小説を読む楽しみのひとつは
知らない世界、違う価値観に触れられること。
そして、自分の中にはない言葉や表現に触れて
圧倒されたり、憧れたり、妬ましく思ったりすること。
小川洋子さんの作品は、この楽しみを
じっくりじんわりと味わえる。
今回読んだのは、『海』(新潮社)。
表題作のほか、全7編の短編(掌編)小説からなる。
シンプルな言葉、フレーズで構成された物語の
行間にたゆたう空気に絡めとられ
気づいたら違う空間に連れて行かれていた、
そんな感覚に陥る作品ばかり。
どの作品にも、ひとクセある人物が登場。
実際にいたら周囲を苛立たせたり、困惑させそうな人が
とても穏やかな風情で存在する。
その人に対し、周囲も優しい。
小説家というのは、作品によって
季節だとか時代だとか景色なんかを感じさせてくれる。
小川さんの作品は、手触りというか、匂いというか
湿っぽさとか埃っぽさとか乾いた質感とか
風の色や気配も伝える。
ハラハラするような事件は起きない
どちらかといえば、心が静まる物語。
寝る前に1編ずつ読む、というのもいいかも。
知らない世界、違う価値観に触れられること。
そして、自分の中にはない言葉や表現に触れて
圧倒されたり、憧れたり、妬ましく思ったりすること。
小川洋子さんの作品は、この楽しみを
じっくりじんわりと味わえる。
今回読んだのは、『海』(新潮社)。
表題作のほか、全7編の短編(掌編)小説からなる。
シンプルな言葉、フレーズで構成された物語の
行間にたゆたう空気に絡めとられ
気づいたら違う空間に連れて行かれていた、
そんな感覚に陥る作品ばかり。
どの作品にも、ひとクセある人物が登場。
実際にいたら周囲を苛立たせたり、困惑させそうな人が
とても穏やかな風情で存在する。
その人に対し、周囲も優しい。
小説家というのは、作品によって
季節だとか時代だとか景色なんかを感じさせてくれる。
小川さんの作品は、手触りというか、匂いというか
湿っぽさとか埃っぽさとか乾いた質感とか
風の色や気配も伝える。
ハラハラするような事件は起きない
どちらかといえば、心が静まる物語。
寝る前に1編ずつ読む、というのもいいかも。
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