玄倉川の岸辺

悪行に報いがあるとは限りませんが、愚行の報いから逃れるのは難しいようです

恋の終わり、ブログの終わり

2008年01月26日 | ネット・ブログ論
突然だが、ブログを書くことは恋愛に似ている。

どちらも少し(あるいはたくさん)物狂いでなければ続けられない愚行あるいは偉業だ。
どこで愚行と偉業の違いが生まれるのかといえば、真剣と書いてマジと読むところの誠実さである。
傍から見ていてどんなにバカップルでも、お互いを本気で信じ自らの偽りに潔癖であれば、誰に恥じることもない立派な恋愛だ。
逆に、第三者が「素敵なカップル」と思っていても、打算を隠し自分と相手を騙し惰性に流されるようではどうしようもない。
恋の炎が消えブログへの情熱が失われても形式的に続けることは出来るが、それはただの生活だ。

私が恋について知っていることは人類が冥王星について知っているのと同じくらいである。
つまりほとんど何も知らない。2006年に探査機が打ち上げられ、2015年には冥王星に到達して観測を行う予定になっているが、自分が恋のすべてを知る機会はあるのだろうか。そんなことはどうでもいい。

恋よりはブログのほうをよく知っている。気が付けば三年のあいだブログを書いてきた。自慢じゃないがこれまでの人生で恋愛が続いた期間より長くデートした回数よりずっと多い。本当に自慢にならない。
なぜ時間と手間を費やし頭をしぼって文章を書くのかといえば、
 「伝えたいことがあり」
 「読者が受け止めてくれると信じている」
からだ。
好きな女性にラブレターを書くのと違わない。どちらも本気でなければつまらない。伝えたいことがなくても、相手を信じていなくても技巧だけで文章を書くことはできる。だが、そんなものはインクの付いた紙屑である。鼻紙か焚き付けにするほかない。残念ながらブログのhtmlを焚き付けにするのは無理だけれど。もちろんコメント欄に突撃して炎上させてはいけない。

本気でなければ屑というのは、このあいだ書いたカードの城のごときブログ集団を見ればわかる。彼らは二言目には「連帯」「共闘」を口にするが、その心根には偽善が潜み、嘘から目を背ける卑劣がある。彼らの間の「人気ブロガー」は「水伝がインチキなのは知っているが、そんなことはどうでもいい」「いい話だからいいじゃないか」と嘯き、取り巻きは異を唱えなかった。本気と嘘のけじめを見失った人たちがお互いを信じることはできない。


恋に終わりがあるようにブログにも終わりがある。
甘酸っぱく清々しい終わりもあれば、後味の悪い最後もある。

 あるブログの終焉
 蛇足と僅かな後悔

私が二つの記事で批判し罵倒したブログは「ハンサム」だった。
単にカッコいい(文章が上手)というだけでなく、人柄が誠実で魅力的だと多くの人たちから賞賛されていた。私には彼のどこがそんなに素晴らしいのかわからなかったけれど、木村拓哉が女性誌の人気投票で一位を続けている不思議よりはまだしも納得できた。
だが、ハンサムな彼のブログの終わらせ方は見苦しかった。
エキセントリックな一読者から悲鳴と紙つぶてをぶつけられると動揺した。ブログを消したかと思えば復活させ、ひどい目にあったと愚痴り、誠実さをアピールするかのごとく思い悩んでみせ、さんざん読者の同情をかき集めたあげく姿を消した。まるで二流の恋愛ドラマだ。

誰もが認めるハンサム男(谷原章介)が主人公である。彼が恋人の一部(あまたいる読者の一人)に幻滅して別れを告げたかと思うと「やっぱり君のことが忘れられない」と戻ってくる。彼女(大部分の読者)に「あなたはちっとも悪くない」「あなたは立派よ、正しいわ」と言わせ、ナルシズムを癒し自己評価を充電したあげく、書き置き一つ残さず消える。

心優しい観客は「あんなに誠実な人がこんなやり方を選ぶのはよほど傷ついたからに違いない」と同情するのだろうが、私は「ナルシストのバカ野郎め、恥を知れ!!」と罵る。
谷原さん勝手に名前を使ってごめんなさい。



…と、ここまで勢い込んでキーボードを叩いてきたけれど、だんだん疑いが湧いてきた。
ブログと恋愛って似てるのか?似ている点より似てないことのほうがずっと多いんじゃないか?
なんで自分はこんなつまらないことを一生懸命書いたんだろう、不思議だ。何か勘違いをしていたとしか思えない。
ブログと恋愛が似ているとしたら、「勘違いで始まり、酔いが醒めて終わる」ことだけかもしれない。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2008-02-03 16:25:50
無駄にひっぱるぶんだけさらに見苦しい。醜悪。
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Unknown (_)
2008-01-27 14:35:36
なんという粘着w美文書きが醜態晒してよろしかったですね。
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Unknown (Unknown)
2008-01-27 14:33:52
なんという粘着。
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懐かしさと自己反省と (pippi4649)
2008-01-27 13:22:40
この恋(ブログに書きたい衝動)は、しないよりなら、したほうがよかったというか、なんらかの感情を持ち経験できたのは、醍醐味だったような。あたしも某氏がハンサムすぎて、玄倉川氏のエントリーは共感してた派でした。
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