salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

バカバカしくてスミマセン

2008-04-30 09:43:39 | 出来事
今日は短いです。

でも書かずにはいられない…(笑)。

今朝、原稿を留めるためのホチキスを探し
ずーっと使っていなかったミニホチキスを発見。

あった、あったと、さっそくカシャリ!

ん??

うんん??



穴があきました。

穴あけパンチでした…。

ひとつ穴用なので、形がホチキスとおんなじ。

まぎらわしいんだよ~。

穴のあいた原稿を出すわけにもいかず
仕方なく、プリントアウトやり直しました。



バースプラン

2008-04-23 16:50:40 | マタニティ
先日、産院に「バースプラン」を提出。

バースプランとは、「どんなお産がしたいか」とか
「どんな育児がしたいか」を計画すること。

ひよこを産んだときと同じ産院だけど
ひよこのときは、「バースプランを考えてみてください」
という指示はなかった。
お産のとき、妊婦さんの希望を受け入れる体制や
「その人らしいお産」を大切にする流れが
世の中で増えているためかな。
助産院なんかでは、当たり前なんだろうけれど
いわゆる産婦人科では、まだまだ難しい面もあるようだけど。

具体的には、たとえば出産時なら
「会陰切開はしたくない」とか「浣腸はいや」とか
「剃毛はやめて」とか「座位で出産したい」とか。
「出産時に好きなCDを流したい」とか。
もちろん「立会い出産したい」とか
「出産後すぐ、写真を撮りたい」とかでもいいらしい。
あとは「母乳で育てたい」とかも。

「水中出産したい」とかは、さすがにそういう施設がないと
無理だろうけれど、それだって「バースプラン」のひとつ。
最初からプランがはっきりしている人は
対応できる産院を探すことだってできる。

結局私が希望を出したのは
「出産時、好きな音楽をかけたい」
「陣痛のときに、好きな体勢をとらせて」
「出産後すぐ、時間的に可能なら(ひよこが幼稚園に行ってるとか
真夜中で寝てる、とかでなければ)
ひよこや家族と一緒に写真を撮りたい」ということ。
「会陰切開や浣腸は、必要に応じてしてほしい」とも。

会陰切開や浣腸、剃毛などは「本来、やるべきではない」という
否定的な考え方、情報に流されがち。
私もバースプランを出す前に、改めて調べてみたけれど
母子共に安全なお産のためには
処置はいたしかたない面もあると知った。

ひよこのときは、確認されるまでもなく会陰切開されたし
分娩というパニックのもと、嫌も何もなかった。
何より安全な出産のため、そして産後の回復のために
よりよい処置をしてほしい。

お医者さんや助産師さんにされるがままではなく
こうして、自分で考えてみる機会を持っただけでも
「バースプラン」を立てることの意味ってあると思った。

そうそう、前回の出産では
産院でも奨励していた「ソフロロジー出産」を試した。

いわゆる「リラックス出産」で
専用のCDに合わせ、常に呼吸を整えながら
陣痛の波を感じて、赤ちゃんが出てくるのを
イメージしながら、大きなゆったりとした気持ちで
誕生を迎える、というもの。

出産前にCDを流しながらイメージトレーニングはしたものの
分娩時、まったくといっていいほど実行できなかった。
ゆったりした音楽なんて、耳に入ってこなかった。
いっそ、ロックとかのほうがいいんじゃないか。
(あくまでも個人的意見です)

なので、今回はソフロロジーはやめておきます。

バースプランにはわざわざ書かなかったけれど
フラワーエッセンスは、今回もお世話になろうかな。
これも前回、あわてふためていこぼしたりして
効果があったのか、いまひとつわからないんだけど
今回は2度目なので、少しはお産を楽しめるかなあ。

いや、実際その場になると
自分のことながら、自分で何ひとつコントロールできないくらい
陣痛にのたうちまわったりする気もするけれど
どうなるかちょっと楽しみ。


本の感想・それでも好きだな

2008-04-21 14:40:23 | 本・雑誌
去年買ったにも関わらず
もったいなくて、読まないでおいた本。

もったいなくて、というのもヘンな話だけど
じっくり、ちゃんと読みたかったんだ。
そういう時間がとれるときに、読もうと思っていた。


『部屋にて』(石田千・角川書店)

