salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

「大丈夫だ」と、つぶやく。

2010-02-15 01:53:44 | 作詞
あまりここでは、悪口とか負の感情とか
ぶちまけたくないと思ってきました。
書くとしても、笑い話的に書ければ、と。

ちょっと冷静になれた今、
この出来事、気持ちを忘れたくないので
自分のために、書きます。
書かせてください。


ずっと作詞をしてきて
思うようにいかないことがほとんどだけど
自分の書いた作品に対しては
愛情と責任をもってきた。
それが世に出ようと、出まいと。

数年前から事務所を通して
作詞コンペに参加するようになって
一時期は連日コンペで
心身ともに磨り減った時期もあった。
でも思えば、そのころのほうが
現場の人たちに情熱があって
作家に対するフォローも厚かった。

もっと心配りしてくれ、というんじゃないんです。
作家を育てる余裕なんてないことは
今の音楽業界を見ていれば、わかる。
でも、ビジネス上の、お互いに信頼関係を築くための
最低限のマナーとか、心配りとか
そういうのがなさすぎて
悔しくて悲しくて、ということが
先日、ありました。

関わっている事務所の人なのに、
あんたは敵か?って。

しょせん実績の乏しい作家なんて
ないがしろにされるのね。

自分が悪くないのに、謝る必要はないと
世間で言われることもある。
それは正しい、と思う。
でも、場合によっては
直接自分が悪いわけじゃなくても
立場上、謝るべきときってあると思う。
謝るのも仕事のうち、というか。

そう思われる場面で、
思い切り、開き直られた。

自分の作品が、全然知らないうちに
世に出ていた…、らしい。
その経緯もわからず、何がなんだかわからないうちに
明日あさって中にハンコ押せとか、
怖いよ、大丈夫なのか?

その挙句、約束の時間になってドタキャン。
スタジオ(事務所内の)に留守番がいなくて
動けないだと!?


「まあこういうことは、よくあることなので」
「相手先がいい加減で」
「うちの事務所が悪いわけじゃないし」
「連絡したけど、お互いすれ違いで
電話出られなかったでしょ」
「僕も忙しいんで」

どれも本当のことでしょう。

けど、こちらから問い合わせていることには
きちんと答えてほしい。
わからなかったら、「今調べてます」でもいい。
約束の時間に行けないとわかったら
その時点ですぐに連絡をしてほしい。
携帯、出なかったら、留守電でもいいし
メールでもいいのに。

そんなに無茶言ってますか?
相手を格下だと感じているとしても
それがあなたの仕事だと思うよ。

ちょっと文句言ったら、ふてくされちゃったよ。


削がれた。
完全に削がれた感じ。
作詞以外のことで、消耗する。


作詞に限らず、ものを書く人、作る人は
自分の作品に誇りと愛情と責任を持つだろうし
一緒に関わる人たちとも
思いや情熱を分かち合いたいと思う。

でも実際は、そんなの理想、甘い幻想で
軽く扱われたり、足元見られたり
そんなことがけっこうある。


そんなこんなで、気まずいまま電話切ったあと
楽しみにしていたライブがあった。
気持ちが乱れたまま、会場へ。

開演を待つ客席の空気は
ワクワク感とアーティストへの愛情とで
とても温かく、柔らかい。
泣きたかった。
早く照明が落ちて、暗くなればいいと思った。

こちら側(聞き手)は
こんなにもやさしい場所なのに
一歩、そちら側(制作側)に足を踏み入れると
痛めつけられる気がする。

特に情熱もなく、機械的に業務をこなし
開き直った者勝ち、という場所に
魅力を感じない。
でも、そんなことウダウダ思っている私は
この世界に向いていないのかもしれない。


ライブが始まった。

なかなか集中できない。

でもやっぱりいい。

大好きな人、大好きな曲。

この人が歌っている限り、
この人の作品がある限り、
大丈夫だ、と感じ始める。

あおられても、揺るぎなくあるもの。

ライブが進むにつれて
気持ちを立て直せてくる。


終演後、駅までの人ごみを進みながら
大丈夫だ、と思う。
大丈夫、何も削がれていない、と感じる。


問題が消えたわけじゃない。
実はまだ何も解決していないし
近いうちに、もっと嫌なこと言われるかもしれない。
最悪、もう一緒にはやっていけないかもしれない。

でも汚されない、大丈夫、という気持ち。


そう思わせてくれたライブに、感謝。

また悔しくなったら、好きな曲を聴こう。

悔しさをバネに、詞を書いてやろう。

「大丈夫だ」と、つぶやこう。


ドタキャンで、とんだとばっちりをくったのに
文句も言わず、責めることもなく
冷静でいてくれたあなたにも、感謝です。


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