salt&pepper days 

ともすれば、子どもとの時間に埋もれそうな日々。でもやりたいことは他にもいっぱい。刺激を求めて悪あがき中。

8月に想うこと

2007-08-16 01:40:35 | 出来事
「夏の音」といわれて連想するのは
なんといっても、高校野球中継のテレビの音。

少し離れた部屋から聞こえるテレビの音や
ゲームセットのサイレン、どこかの高校の校歌は
子ども時代、セミの声と重なりながら
昼寝の部屋で聞いていた。

今でも、あのまったりとした時間は
不思議な空気や色や匂いの記憶を伴って
よみがえる。

それは幸せなことなのかも。

8月はお盆の月でもあり
原爆記念日や終戦の日があり
その時期になるとテレビでも新聞でも
特集が組まれ、これも子どもの頃から
「8月に課せられたテーマ」だった気がする。

たまたま連日、「夏うた2007」と「憲法9条」という
平和やふるさとや戦争について考える番組を見た。

「夏うた」のほうで感じたのは
歌の力、込められた願い、伝える人の力。
歌で哀しみや痛みや争いは、なくせないのだろう。
それでもアーティストという人々は、声を上げる。
言葉は時として無力だけど
込められた想いは無力ではない、と信じたい。
若い世代で、それをする人がいる限り
日本はまだ大丈夫なのかな、なんて思った。

「9条」のほうも
激論を聞きながら、とても賛同できない意見や
目からウロコのような意見や
聞いていてイライラもどかしくなるけれど
(NHKのこの討論シリーズは、いつでもそう)
真剣に考えている人たちがいて
そこには若い人や同世代の人たちもいるってことに
ある意味、安心する。
意見の相違はどうであれ、テレビで
自分の意見を述べられることはエライな。

以前、ほかの番組で見たり、新聞でも読んだけど
「今の生活が不満で不安だから
軍隊に入って、最低限の生活が保障されるなら
戦争で戦うほうがましだと思う」
「今のまま死ぬより、英霊といわれたほうがいい」
と考える若い世代がいる、という事実。

もう日本は戦争なんてしないと
子どもの頃は思っていたけれど
政治家たちを見ていても
なんだか近頃はきな臭い感じがする。
特に今年の8月は、そんなざわつく気持ちがぬぐえず
ヒートアイランドもそうだけど
世界が静かに変化している気がしてならない。

のんきな夏の記憶があることは
幸せなのだと思う。
8月は過去を、そして未来を想う月でも
あるのだなと思う。