石田さんのエッセイは、これまでも何冊か紹介済み。
この本は、これまでの中で一番尖っていて
正直で、不機嫌で、痛々しい。

決して、読みやすい文章ではないと思う。
個人的には、わかりやすいことは大切なことだと思うけれど
「わかりやすい」と「読みやすい」は違うんだとも思う。

書き手の気持ちの揺れ幅によって
文章もどこかに迷いこんでいく感覚を覚える。

でもたぶんそれは「書きあぐね」ているわけではなく
気持ちのたどりつく先を、淡々と追いかけているがゆえ。
さらに読み手が、その目線を追いかける。

転んでつくった傷のかさぶたを
わざとはがすような。

言えばいいとわかっている言葉を
わざと言わないような。
またはその逆も。

泣きたいのに泣けないときの
ふてくされた表情まで、垣間見えてくる。

素朴で、きままで、生活感のある暮らしぶりは
これまで読んだエッセイにもあらわれているけれど
今回はもう、鍵まであけっぱなして
部屋を見せてもらいました、みたいな感じもする。
幻滅? 
いえいえ、ますます大好きになりました。

石田さんの最新作(たぶん)の『しろい虹』も
すでに購入済み。
これもまた、じっくり読めるときに読もうと思っています。


春は親子で新生活

2008-04-14 11:27:15 | ママ生活
この時間にパソコンに向かえるって、すごいこと。

仕事や詞の〆切が昼間の場合も
前日(あるいは日付が変わって当日の真夜中)のうちに
メール納品するのが、ここ数年のパターン。

ひよこと一緒にいるときは
基本的には昼間、パソコンに向かえないため。

先週から、幼稚園が始まりました。

本人にはほとんど自覚がないまま
始まった幼稚園生活。
入園式こそ、私も夫も付いて行ったから
本人は余裕ではしゃぎまわり
年長さんのダンスに一緒になって踊ったりしてたけど
翌日からはひとりでバスに乗っていく。

初日、「楽しかった」と言って帰ってきたので
ほっとしていたら、夜、寝てから
「明日、幼稚園に行かない」と言って泣き出した。

翌日も、朝になって
「ひとりでバスに乗るのヤダ。一緒に行こう」
「幼稚園で泣きたかった」
などなどと言い出し、今朝はついに
園服に着替えるのを拒否。

ひとつ上の子がいる友人から
「年少さんのとき、最初の頃の朝は戦いだった…。
着替えさせるのにも、馬乗りになって着替えさせた」
という話を聞いていたので、うちもついに来たか、と…。

妊婦でそれはちょっとキツイの~と思ってたけど
それでも仕方なく力づくで着替えさせる。
抱っこして落ち着かせて、出発。
外に出れば、あきらめか、気分が変わったのか
嫌がることもなく園バスに乗ってくれた。

バスの窓から、不安げに笑いつつ手を振るひよこ。
はあ~…。

かわいそう、と思ってはいけない。
もし私が会社員だったら、もっと小さいときから
保育園に入れたはず。
長い目で見れば、絶対本人のためにもいいと思う。
それに最初の登園拒否なんて、「儀式」みたいなもんで
私自身はもっとひどくて母や先生を困らせた。

それに、家ではどうしても完全にできなかった
オムツはずしが、幼稚園行き始めて
いきなりできるようになってきた。

約一週間が過ぎようとしている幼稚園生活。
今週からは、お弁当と給食も始まる。

親子共々、新しい生活リズムに慣れようとしてます。
ひよこもひよこなりに頑張っているので
私もお弁当づくり、父母懇談会、などなど
ゆううつもあるけど、頑張ります~。


ライブで胎教?

2008-04-13 01:10:48 | 音楽
妊娠9ヶ月に入り、もうどこからどう見ても妊婦です。

服装が軽くなり、冬の間は隠れていたお腹も
丸々とアピールしてます。

そんな状態で、大好きなアーティストの
ライブに行って参りました。

ひよこのときも含めて
妊婦のときにライブって、たしか4回目くらいだけど
今回が一番お腹が大きい。
しかも渋谷。
ちょっと怖かった。

今回はシンフォニックコンサートなので
ずーっとスタンディング、ということはないだろうし
産んだらしばらく行けなくなる…かも。
(いや、行くかも…)
競争率高そうだったから、取れなかったら仕方ない。
取れたら縁があったということ、そう思って申し込んだら取れた。
妊婦だって楽しまなくっちゃ。

しかも今回は「ドレスコード」なるものがしかれたコンサート。
フォーマルな格好で、とのこと、ジーパンやサンダルなどはNG。
ジャズのライブハウスなんかではチェックされるけど
この人のライブでは初試み。
いつもと違う形態のコンサートの雰囲気。
大人の空間。
いいねえ~。
着物の人もいて、すごく華やか。

