salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

雨に謳う

2009-06-16 21:47:05 | 出来事
好きな花のひとつ、紫陽花。

色鮮やかなのに、さみしいイメージが強かったのは
雨にぬれ、謳うような姿が、絵になるゆえでしょうか。

紫陽花寺や、紫陽花祭りで見る花もいいけれど
なんでもない道で見かける一株も
特に雨の日のけなげな感じなんか、すごくいい。

お天気がいい日の紫陽花も、意外に活き活きとして
天真爛漫な雰囲気がしないでもないけれど
やはり雨音との調和のほうが、いいかな。

マンション敷地内に、紫陽花が数箇所あり
濃いピンク、薄いピンクの花、それぞれ
幼稚園から帰ってきたひよこや、近所の子たちの
おままごとアイテムになってます。

摘み取った花、かわいそうなので
遊んだあとは家に持ち帰り
ちょっとしたフラワーアレンジ。

ひよこ以上に、私が癒されてます。



ちょっと真面目に考えてみた。

2009-06-14 00:39:01 | ママ生活
先日、ぴよぴよが1歳の誕生日を迎えました。
パチパチパチ!
うちに来てくれて、ありがとう!!
改めてそんな気持ちです。

二人目だから、余裕?
そんな声も聞かれるけど、いえいえ、それはどうでしょう。
同じように接しているつもりでも
0歳から個性は違うので。

ただ、ひよこを育てているときと明らかに違うのは
「夢見がちではなくなった」こと。

子育てを楽しまなくっちゃ! と浮き足立って
子供のためのオシャレ服、楽しいベビーグッズ、
離乳食とは思えない、見た目もおしゃれな離乳食メニュー、
0歳からのお教室、遊び場、子連れのおでかけetc.…

どれも悪いことではないです。
私もひよこのときは、ヘンに
ママ・ハイになってた時期もあった。

有名人ママの、楽しく優雅な子育ても
育児エッセイも、嘘ではないでしょう。

けど、そういう“キレイな部分”ばかりが強調されて
追い詰められてしまうこともある。
ひよこを育てていて、思いました。

なんで自分はこうできないんだろう。
みんな、こんなに楽しんでいるのに。
うちだけなんで大変なんだろう。

頭では、うちだけが大変なわけじゃない、とわかってる。
優雅じゃない、ドタバタ育児エッセイがあることも知ってる。

けど、自分だけダメに思えてしまうことが多々あった。

現在4歳のひよこは、0歳のときから激しい性質の持ち主で
散々泣かされ、ずいぶん鍛えられました。

子育ては修行だし、自分が試される。

そういう思いを持った上で、そのキツさを上回る
子どもの尊さを知ったから
今、ぴよぴよに対し、ゆったり接することは
できているかも。

子供がいなかった頃の私は、それなりに勉強してきて
仕事もしてきて、好きなこともやってきて
うまくいったことも、うまくいかなかったことも
自分を責めるようなこともあったけど
いいことも悪いことも
どれも自分の中で完結するものだった。
狭かったと思う。

子供を持つことは、自由が奪われて
社会から隔離される。
その恐怖感は、ずいぶん見当ハズレだったと思う。

子供を持って、初めて見えること。
人や社会の温かさや冷たさ。
子供たちが生きる未来へつながる問題意識。
働く母、働きたい母、専業ママ、それぞれの思い。
子どもと接することで知る、自分自身のこと。

自己中心的で、一人っ子の私が
(一人っ子が自己中だという意味じゃなく、あくまでも私)
ふたりの娘を持ったことは
何か意味がある、使命があるんだろうなと思う。

「もっと感じなさい、もっと見つめなさい、もっと考えなさい。
自分以外の誰かを、本気で大切にしなさい」というメッセージ。

以前に憧れていた優雅な、夢見がちな子育てではないけれど
ものすごく心が活性化する経験をしています。

そんなチャンスを与えてくれた
ちっちゃな姉妹に改めて感謝です。


食卓に物語

2009-06-05 13:55:41 | 本・雑誌
『1Q84』を買いに行ったら、1巻売り切れ。
出遅れました。

隣の棚に、石田千さんの新刊を見つけ
胸ときめかせ、帰る。

『きんぴら ふねふね』(平凡社)

