salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

音楽の力

2008-11-05 00:28:01 | 作詞
「今年もあと2ヶ月ね」なんていう挨拶が
交わされる時期となりました。
おおホントだ! びっくりだ!!

ちょっと更新が滞っている間に
目標としていた10月末しめきりの長めの応募作品を仕上げ
その合間をぬって、詞を書いていたため
こちらは居留守をつかっておりました・・・。

詞のテーマについても、後日書きたいと思っていますが
今日は、詞を書いていて思ったことを。

ここ数年、事務所に入ったことでコンペに
声をかけてもらえるようになり
それはとてもありがたいことなのですが
先方から来る音源で、「こんな作品で金とるな!」と思ったり
「魂こめて作ってないでしょ?」みたいな曲に、詞をつけることもあります。

ときには自分の書きたいことと、かけ離れた
意味不明な世界について、書くこともあります。

それはそれで、自分の棲んでいる世界から
グイーーーンと背伸びして眺めて
「なんじゃこれ」と思いながら引き出しの中身を増やしたり
「こんなの書けないって思ったけど、書けた」と
ちょっとだけ自分の幅を広げた気になったり。

そうはいっても、背伸びばかりでは消耗します。
そういう作品のコンペで落ちても
特に何も感じなくなっている自分もいます。

「世の中に媚びるのではなく、問題提起するくらいの気持ち」

そんな心意気で、詞を書けと
数年前、ある作詞家に言われたことがあります。

その言葉を思い出すたびに、背筋が伸びます。
詞を書くことだけでなく、ほかの文章を書くときも
そして、日常生活の何気ない場面にも通じる言葉。

媚びるなんて、まっぴらだけど
コンペで勝ち抜くための愛想笑いくらいのことは
正直、ありです。
仕掛け人や、先端であることを求められる一方で
クライアントの狙い、意向を読むことで
無意識に媚びにつながることもあり。

今回は久しぶりに、そういうの関係なく
商業的にも、なんのしがらみもないところで
詞を書かせてもらえる機会を得ました。

昔、詞を書かせてもらったバンドの人から
「売り込みのために作った作品に、詞を書いてほしい」と
声をかけていただきました。
彼の思い入れのある曲で、プレッシャーを感じつつ
一緒に作り上げていく手ごたえもあり
「音楽の力」を信じ、考えることができました。
「この作品が必要な人に届きますように」と思いながら。

いつもこういう仕事の仕方ができたらいいけれど
「ポリシーだけではメシは食えない」と
身近な人から言われ、それはそうだと思ったり。
ずっと抱えているジレンマです。

けれど、先の「世の中に媚びない」という言葉は
忘れないでいよう。
媚びるのは簡単だけど、簡単にやってしまったことは
本当には、人の心に届かないんだと思う。

自分の中でちょっとおろそかになっていた
「音楽の力を信じる」っていう気持ちを
また思い出すことができました。

そんな折、小室さんの事件。
彼や彼のブレーンは、いつから「音楽の力」を
間違ったやり方で使うようになってしまったのかな。
「罪を償い、また音楽の世界に戻ってきてくれるはず」という
宇都宮さんのコメントが、小室さんの心に響くかな。


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