通常のライブでは、ステージと客席で
がっつりエネルギー交換する感じだけど
今日はもう最初から、全然違う。
会場を揺るがすような強い「気」はないものの
やわらかな、たゆたうような空気に包まれて
清らかな気持ちになる。

オーケストラの演奏に乗る人の声って
まさに「楽器」ですね。

最初はちょっと緊張気味?
客席も、これまでと違うアレンジの楽曲に
最初こそ背筋ピン! みたいな感じもしたけれど
だんだん肩の力が抜けてくる。
ささやき、張り、伸びやかさ、どれも心地よく
すんなり入ってくる。
指揮者のタクトは魔法の時間をつむぎだす。
ああ、なんかメルヘンになってきた…。

ユラユラと、しんしんと、心に寄り添う音楽。
光、風、空の色。
歌詞から風景を浮かべることはもちろんできるけれど
今回は、ストリングス部隊の演奏で
どこまでも景色が広がる感じがした。

途中、お腹がボコボコと動いた。
せっかく直った逆子ちゃん、(今日の健診で直ってた!)
またでんぐり返ししちゃうんじゃないかと不安になるほど。
もう外の音も聞こえるはずだから、気持ちよかった?

黄色い声も飛ばず、本当に大人のための時間でした。
コンサート後、軽食とドリンクサービスも。

けれど、その余韻もつかの間
渋谷の雑踏に放り出され、いきなり現実に戻された。

シンデレラの魔法が解けるって、こんな感じ?

ともあれ、無事に行ってこられてよかった~。


逆子ちゃん~

2008-04-12 00:35:34 | マタニティ
毎晩、体操してます。

ダイエットじゃありません。

逆子体操です。
逆子を直すための体操、ね。

先々週の健診で、逆子と指摘される。
「30週入ってるんで、体操してください」といわれ
張り止めの薬を処方され、毎晩の体操開始。

逆子体操って、よつんばいになって
胸を床につける感じで
お尻をぐっと上げた体勢のまんま
10分間いなきゃならない。

これ、やってみると思っていた以上にキツイ。
腰やひざに負担がかかる。
逆子体操してひざ痛めたとか、シャレにならないよ。
「頭の位置が違うんだってば~」と
心のなかで叫びながら、耐えてます。

努力のかいなく
先週のチェックでは逆子ちゃんのまま。

(実は私の体操のやり方が
ちょっと間違っていた、というのもあるよう)

明日は健診。
直っているといいんだけど。
先週の診察では
「経産婦の方は、週数が進んでから直ることが多い」
とも言われた。
なんで? お腹の皮が伸びていて
赤ちゃんが動きやすいからかな。
直らなければ、場合によっては帝王切開?

逆子を直すツボ? とか針灸治療もあるらしい。
まだ直っていなかったら、チェックしてみますか。



本の感想・タイトルに惹かれ

2008-04-08 22:30:19 | 本・雑誌
ずっと読みたい本として積んであって
気になってたんだけど
なぜか後回しにしていた本に手をのばした。

『さくら』(西加奈子・著 小学館)

タイトルが今の季節に合ってる。
ま、そう思ったとこから、そもそも勘違いでした。
桜の話ではありません。

「守られている幸せ」を疑うことなく
幼少時代を過ごせるのは
もしかしたら、その後の人生を決めてしまうくらい
すごいことかもしれないと、漠然と思っていた。

その思いをはっきりと刻み込んでくれる、家族の物語。

最初に現在の話があって
そのあとに続く、この本の大半を占めるのは
ある家族の歴史。

正直、途中までは個人的な思い出を
ノスタルジー全開で描いている気がしないでもなかったけれど
現在の家族の形にたどりつくまでに
そして、これからこの家族を再生させていくために
流れた時間を確認することは
書き手にとっても必要な作業だったのだと思った。
ここまでひとつの家族を書き込むのは
案外しんどいことだろう、とも。

ひとりの人間が享受できる幸せの量が
決まっているとは思わないけれど
頑張ればいつも報われるわけではない。

思うようにはいかないこと
どうしようもなく報われないこと
そんなあれこれを受け入れる強さは
愛することと愛されること
守ることと守られること
傷つくことと傷つけられることで
身につけていくしかないのだと

そして「家族」という関係は
それらすべてを実現しうる
ありがたくも、やっかいな存在なのだと
そんなことを感じた。


入園秒読み

2008-04-06 00:51:14 | ママ生活
待ちに待った!
開放感!
ウキウキ!

