に突入しているが、スウェーデンは全く異なり、人口増加社会である。SCBは2050年までの推計を行っており、2050年時点で総人口1050万人で高齢化率は、23.6%。

masaさんのブログは、とても舌鋒鋭い(否、筆峰鋭い!)。読んでいてスカッとする。

曰く、高齢者ケアの現場や介護保険制度を知らない新聞記者が新聞に間違ったこと平気で書いている。

曰く、大学教員が、一般的な常識になっている事実を、いかにも自分が世界で初めて発見したかのようなノリで、くだらねー駄文を書いている。

私もその駄文屋に入れられているかもしれない。

それだけ、批判も鋭くまた的確なのだから、ご自分の記事に関しても脇もしっかり固めていただくことが必要かと思う。特に数字がらみの話は、誰でも調べればすぐに分かることなので。

 



 

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