ひとりごはん、気のおけない人との食事、旅先での食事、
子どもの頃食べたものの記憶、駄菓子…。
食にまつわるエッセイ。

千さんの本を読むと、そのていねいな目線にはっとする。
同じものを食べ、同じものを見ても
人それぞれ、思うことや感じることが違うのは当然だけど
ていねいになぞるか、急ぎ足で通り過ぎるかで
日々はずいぶん変わってくるんだろうな、と思う。

茄子ひとつとっても、その観察眼に驚く。
私も茄子好きだけど、こんないとおしく見つめたことはなかった。

この人は、ただの食いしん坊ではない。
味覚として味わうだけでなく、その食材や献立にまつわる
物語も持ち、味わうことができる、心豊かな人なんだなあ。
読みながら一緒に味わう。

凝った料理でなくても、相手の嗜好を読んだ献立でもてなす。
その相手との距離感をうらやましく思う。

意外や、アイスクリームショップでのバイトの思い出と
甘くはない恋ばなに、新たな一面を発見。

胸が苦しくなる、しょっぱい記憶とともに
かみしめるもの。

何気なく食べているものに、物語があり
物語が作られてゆくことを思うと
食べることだけでなく、作ることにも対しても
気持ちが変わる。
自分だけでなく、家族が食べるもの。
誰かと一緒に食べるもの。
記憶に残ってゆくもの。

実はこの本、まだ読み終わってません。
ゆっくりじっくり、味わいたいから
一篇一篇、大切に読んでいます。
読み終わるのが、もったいないなあ。

本に影響され、うどんをゆで、しそとみょうがを刻む。
やまいもをおろす。
普段は面倒に思うひと手間も
千さんに励まされ、苦にならない。

入梅前の肌寒い昼さがり、ぶっかけうどんを食べた。


恋焦がれ、マリンタワー

2009-06-02 17:33:38 | 出来事
開港記念日前日の横浜へ。

横浜好きを公言しているけれど
悔やみきれないミステイクがある。

それは、旧マリンタワーの展望台に行きそびれた…、こと。

営業終了が決まり、すぐ行けばよかったのに
ぐずぐずしているうちにおしまい。

マリンタワーの展望台って、観光スポットでしょ。
わざわざのぼらなくても…、まあそのうちね。
10年以上、そんなふうに思い続けて行きそびれ。
同じ観光スポット、外人墓地や中華街、人形の家、
みなとみらいや赤レンガには行くのに。

東京在住で、東京タワーにわざわざのぼりに行かないのと似てる?
言い訳めいたことを思いながら、悔やんでいた。

開港150周年に合わせ、営業再開。
知ったときは、ホッとした。

そして、先月リニューアルオープン。
行ってきました。
今更あわてなくてもいいのに、あわてて。

黒いスーツの制服に身を包んだ、スタッフの皆さんに案内してもらう。
人数確認、「お子様が何名いらっしいます、ベビーカーあります」。
丁寧な対応、スタッフ同士がインカムで細かく確認しあう。
いってらっしゃいませ、と丁寧なお辞儀に送られ、
エスカレーターで30階、展望台へ。

雨上がりのみなとみらい、八景島方面が霞む。
山下公園、新山下、フランス山。
いつも、てくてく歩いているところ。
元町駅の上に公園がつくられていると聞いたけど、あれかな。

高さや広さでいえば断然、
みなとみらいのランドマークタワーの展望台。
でも、初めてのぼったマリンタワーは
ほどよい高さから、動いている横浜、
人々の日々の生活も感じさせてくれる。

1階にはカフェ、2階にはおみやげショップ。
旧マリンタワーには、ゲームセンターや
似顔絵描きの人がいるスペースもあった。
おみやげショップも、今よりもっと広くて
修学旅行生とかが、ガヤガヤ寄れる雰囲気だった。
新しいカフェは、スタッフの対応もさわやかで
テラス席も気持ちがよく、こ洒落ていてステキ。

でも、修学旅行生は入らないだろうなあ。
前の雰囲気も捨てがたかったなあ。

なにはともあれ、マリンタワー。
行って参りました。
「おのぼりさんみたい」なんてヘンな意地をはらず
観光名所、いいじゃない。
ミーハーでもいいじゃない。
大好きな街だからこそ、全部知りたい。いろんな顔を。
いろんな角度から、高さから見たい。

探索はこれからも続きます。