そんな気持ちに包まれると思ってました。
来週から始まる、ひよこの幼稚園生活。

入園を控えたママたちは、二通りに分かれるような気がする。

「やっと少しラクになる! 空いた時間、何する?」(ウキウキ!)

「うちの子、大丈夫かなあ。心配で心配で」(ちょっとゆううつ)

自分は間違いなく、前者だと思っていた。

母子24時間べったりの生活は
いろんな発見もあり、楽しくもあり
ときには、両者大泣きの大喧嘩もあり
(3歳児 VS 30代母…)
カンベンしてくれよ、と思うことも多々。

正直、「私だけではこの子を育てられない」というのもあり
幼稚園の先生方の力を借りたいと、三年保育を選んだ。

ひよこの性格からして、友達のなかに入ったほうが
本人も楽しいだろうし。

けれど、幼稚園決定、用具購入、一日入園、と
月日が流れるにつれ
なんだか、とんでもなくかわいそうなことをしているような
そして、さみしさを感じるようになってきた。

「先生と、お友達と、バス乗って幼稚園行くんだよ」
「ママは?」
「ママは用事があるときだけ、幼稚園に行くよ。あとは
バスで帰ってきたら、迎えに行ってあげる」
「やだ。いつもママと一緒がいい」

こんな会話が交わされる毎日。

3歳になったばかりの子が
先生や友達がいるとはいえ、ひとりでバスに乗っていく。
これでよかったのかなあ。

いままで一緒にいるのが当たり前で、だからこそ
ひよこも私には「何しても許される」的な発想から
好き放題していたのだろう。

この春、お互いの生活も距離も、ちょっと変化するね。

もしかしたら、なかなか馴染めないのは私のほうかもしれない。


ツイテない、と言ってはいけない

2008-04-03 12:01:14 | 出来事
日曜と月曜で、伊豆へ行ってきました。

これほど空回りの旅があるだろうか、というくらい
いろいろかみ合わず、予定が変わってしまった。

今回の目的は、桜といちご。

妊娠で味覚の変化もあるかもしれないけれど
これまで、「普通に好き」だったいちごが
今シーズンはいつも冷蔵庫に常に入ってないと
というくらい、大大大好物に。

何日も前から天気予報をチェックしていて
危ういなあ、とは思っていたけれど
初日、やはり天気は曇り~雨。
雨だといちご園は休園だそうで。

いやそれ以前に、いちご狩りは
朝一番に行かないと、終了してしまうのだと
お昼に熱川駅に着いて知りました。
春休みということもあり、お客さんが殺到しているそう。
翌日出直すことに。

さあ、どうする? ということで
伊豆高原に戻って、桜を見ることに。
ちょうど桜祭りが開催されていて
地元出身らしきアーティストのライブが行われていたり
露天がたくさん並んでいて、お祭りムード。
しかし雨。

雨降りで寒い中、なぜか佐世保バーガーを食べながらライブ鑑賞。
数年前、まだ無名のアーティストたちのライブを見ては
そこで、いろんな現実を知ったことを思い出す。

今回もお客さんはライブ目的ではなく
たこ焼きやバーガーやらを食べながら
成り行きでそこにいる人ばかり。
どんなことを、何を思って歌っているんだろう。
まあそこは志のある人たち。
歌に入れば、歌の世界に入れるんだろう。
食べ終わっても離れづらく、結局最後まで聞いてしまった。

桜並木は見事で、桜ってこんなにみっしりと密集して
花をつけるのか、改めて知る。
今を一所懸命に生きている生命力。
この花に、華やかさだけでなく哀しみも覚えるのは
ある年の春の記憶があるから。
その分、桜はいろんな色や思いを感じさせてくれる。

伊豆高原駅の駅ビルは、食事が出来る場所や
おみやげがたくさん揃っていてとても便利。
乾燥海草セットを買ったんだけど
原産地が宮城や愛媛、というのが納得いかない(笑)。
「あぷり」というパン屋さんで買った
「桜大福あんぱん」は、とても美味でした。
よもぎのパン生地は薄く、中に入っている大福は桜味。

宿はギリギリに取ったので、希望のところが取れず。
食事はおいしかったけれど、お風呂は普通でした。
会社の仲間と来ているらしいおばさん三人組の
「いまどきの若い子は…、私らの頃は…」という話を耳にしながら
妊娠8ヶ月のお腹でお湯に浸かりました。

夜は雨音と波音の強弱を聞きながら読書。
旅のこういう時間がすき。

翌日、雨。
駅の観光案内所で言われたとおり、朝一番で駅へ。
ところが
「いちご狩りなんですけど、ハウスに行くまでの道が悪く
休園、という連絡がありまして・・・」と!
週末にさんざんいちごが食べられてしまった、という
そんな事情もあるよう。
大失敗でした。

いちご狩りをメインのイベントにしていたので
どう時間を過ごすが、途方に暮れながら
ガイドブックを開いたり、観光案内所でちらしをもらったり。
電車も満席で、時間の変更もできないし
遊園地系や公園系も、雨だと話にならない。

結局、一番駅から近い「バナナワニ園」へ。
雨はひどく、春とは思えない寒さ。
震えながらワニを見て歩く。
よく見ると、ワニの池には温泉水が引かれているではないか!
そりゃ、あんたたち、あったかいだろう。
人間は、ストーブにあたりながら、アイスを食べる。

ひよこがお腹にいたときにも来た、伊豆。
当時は天気にも恵まれ、大人ふたりで歩いたので
けっこういろんなところに行けた。
だけど今回はひよこ連れ、天気も悪いし
なかなか思うようにもいかない中
「前回来たときに寄ったお店、おいしかったよね」と思い出し
「錦」という魚のおいしいお店へ。
当時と同じように、開店早々、どんどん席が埋まっていく。
磯納豆丼、いくらいか丼、どちらもおいしかった。
ふのりの味噌汁もおいしくて、おかわりしました。

お腹を満たして、あと少し残る時間、もったいないねと
ちょっと強行気味だけど、伊豆高原の「テディベアミュージアム」へ。
旅館でもらったチケットを見せたら
テディベアをふたつ、いただけました。
同じものだけど、大きさが微妙に違う。
ひよこに見せたら
「大きいほうが自分で、小さいのが赤ちゃん」と言う。
思いがけず、ステキなプレゼントをいただき
さらにひよこの言葉で心が温かくなる。
相当のきかん気で、手を煩わされることのほうが多いけど
成長しているんだなあ。

テディのコレクションもステキだったけど
ちょうど「となりのトトロ」展をやっていて
大好きな猫バスの大きなオブジェに大喜びの私。
なぜかまっくろくろすけの前から動かないひよこ。
思っていた以上に楽しめました。

帰りの電車は疲労でみんな熟睡。
東京方面に近づくにつれ、ひろがる青空。
うらめしや。

出産後は当分、旅行に行けないし、と企画した旅。
それなのにツイテナイ、ツイテナイと
旅行中、何度も思ったけど
旅行に来られたこと自体、ありがたいこと。
月末にちょっと無理して有給を取ったらしい夫。
よくわかんないまま、あちこち連れまわされたひよこ。
お疲れ様でした。


本の感想・そこに芽吹きはあるか

2008-04-02 00:37:56 | 本・雑誌
一度、読むのを挫折した本がけっこうある。

いわゆる「文豪」による作品や
「売れてる作家だから読んどくか」と思ったものの
なんか合わない、というのと。

糸山秋子さんは好きな作家のひとりですが
(糸山さんの「糸」は、糸がふたつ並ぶ字)
この本は、一度読み始め、数ページで挫折した。
だっていきなり「ファンタジー」とかいう
想像上の生き物だか、神だか、妄想だかわからない存在と
海岸で出会うという始まりが、受け付けなかった。
かつては。

『海の仙人』(新潮社刊)

なんで挫折したんだろう、あたし。

「僕」などの人称が用いられず
登場人物ひとりひとりを距離をもって描いているせいか
淡々とし、余計な感情が行間にあふれすぎない。
だからこそ、波の様子や風の感じが伝わってくる。

前半は、一風変わった登場人物たちが
出会ったり、再会したりしながら
わいわいがやがやと話が進んでいく。

後半、あれ? と思い始めたとたんに
話がどんどん思わぬ方向へ。
え? こんな展開? ファンタジー、どこ行った?
おいおい、なんとかしろよ~と。

それぞれが胸に秘めた思いを
語ったり語らなかったり
結局みんな、一言足りない人たちの
強さだか弱さだかわからないけれど
生き方を貫く姿にひきつけられる。

祭りの後、というか、つわものたちが夢のあと、というか
なんともいえないものが残される読後感。
でもそこには、新たな芽吹きはある、と
信じたくなるような。